この記事の要点
- CLAUDE.mdにプロジェクト固有の指示を書いておくと、毎回同じ注意を繰り返さずに済みます。
- サブエージェントに調査作業を任せると、メインの会話のコンテキストを消費せずに済みます。
- hooksを設定すると、危険なコマンドの実行前に自動でブロックできます。
- Plan Modeを使うと、大きな変更の前にコードを触らず計画だけ確認できます。
Claude Codeを業務で使い始めて半年ほど経ちました。毎日のように触っていると、公式ドキュメントには書かれていても最初は使わなかった機能が、地味に効いてくることに気づきます。この記事では、Claude Codeのtipsとして実際に取り入れて効果を感じた4つの工夫を紹介します。
Claude Codeのtipsを探す前に知っておきたい前提
Claude CodeはAnthropicが提供するターミナル上で動くコーディングエージェントです。ファイルの読み書きやコマンド実行を自律的に行うため、設定次第で挙動が大きく変わります。公式ドキュメントは https://docs.claude.com/en/docs/claude-code にまとまっていますが、量が多く、どこから手をつけるか迷う人も多いはずです。
今回紹介する4つは、どれも「最初から使わなくても動くが、使うと手間が減る」機能です。派手な新機能ではなく、地味に効く設定を中心に選びました。
tips1: CLAUDE.mdにプロジェクト固有の指示を書く
Claude Codeはプロジェクトのルートに置いたCLAUDE.mdを自動で読み込み、会話の前提として扱います。コーディング規約や「このディレクトリは触らない」といった注意を毎回口頭で伝える必要がなくなります。
実際に試した範囲では、以下のような内容を書いておくと効果を感じました。
- テストの実行コマンド(
npm testなのかpytestなのか) - 破壊的操作(DB操作やpush --force)を実行前に確認させるルール
- プロジェクト固有の用語やディレクトリ構成の説明
ユーザー単位の設定は~/.claude/CLAUDE.mdに書くと、全プロジェクトに適用されます。個人の応答言語の指定や、memory機能への書き込み禁止といった横断的なルールはここに置くのが向いています。
CLAUDE.mdを書くときに気をつけたこと
長く書きすぎると、毎回の会話に読み込まれるコンテキストが増えて冗長になります。経験上、箇条書きで短く、かつ「なぜそうするか」の理由を一言添える書き方が、指示が無視されにくい印象です。
tips2: サブエージェントに調査を丸投げする
Claude Codeにはサブエージェント機能があり、独立したタスクを別のエージェントに委任できます。メインの会話とは別のコンテキストウィンドウで動くため、調査結果の生ログでメインの会話が汚れません。
例えば「このリポジトリ内でAPIエンドポイントがどこに定義されているか調べて」という探索タスクは、サブエージェントに渡して要約だけ受け取るようにしています。調査に使った大量のgrep結果や中間ファイルを自分の会話に残さずに済むため、長時間の作業でもコンテキストが持ちます。
向いているタスクと向いていないタスクを分けると、使い方が安定します。
| タスクの種類 | サブエージェントに向く | 向かない |
|---|---|---|
| 広範囲のコード探索 | ○ | |
| 独立した調査・要約 | ○ | |
| 直前の文脈に依存する細かい修正 | ○ | |
| ユーザーとの対話が必要な確認作業 | ○ |
tips3: hooksで危険な操作を機械的にブロックする
hooksは、ツール実行の前後に任意のシェルコマンドを走らせる仕組みです。settings.jsonに設定することで、例えばrm -rfを含むコマンドを検知してブロックする、といった処理を自動化できます。
人間が毎回注意深く確認するのではなく、仕組みとして止める点がポイントです。自分の環境では、以下のような用途で使っています。
- 特定のディレクトリへの書き込みを検知して警告する
- コミット前に自動でlintを走らせる
- 危険そうなコマンドパターンを事前にブロックする
CLAUDE.mdでの指示は「お願い」であり、守られない可能性がゼロではありません。一方hooksは実行される仕組みそのものなので、確実性が必要な場面ではhooksを優先する、という使い分けをしています。
tips4: 大きな変更の前にPlan Modeで計画だけ確認する
複数ファイルにまたがる変更をいきなり実行させると、意図と違う方向に進んでしまうことがあります。そこでPlan Modeを使い、コードを一切変更せずに実装方針だけを提示させてから、内容を確認して本実装に進むようにしています。
特に効果を感じたのは、要件がまだ曖言な段階です。いきなり実装に入らず、方針のズレを先に直せるため、後から大きな手戻りをする回数が減りました。
デメリット・向いていない人
ここまで紹介した工夫は、どれも万能ではありません。向いていないケースを整理します。
- 小さな単発タスクにはオーバーヘッドになる。1行修正のような作業にサブエージェントやPlan Modeを使うと、むしろ時間がかかります。
- CLAUDE.mdを育てる手間がかかる。書きっぱなしで更新しないと、実態と食い違う指示が残り、逆にノイズになります。
- hooksの設定ミスは気づきにくい。ブロックすべき操作を通してしまっていても、エラーが出ないと発覚が遅れます。定期的な見直しが必要です。
- チーム全体のルールを独断で決めない人には向かない。CLAUDE.mdやhooksはチームの作業方法に影響するため、個人の好みだけで設定を変えると、他のメンバーの挙動が意図せず変わることがあります。
業務でチーム共有の設定を触る場合は、個人のリポジトリで試してから展開するのが安全だと感じています。
よくある質問
Claude CodeのCLAUDE.mdはどこに置けばいいですか。
プロジェクト全体に適用したい場合はリポジトリのルートに、個人の全プロジェクト共通ルールにしたい場合は~/.claude/CLAUDE.mdに置きます。
サブエージェントとメインエージェントの違いは何ですか。
サブエージェントは独立したコンテキストウィンドウで動き、結果の要約だけをメインの会話に返す点が異なります。調査や探索など、ログが長くなるタスクの切り出しに向いています。
hooksを設定すると動作が遅くなりますか。
hooksはツール実行の前後に追加でコマンドを走らせる仕組みなので、軽量なチェックであれば遅延はほぼ感じません。重い処理を同期的に走らせると待ち時間が増えるため、処理内容は小さく保つのが無難です。
Plan Modeはどんな時に使うべきですか。
複数ファイルにまたがる変更や、要件がまだ固まっていない段階での実装に向いています。単純な1行修正など影響範囲が明確なタスクでは、逆に手間が増えることがあります。
Claude Codeのtipsはどこで最新情報を確認できますか。
公式ドキュメント(https://docs.claude.com/en/docs/claude-code)が一次情報源です。機能追加のペースが速いため、定期的に確認することをおすすめします。
初心者がまず取り入れるべきtipsはどれですか。
最初はCLAUDE.mdの整備が取り組みやすいはずです。コードを変更する仕組みではないため、リスクが低く効果も実感しやすい設定です。
CLAUDE.mdとhooksはどちらを優先すべきですか。
確実に守らせたいルールはhooksで仕組み化し、文脈や理由を伝えたいルールはCLAUDE.mdに書く、という分担が現実的です。
次に試したいのは、hooksのログを使って「どの指示がどれくらい守られているか」を振り返る仕組みです。設定した後に放置しがちなので、見直しのタイミングをどう作るかは、まだ残っている課題です。