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リリース間近!MongoDB 2.6のリリースノート翻訳: 新登場のWrite Commandたち

Last updated at Posted at 2013-12-19

MongoDB Advent Calendarの穴埋め用投稿です。

そろそろリリースされそうなMongoDB 2.6のリリースノートの一部を翻訳しました。今回は大きな機能追加があった書き込み処理についてです。
注: MongoDBでは2.5.xは開発バージョンで、2.6.xがリリースバージョンとなります。

他の翻訳

はじめに: 新登場のWrite Commands

MongoDB 2.6では、db.runCommandを使った新しい形式で書き込み処理(insert, update, delete)ができるようになりました。

例えば、runCommandを使ってinsertを行うコマンドはこのようになります。

db.runCommand(
   {
      insert: “people”,
      documents: [ { name: "Sam", state: "active" } ],
      ordered: false,
      writeConcern: { w: 1 }
   }
)

変更点

  • オプションが指定できるようになりました。例えば、これまではドライバ経由でしか指定できなかったwriteConcern(書き込み保証レベル)が指定できます。
  • 実行後、特に失敗時に詳細なステータスがリターンされるようになりました。

ところで、従来のdb.{collection}.insert()はどうなったかというと、特に削除されている訳ではなく、使えます。ただし、中身は大きく変わっています。

mongoシェルでdb.{collection}.insert()を外して実行すると、functionの定義が確認できますが、2.4.xと2.5.xでは大きく変わっています。

それではリリースノートの翻訳に入ります。

元のリリースノートはこちら
http://docs.mongodb.org/master/release-notes/2.6/


目次

書き込みオペレーションの変更点

  • 新しい書き込み系コマンド
  • 新しいUpdateオペレーター
    • $mul Updateオペレーター
    • xor演算を使用した$bitオペレーター
    • $min Updateオペレーター
    • $max Updateオペレーター
    • $currentDate Updateオペレーター
  • $push UpdateオペレーターのためのModifiersのエンハンス
    • $each Modifierの変更
    • $sort Modifierのエンハンス
    • $slice Modifierのエンハンス
    • $position Modifire

新しい書き込み系コマンド

新しいinsert, update, deleteコマンドがサポートされました。これらのコマンドは明示的に書き込み保証レベル(write concern)を指定でき、複数ドキュメントのバルクインサートにおいて、どれか一つが失敗しても継続するように指定できます。

詳細情報:

バージョン2.5.4、またはそれ以降のMongoDBインスタンスにmongoシェルで接続した場合、デフォルトで新しい書き込みオペレーションが使われます。
訳注: db.{collection}.insert()でもrunCommandと同様に、新しい書き込みオペレーションが使われます。

以前のバージョンのMongoDBインスタンスに接続した場合は、従来の書き込みオペレーションを使用します。

MongoDB, Inc.が開発している各言語用の公式なMongoDBドライバは、バージョン2.6のリリース前に新しい書き込みコマンドをサポートします。詳細については使っているドライバのリリースノートを参照してください。

新しいUpdateオペレーター

書き込み系と同じく、更新系のオペレーターも追加/変更されました。

$mul Updateオペレーター

$mulオペレーターを使用すると、指定した値でフィールド値を乗算することができます。

詳細情報: $mul

xor演算を使用した$bitオペレーター

$bitオペレーターは論理XOR演算を使用してビット単位の更新をサポートします。

詳細情報: $bit

$min Updateオペレーター

$minオペレーターは、指定した値が現在のフィールド値よりも小さかったら、フィールド値を指定した値に更新します。

詳細情報: $min

$max Updateオペレーター

$maxオペレーターは、指定した値が現在のフィールド値よりも大きかったら、フィールド値を指定した値に更新します。

詳細情報: $max

$currentDate Updateオペレーター

$currentDateオペレーターは現在時刻をセットします。Date型、timestamp型を選択できます。

詳細情報: $currentDate

$push UpdateオペレーターのためのModifiersのエンハンス

$pushオペレーターは機能性と使いやすさを向上させるため、$sort, $slice, $each modifiersのサポートを強化しました。

また、$pushオペレーターには$position modifierが追加されました。
訳注: $positionについては後ほど説明があります。

詳細情報: $push

$each Modifierの変更

$sort, $slice, $position modifireと合わせて使用する場合、$each$pushの最初のmodifierである必要はなくなりました。

詳細情報: $each

$sort Modifierのエンハンス

$sortを使って、通常の配列を並び替えることができるようになりました。
訳注: これまでのバージョンでは、ドキュメントを要素として持つ配列のみソートできました。

この変更は、ドキュメントではない配列の要素を使ったソートができることを意味します。
また、もし配列の要素がドキュメントだった場合、ドキュメントのフィールド指定だけでなく、ドキュメント全体でのソートが可能です。
訳注: つまり、通常の配列である

array[12, 43, 6, 89, 77, 90]

もソートできるようになりました。

また、ドキュメントの配列である

array[
  { id: 3, score: 8 },
  { id: 4, score: 7 },
  { id: 5, score: 6 }
]

では、フィールドを指定してもしなくてもソートができるようになりました。
フィールドを指定しなかった場合は、第1要素(上記の場合はid)でソートされます。

$sortは、もはや$sliceを必要としません。

詳細情報: $sort

$slice Modifierのエンハンス

$slice modifierが整数値の指定できるようになりました。整数値を指定すると、配列の前から数えた要素数番目でスライスします。
訳注: 例えば、$sortといっしょに使うと、”配列をソートして上位3つを切り出す”という処理ができます。

詳細情報: $slice

$position Modifire

$position modifierは、$pushオペレーターを使った際に、値を挿入する箇所を明示的に指定できます。

詳細情報: $position

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