はじめに
VS Code拡張機能「Input Assistant for Claude Code」のv1.10.0をリリースしました。
今回のアップデートは、
「膨れ上がった機能を削ぎ落として、本当に必要なものだけを残した」バージョン
として、v1.10.0としてリリースするという顛末になりました。
最近流行りのClaudeCode+tmuxでの開発をVisualStudioCodeで実現できないか模索し、マルチエージェント機能や組み込みターミナルなど、v2.0〜v2.2で実装した実験的機能を開発しましたが、どうしてもターミナルを安定させる事ができず、開発体験が改善しませんでした。
(とか思ってたら公式がマルチエージェント機能を、公式が標準でAgentTeamsを組み込んできましたので判断は間違ってなかったと思います。)
そこで、一旦v2.0台はバッサリ切り落とし、代わりにプロジェクト管理や段階的チュートリアルなど、日常的に使う機能を追加しました。
v1.10.0新機能
1. プロジェクト管理機能
今回の目玉機能です。いまさらですが、履歴・お気に入り・テンプレート・Guardrails設定を、プロジェクトごとに独立して管理できるようになりました。
これまでは全てのプロジェクトでデータが共有されていたため、異なるプロジェクトのGuardrails設定や履歴が混在していました。v1.10.0からは、プロジェクトを切り替えるだけで、そのプロジェクト固有のデータに自動で切り替わります。
主な機能は以下の通りです。
- プロジェクトの作成・切替・名前変更・削除をUI上で操作
- 既存データは自動でDefaultプロジェクトに移行(マイグレーションV1)
- 新規作成時に「デフォルトの設定をコピー」オプションあり
- 「全リセット」でゼロからやり直し可能
複数のリポジトリで異なるAI設定を使い分けている方には、特に便利な機能になると思います。
2. ガイドタブ(3レベル段階的チュートリアル)
初回ユーザー向けに、3レベル9ステップのチュートリアルを追加しました。
<details>/<summary> によるプログレッシブ・ディスクロージャー設計で、必要な情報だけを段階的に表示します。各ステップから対応するタブへ直接ナビゲーションでき、macOS/Windowsそれぞれのショートカットが表示されます。6言語対応です。
3. VS Code Walkthrough
VS Codeネイティブの「Get Started」ページに統合した、9ステップの初回体験ウォークスルーを追加しました。completionEvents で進捗を追跡し、各ステップにマークダウンベースの説明を用意しています。こちらも6言語対応です。
4. 名称変更
「Claude Code JP Input」から「Input Assistant for Claude Code」に統一しました。日本語入力だけでなく、韓国語・中国語など他のIME言語にも対応していることを反映した名称です。package.json、コマンド名、設定説明、Walkthrough、全ドキュメントを更新しました。
その他の改善
- Codex送信UX改善: 不安定だった自動ペースト方式を廃止し、クリップボードコピー+手動ペースト案内方式に変更。確実に動作するようになりました。
-
Terminalモード切替修正:
sendModeToggle()がClaude Codeを開くだけでエスケープシーケンスを送信しなかった問題を修正。 - Webviewモード切替ボタン: Claude Code拡張がモード切替コマンドを非公開のため、Webviewモードではボタンを注意書きに置換する対応を追加。
-
NLS翻訳解決:
package.json内の%key%が未解決のまま表示されていたバグを修正。6言語分のNLSファイルを追加。
現在の機能一覧
| カテゴリ | 機能 |
|---|---|
| 入力 | 日本語IME対応、Webviewベース入力パネル |
| 多言語UI | 6言語対応(en, ja, fr, de, zh-cn, ko) |
| 翻訳 | 7プロバイダー対応(Google Cloud, DeepL, OpenAI, Gemini, Claude, ローカルLLM, 非公式) |
| 履歴 | 入力履歴(50件)、お気に入り(20件)、検索機能 |
| Guardrails | AI別の設定テンプレート自動挿入(多言語対応) |
| マルチAI | Claude Code, OpenAI Codex, Gemini Code Assist, VS Code Chat |
| プロジェクト管理 | データをプロジェクト別にスコープ、切替・作成・削除 |
| ガイド | 3レベル段階的チュートリアル + VS Code Walkthrough |
学んだこと
プロジェクト管理機能は「これがないと不便」という自分自身の痛みから生まれた機能で、実装して即座に自分のワークフローに組み込まれました。
95%の機能は失敗する。それでいい。大事なのは、失敗に気づいたら素早く削除して、次に進むことだと思います。
インストール
VS Code Marketplaceで「Input Assistant for Claude Code」と検索するとインストールできます。
フィードバックやIssueはお気軽にどうぞ。
おわりに
v1.10.0は「引き算のアップデート」です。削除した行数のほうが追加した行数より多いリリースですが、拡張機能としてはより使いやすく、メンテナンスしやすくなりました。
今後もシンプルさを保ちながら、実際に使う機能を地道に改善していきます。