【AWS解説 基本編 #2】AWSは「サービス」を組み合わせて使う
基本編 #2(全 6 回予定)
前回の記事では、AWSがクラウドサービスであることと、オンプレミスとの違いを整理しました。
前回の記事はこちらです。
AWSの学習を進めると、EC2、S3、Lambdaなど、さまざまなサービス名が出てきます。
初めのうちは、
なぜAWSの中で、こんなに細かく名前が分かれているのか
何から覚えればよいのか
と迷いやすいところです。
私も最初は、「AWSの中にすべての機能が入っているのに、なぜサービスごとに名前が違うのだろう」と感じていました。
この記事では、各サービスの細かな設定には入らず、AWSが「サービス」という単位で分かれている理由と、それらを組み合わせてシステムを作る考え方を整理します。
AWSは機能ごとにサービスへ分かれている
AWSでは、サーバー、ストレージ、データベース、ネットワークなど、システムに必要な機能がそれぞれ別のサービスとして提供されています。
例えば、仮想サーバーを用意する、ファイルを保存する、データベースを作る、ネットワークを構築する、ログや動作状況を監視する、ユーザーやサービスの権限を管理する、といった役割ごとにサービスが分かれています。
利用者は、作りたいシステムに合わせて必要なサービスを選び、それらを組み合わせます。
サービスが機能ごとに分かれているため、最初からすべての機能をまとめて用意する必要はありません。
ファイルを保存する場所だけが必要ならストレージのサービスを使い、仮想サーバーが必要になったらサーバーのサービスを追加する、といった使い方ができます。
一方で、サービス名が多いため、学習を始めたばかりの頃は全体像が分かりにくくなりやすいです。
最初からすべてを覚えようとせず、まずは代表的なサービスの役割を知るところから始めるのがおすすめです。
代表的なAWSサービス
AWSには多くのサービスがありますが、最初はよく使われるものの役割を大まかに理解できれば十分です。
この段階では、各サービスの細かな設定や料金まで覚える必要はありません。まずは、EC2はサーバー、S3はファイルの保存場所、RDSはデータベース、IAMは権限管理、CloudWatchは監視、というようにサービス名と役割を結び付けられれば十分です。
また、AWSとEC2は同じ意味ではありません。
EC2はAWSが提供するサービスの1つです。EC2を使わず、S3やLambdaなどを中心にシステムを作ることもあります。
AWSとは、これら複数のサービス全体を含む名称です。
サービスを組み合わせてシステムを作る
実際のWebサイトや業務システムでは、1つのサービスだけで完結しないことが多くあります。
例えばWebアプリケーションなら、アプリケーションを動かす、データを保存する、画像やファイルを保存する、利用者やサービスの権限を管理する、エラーや動作状況を監視する、といった役割が必要になります。
これらの役割をAWSサービスに当てはめると、アプリケーションの実行にAmazon EC2、データの保存にAmazon RDS、画像やファイルの保存にAmazon S3、権限管理にAWS IAM、ログや動作状況の確認にAmazon CloudWatch、といった組み合わせが考えられます。
IAMやCloudWatchは、EC2やRDSのようにアプリケーションの処理を順番に受け渡すサービスではありません。
IAMは各サービスへのアクセス権限を管理し、CloudWatchはシステム全体のログや動作状況を確認する役割を持ちます。
このように、サービスによってシステム内での役割や関わり方も異なります。
ここで紹介した構成は一例です。作るシステムの規模や目的によって、使用するサービスは変わります。
大切なのは、特定の構成をそのまま暗記することではなく、必要な役割ごとにAWSサービスを当てはめて考えることです。
最初はサービス名より役割から覚える
AWSを学び始めると、知らないサービス名が次々と出てきます。
ただし、すべてのサービス名を最初から暗記する必要はありません。
まずは「何をしたいのか」から考えると、必要なサービスを探しやすくなります。
| やりたいこと | 関連する代表的なサービス |
|---|---|
| 仮想サーバーを作りたい | Amazon EC2 |
| ファイルを保存したい | Amazon S3 |
| データベースを作りたい | Amazon RDS |
| プログラムを実行したい | AWS Lambda |
| ログを確認したい | Amazon CloudWatch |
| 権限を設定したい | AWS IAM |
初めから最適な構成を作ろうとすると、選択肢が多くなり、学習が進みにくくなることがあります。
最初は少ないサービスを組み合わせて実際に動かし、必要になったものを後から追加する方が、それぞれの役割を理解しやすくなります。
まとめ
AWSでは機能ごとにサービスが分かれており、EC2、S3、RDSなどそれぞれに異なる役割があります。利用者は必要なサービスを選び、組み合わせてシステムを作ります。IAMやCloudWatchのように、構成全体の権限管理や監視を支えるサービスもあります。
最初からすべてのサービスを覚える必要はありません。サービス名よりも「何をするためのものか」から覚えると理解しやすくなります。
AWSの構成を見るときは、サービス名だけを見るのではなく、
このサービスは、システムの中でどの役割を担当しているのか
と考えることが大切です。
次回は、AWSサービスを「どこに作るのか」という話に進みます。
AWSでは、世界中の拠点をリージョンやアベイラビリティゾーンという単位に分けています。


