はじめに
Claude Codeは、Anthropic社が提供するエージェント型のコマンドラインツールで、開発者がターミナルから直接Claudeにコーディングタスクを委任できます。
通常はAnthropic APIを使用しますが、Amazon Bedrockを通じてもClaudeモデルにアクセスできます。
この記事では、Claude CodeをAmazon Bedrockで設定し、AWSプロファイルを指定して実行する方法を詳しく解説します。
前提条件
- Node.js(npm)がインストール済み
- AWS CLIがインストール済み
- Amazon Bedrockでのクロード利用権限があること
1. Claude Codeのインストール
まず、Claude Codeをグローバルにインストールします。
npm install -g @anthropic-ai/claude-code
インストールが完了したら、バージョンを確認して正常にインストールされていることを確認しましょう。
claude --version
2. AWS認証情報の設定
Claude CodeでAmazon Bedrockを使用するには、AWS認証情報の設定が必要です。専用のプロファイルを作成することで、他のAWSリソースとの設定を分離できます。
プロファイルの作成
aws configure --profile claude-code
このコマンドを実行すると、以下の情報の入力を求められます:
- AWS Access Key ID
- AWS Secret Access Key
- Default region name(例:ap-northeast-1)
- Default output format(例:yaml)
認証情報の確認
設定が正しく行われているか確認します。
aws sts get-caller-identity --output yaml --profile claude-code
正常に設定されていれば、AWSアカウント情報が表示されます。
3. 環境変数の設定
Claude CodeでAmazon Bedrockを使用するために、以下の環境変数を設定します。
基本的な環境変数
# Claude Code で Amazon Bedrock を使用するフラグ
export CLAUDE_CODE_USE_BEDROCK=1
# 使用するモデルの指定
export ANTHROPIC_MODEL='apac.anthropic.claude-sonnet-4-20250514-v1:0'
# AWS リージョンの設定
export AWS_REGION='ap-northeast-1'
環境変数の永続化
毎回環境変数を設定するのが面倒な場合は、シェルの設定ファイル(.bashrc
、.zshrc
など)に追加することで永続化できます。
echo 'export CLAUDE_CODE_USE_BEDROCK=1' >> ~/.zshrc
echo 'export ANTHROPIC_MODEL="apac.anthropic.claude-sonnet-4-20250514-v1:0"' >> ~/.zshrc
echo 'export AWS_REGION="ap-northeast-1"' >> ~/.zshrc
設定後、シェルを再起動するか以下のコマンドで設定を反映させます。
source ~/.zshrc
4. Claude Codeの実行
プロファイルを指定した実行方法
AWS_PROFILEを指定してClaude Codeを起動します。
AWS_PROFILE=claude-code claude
一時的な環境変数設定での実行
環境変数を永続化していない場合は、一行で全ての設定を行うことも可能です。
CLAUDE_CODE_USE_BEDROCK=1 ANTHROPIC_MODEL='apac.anthropic.claude-sonnet-4-20250514-v1:0' AWS_REGION='ap-northeast-1' AWS_PROFILE=claude-code claude
5. 設定の確認とトラブルシューティング
設定確認
Claude Codeが正常に起動すると、以下のような表示がされるはずです:
Claude Code (via Bedrock) - Ready to help with your coding tasks!
よくある問題と解決方法
1. 認証エラーが発生する場合
- AWS認証情報が正しく設定されているか確認
- IAMユーザーにBedrock利用権限があるか確認
- リージョンが正しく設定されているか確認
2. モデルが見つからないエラー
-
ANTHROPIC_MODEL
の指定が正しいか確認 - 指定したリージョンでそのモデルが利用可能か確認
3. 環境変数が反映されない場合
- シェルを再起動してみる
-
echo $VARIABLE_NAME
で環境変数が設定されているか確認
6. 実用的な使用例
設定が完了したら、実際にClaude Codeを使ってみましょう。
# プロジェクトディレクトリで実行
cd /path/to/your/project
AWS_PROFILE=claude-code claude
# Claude Codeが起動したら、以下のようなタスクを依頼できます
> "Python でAPIクライアントを作成してください"
> "このJavaScriptコードをリファクタリングしてください"
> "テストケースを追加してください"
まとめ
Claude CodeをAmazon Bedrockで使用することで、AWS環境内でClaudeの強力なコーディング支援機能を活用できます。
プロファイルを分けることで、セキュリティを保ちながら効率的な開発環境を構築できます。
この設定により、ターミナルから直接Claudeにコーディングタスクを委任し、開発生産性を大幅に向上させることができるでしょう。
会社紹介
株式会社 Mosaica
最先端テクノロジーで社会課題を解決し、持続可能な未来を創造する IT カンパニー。
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詳しくは 公式サイト までお気軽にご相談ください。
参考情報
- Claude Code の詳細については、Anthropic の公式ブログをご確認ください
- Amazon Bedrock の設定や権限については、AWS のドキュメントを参照してください
- より詳しいプロンプトエンジニアリング技術については、Anthropic のプロンプティングドキュメント(https://docs.anthropic.com/en/docs/build-with-claude/prompt-engineering/overview )をご覧ください