はじめに
Google AI Pro を 半額で契約できたのでせっかくだから何か作ってみようと思い、「Antigravity」を使って、株価逆算シミュレーターを開発しました。
完成したアプリはこちらです。
Stock Target Price Calculator (目標株価逆算ツール)
この記事は、コーディングに入る「事前準備」の話になります。
AIエージェントを使って開発をする際、「Denoで、Honoで、HTMXで...」と毎回プロンプトに入力するのは面倒ですし、数が多いと大変です。
そこで、Antigravityの 「Skill(スキル)」機能を使って、「マイスタック」をエージェントに教え込み、環境構築を自動化させてみました。
AIエージェントにおける「Skill」とは?
Antigravityにおける「Skill」とは、 エージェントが特定のタスクを実行するための「知識パッケージ」 のことです。
人間で言えば「マニュアル」や「手順書」に近いものです。
通常、AIエージェントはその場のコンテキストでしか動きませんが、Skillを定義しておくと、エージェントはそれを参照して:
- 「このプロジェクトではDeno 2.0を使う」
- 「ディレクトリ構成はこうする」
- 「コミット前には必ず
lefthookでチェックする」
といった 「マイルール」 を自律的に守ってくれるようになります。
「Deno Hono Web Stack」Skillの作成
今回は、以下のモダンWebスタックを自動構築するSkillを作成しました。
- Runtime: Deno 2.0
- Backend: Hono
- Frontend: HTMX + Alpine.js
- Tools: mise (バージョン管理), lefthook (Git hooks)
1. 最新ドキュメントの学習 (context7)
まず、エージェントに最新の知識を与える必要があります。Antigravityに事前に context7 というMCPを登録して、外部のドキュメントを検索・学習できます。
context7でdeno, mise, lefthook, hono, htmx, picocss, alpine.jsを読み込んで
と指示することで、エージェントは各ライブラリの最新の公式ドキュメントを理解します。
2. SKILL.md の生成
次に、学習した内容を元に、Skillの本体となる SKILL.md をエージェントに生成させました。
「今の内容を元に、Deno Hono Web Stackの開発スキル定義ファイルのドラフトを作成して」
と指示すると、以下のような SKILL.md ができます。
---
name: deno-hono-web-stack
description: Expert assistance for developing web applications using Deno, Hono, Htmx, PicoCSS, Alpine.js, and Lefthook.
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# Deno Hono Web Stack Skill
## When to use this skill
- Setting up a new web project with the Deno/Hono stack.
- implementing server-side rendering (SSR) with Hono's JSX middleware.
## Quick Start (New Project)
To create a new project using the bundled template:
1. Copy the contents of `resources/template/` to the project root.
2. Run `mise install` to set up the environment.
このように、 「いつ使うか」「どう使うか」 がMarkdownで記述されています。
3. テンプレートの生成
さらに、設定ファイルのテンプレートもエージェントに生成してもらいました。
「これらのツール(Deno, mise, lefthook)の推奨設定ファイルを、Skillのresourcesディレクトリに作成して」
この指示で、以下のファイル群が自動生成され、Skillとしてパッケージ化されます。
-
resources/deno.json: タスク定義 (deno task checkなど) -
resources/mise.toml: ツールのバージョン固定 -
resources/lefthook.yml: コミット前のLint/Formatチェック
これらをSkillに同梱しておくことで、プロジェクト作成時にエージェントがこれらを参照し、展開してくれます。
成果:コマンド一つで環境構築
Skillの作成が完了した後、エージェントにこう指示しました。
「deno-hono-web-stackスキルを使って、新規プロジェクトをセットアップして」
すると、エージェントはSkillの定義に従ってテンプレートを展開し、mise install などのセットアップコマンドを自動実行。
一瞬で「いつもの開発環境」が構築されました。
人間がやるべきは、 「作りたいもののロジック」 に集中することだけです。
次回:実装編
環境構築が完了したので、次はいよいよアプリの実装に入ります。
Reactを使わず、Deno 2.0 + Hono + HTMX + Alpine.jsで爆速Webアプリを作る過程を紹介します。
Stock Target Price Calculator (目標株価逆算ツール)
次回記事:
※この記事の文章は、Antigravityで作成したベースをもとに、筆者が構成・加筆したものです。