こんにちは!
@suzumin-gxp です。
グロースエクスパートナーズ Advent Calendar 2020 5日目の記事となります。
今回は、ふりかえりをやっていなかった私たちのチームが、ふりかえりをやることにより何ができるようになったかをお伝えします。
チームの紹介
はじめに私たちのチームの簡単な紹介と私の役割をご紹介します。
- メンバー:7名
- 年齢層は20代 >> 30代以上といった若手メンバーが多い
- 毎年新卒を1~2名参画(今年は新卒1名と同時期に入ってきた新メンバーが1名)
- 私はそのチームをまとめるリーダー
そもそもなぜふりかえりをやろうと思ったか?
実は、私がこのチームに参画したのは約7年前。
当時のふりかえりは、大規模な案件リリースした時に実施していた記憶があります。
それからメンバーの入れ替えが度々発生するにつれ、次第にふりかえりも少なくなっていき、
現在当時いたメンバーは私だけになってしまいました。
時が経って今年8月頃。改めて私のチームのことを考えたときに
- 失敗したことをそのまま放置気味(原因分析できていない)
- 私が着手する課題を決め、見積もし、開発チームに依頼するといった役割固定的な関係性であり、指示待ちや自分のタスク以外に関心が薄いなどがみられた
- チームが若い上に自分の作業でやったことの整理ができる機会をつくれない
- リモートも始まり新しいメンバーとのコミュニケーションをとる機会がつくれていない
- チームというより個人作業が多く属人化している作業が増えてしまっている
- 課題がある場合に個々で解決してしまい、チームへ共有ができていない(知識が広がらない)
この状態だと、チーム崩壊の危機だと思い上司に相談したところ「定期的にふりかえりをやってみたら?」とアドバイスをいただいたのと、チームワークを強化するために課題の共有や解決策をチームで考えたいためにふりかえりを実施してみることにしました。
ふりかえりの実践方法
ふりかえりの手法についてはチームでふりかえりを実施することが初めての方が多いので、私がいままでふりかえりを実施した手法で、非常にシンプルな「KPT」にしました。
ふりかえりの実施頻度については忘れないよう週1回1時間程度を目標にしています。
方法としては、その場でKeepやProblemを考えると時間がかかってしまうため事前にKeep・Problemを記載するボードを作成しておき、ふりかえりが始まる前に先に出しておくことにしました。
ふりかえりの中では、KeepとProblemを各自チームに共有した後、改善したいProblemをチームの中で決めTryを出しています。
ふりかえりを実施したチームの成果
ひとりで考えていた運用をチーム全体へシフト
今までは私自身ひとりでスプリントバックログを作成、見積もりをしそこから各メンバーに課題を渡していました。
そのためリーダーである私の作業が増えそれが負担となってしまい、作業の待ち状態が発生してしまうこともしばしば。
そこでチームで実施することに変更しファシリテータをローテーションしてみたところで、メンバーが自分自身でファシリテータをやっているせいか、ひとりひとり問題点を発見できるようになってきました。
それをふりかえりの中で話し合い、作業タスクを作成するタイミングの変更や見積会を別途設けてみるという改善策が挙がるようになっていき、ひとりで考えた運用をチーム全体へ徐々にシフトできるようになりました。
また、自分の問題点で解決できなかった部分をチーム全員で考えることにより新たな発見や他にない考えを学ぶいい機会となりました。
いつ・だれでも休む環境を作ることができた
1年前までは属人化している作業が多くだれでも休める雰囲気ではありませんでした。
ふりかえりで属人化している作業が多いことが問題に挙がったことで、属人化の作業を他の人に引き継ぐ時間を作ったり朝会・夕会・バックログリファイメントのファシリテータをローテーションにしました。
徐々に引き継ぎができるようになり属人化している作業が減らすことで、今では1週間までは難しいですが1日2日程度であればだれでも休めることができるようになりました。
チームの雰囲気が良くなった
特にリモートによって新人や新しく参画したメンバーは当時直接会ったこともなかったため、気になる点や不明点をチームに聞くタイミングが分からないこともあるように見えました。
ふりかえりでは問題点(Problem)を出す機会をつくり、なるべく意見を引き出せるよう時には笑いも交えつつ実施しました。
次第にふりかえり以外でも気になることについて話す機会が増え、発言する機会が多くなったことで上司部下関係なく意見を言いやすい環境がつくられたかと思います。
今後の課題
個人作業の視点からチーム全体の視点を考える取り組み
新人のメンバーがいるので当たり前だと思いますが、まだ配属して1年も経っていないため目の前のことで精一杯。
個人作業のことをふりかえりで挙げてもらうことが多くなりがちです。
そのため、徐々にチーム全体のことのふりかえりを考えてもらえるように、まず自分で作業できる範囲を理解してもらってから徐々に視野を広げられるよう引き続きふりかえりを実施しつつまた、どういうチームを作りたいかを考え共有する時間を作りたいと思います。
Keep・Try集の扱い方
今年の9月からふりかえりが始まりKeepやTryが増えてきたことが、直近の問題(Problem)に挙がりました。
年内までに1回はKeepとTryを見直し、今Tryが継続してできていることはKeepに移行したりKeepの整理を実施したいと思います。
また、いつどのタイミングで整理をしたほうがいいかは今後チームで検討できたらいいなと思いました。
ファシリテータのスキル向上
まだ、若手が多いためメンバーの発言を引き出すことや挙がった意見を整理することが難しく、ファシリテータが上手く機能されていないのも現状です。
私自身もファシリテータは慣れていないためチームへアドバイスができるほどスキルもないです。
経験といわれることもありますが、知識も必要なため他チームのふりかえりではどうやって行っているかを聞き、良い方法を持ち帰ってみたいと考えています。
チームにあったふりかえり
私が今まで実施してきたふりかえりの手法がKPT以外はあまり試したことがなかったため、徐々にKPTが慣れ始め、落ち着いたところで他の手法を勉強をしたり先輩からアドバイスをもらい、今のチームに合ったふりかえりを見つけたいと思います。
ふりかえりを実施して学んだこと
定期的にふりかえりを実施してみて、約3ヵ月が経ちました。
以下が、定期的にふりかえりをやってみて良かったことです。
- 自分が困っていることがチームにも伝わるチャンス!
- 特にリモートになってから相手の表情が見れず困っていることを気付くのが難しいと思いました。積極的にチームへ伝えてみたら誰かが助けてくれると思います。
- 自分にはない新たないい方法がみつかるかも!?
- 自分視点だと考える範囲が狭くなりがち。チームに相談してみると他の視点で考えてくれるいい機会になります。
- チームワークの向上
- 1つの問題をチームで改善策を考えることにより実践しようという意欲や一体感が生まれると思いました。
- Tryの効果が出ることにより自分・チームの自信につながる
- Tryのふりかえりで実践したことでProblemの解消ができたという実感が沸き、自分・チームの自信につながると思います。
まだふりかえりを実施ていく中で今後の課題がたくさんありますが、チーム一丸となって頑張っていきたいと思います。