0
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

はじめに

気になるAI技術や概念を調べるとき、ネット検索やChatGPTへの質問だけでは、
用語の意味は分かっても「分野の全体像」が見えにくいことがあります。

たとえば、拡散モデル、量子化、RAG、LLMエージェントなどを調べるとします。

個別の解説記事を読むと、概要は分かります。

ChatGPTなどに聞くと、知らない用語もやさしく説明してくれます。

一方で、次のような問いには答えにくいことがあります。

  • この分野には、どのような研究の方向性があるのか
  • 代表的な手法は何か
  • どの分類が定番なのか
  • どの課題がまだ残っているのか
  • 個別論文を読む前に、何を押さえればよいのか

そこで役に立つのが、サーベイ論文です。

サーベイ論文とは何か分からない人や、論文は難しそうだと感じている人でも大丈夫です。

この記事では、サーベイ論文の探し方から、
NotebookLMを使った整理方法まで順番に説明します。

この記事では、サーベイ論文を単なる要約対象ではなく、
AI分野の特定技術を学ぶ入口として使う方法を紹介します。

特に、Google Scholar、arXiv、Semantic Scholarでサーベイ論文を探し、
NotebookLMに入れて、分類、代表手法、課題、今後の方向性を整理する流れを扱います。

AIを学んでいる人や、これから卒論・修論・研究テーマを調べる学生が、
個別論文に入る前の全体像をつかむための記事です。

記事の要点

  • サーベイ論文は、ある研究分野の分類、代表手法、歴史、課題を整理した「地図」として使える
  • 論文検索は、まず英語で survey + 調べたい分野名 と検索すると始めやすい
  • Google Scholarでは、被引用数、年数、右側のPDFリンク、Abstractを見て候補を選ぶ
  • NotebookLMは、サーベイ論文をもとに分類や代表手法を整理する補助として使う
  • NotebookLMやChatGPTの回答は、必ず元論文や出典箇所に戻って確認する

必要な前提知識

この記事では、次の言葉を使います。

用語 この記事での意味
サーベイ論文 ある研究分野の先行研究を整理した論文
個別論文 新しい手法、実験、理論などを提案する論文
Abstract 論文の概要
被引用数 その論文が他の論文から引用された回数
NotebookLM アップロードした資料をもとに質問できるGoogleのAIツール

厳密な論文調査では、会議、査読、出版社版、著者版、引用管理なども重要です。

この記事では、まず学習者が分野の全体像をつかむことに絞ります。

サーベイ論文とは

サーベイ論文は、ある研究分野について、
代表的な手法、研究の歴史、分類、課題、今後の方向性などを整理した論文です。

ある問題に対して新しい方法や実験結果を提案するふつうの論文とは少し役割が違います。

情報源ごとの役割

なぜAI学習者・研究を始める学生に役立つのか

AI・機械学習分野は、技術の発展がとても速いです。
数年で情報が古くなってしまうことがよくあります。

新しい言葉を1つずつ調べると、断片的な知識は増えます。

一方で、分野全体の中でその言葉がどこに位置するのかは見えにくいです。

サーベイ論文を読むと、次の情報をまとめて確認できます。

  • 研究の大分類
  • 代表的な手法
  • 歴史的な流れ
  • よく使われる評価指標やデータセット
  • 現在の課題
  • 今後の研究方向
  • 重要なキーワード
  • 次に読むべき個別論文の候補

これは、研究テーマを考える学生にとっても便利です。

「何がまだ未解決なのか」
「どの分類に自分の興味が近いのか」
「どの論文から読めばよいのか」
を考える材料になるからです。

研究とか関係なく、AIを学びたい社会人にも役立ちます。

AI分野の概念を、体系として理解しやすくなります。

サーベイ論文の探し方

サーベイ論文を探すとき、英語で検索します。

日本語で検索すると、解説記事や講義資料にはたどり着きやすいです。

一方で、AI・機械学習分野のサーベイ論文そのものは、
英語で検索した方が見つかりやすいです。

調べたい分野名を英語でどう表せばよいか分からない場合は、
ChatGPTなどに聞くとよいです。

最初の検索語は、次の形で十分です。

survey + 調べたい分野名

たとえば、AI分野なら次のように検索します。

survey large language models
survey LLM
survey graph neural networks
survey multimodal large language models
survey foundation models
survey reinforcement learning

ただし、AI以外の意味でも使われる単語には注意してください。

たとえば、transformerdiffusionattentiondistillationquantization は、
AI以外の分野でも使われます。

その場合は、次のように AIを加えます。

survey attention AI
survey AI quantization 

Google Scholarで探す

まずはGoogle Scholarで検索すると、候補論文の全体感をつかみやすいです。

基本の流れは次の通りです。

  1. 英語で survey + 調べたい分野名 と検索する
  2. AI以外の意味もある単語なら、AIを追加する
  3. 年数で絞り込む(必須ではない)
  4. 被引用数を見る(必ず見る)
  5. タイトルに survey が含まれるものを選ぶ
  6. 検索結果の右側に [PDF] があれば、まずそこを確認する
  7. Abstractを読んで、自分が知りたい範囲と合っているか確認する
  8. 複数の良さそうなサーベイ論文がある場合は、1本だけに絞らない

Google Scholarでは、被引用数を見やすいです。

Google Scholarでsurvey diffusionを検索した例

Google Scholarでタイトルをクリックすると、
IEEE Xplore、Springer、Elsevier、ACM Digital Libraryなどの出版社ページへ移動することがあります。

大学や所属機関の契約がない場合、本文を読めないことがあります。

そのため、検索結果の右側に [PDF] と表示されているリンクがあれば、
まずそこを確認すると読み始めやすいです。

ただし、右側のPDFリンクが常に正式版とは限りません。

次の点に注意します。

  • arXiv版、機関リポジトリ版の場合がある
  • 出版社版とページ番号や表記が違う場合がある
  • 著者が同じかどうか確認する

サーベイ論文の選び方

サーベイ論文を選ぶときは、1つの指標だけで決めない方がよいです。

次のような観点で選びましょう。

観点 見るポイント
最近の論文か 発展が速い分野では新しいサーベイも確認する
被引用数が多いか 定番の分類や基礎概念を知る手がかりになる
タイトル survey が含まれているものを優先する
Abstract(要約) 扱う範囲が自分の目的と合っているか見る
図や表 分類表、全体図、比較表があると理解しやすい
粒度 広すぎる、または狭すぎるサーベイに注意する
アクセス PDF、arXiv版などを確認する
複数比較 最近の論文と高被引用論文を両方見る

1本だけで完璧なサーベイ論文を探そうとすると、かえって進みにくくなります。

まずは候補を2〜3本集めて、役割を分けて読む方が現実的です。

最近の論文と高被引用論文の使い分け

最近のサーベイ論文は、最新動向を知るのに向いています。

LLM、RAG、拡散モデルなど、
数年で大きく状況が変わる分野では特に重要です。

ただし、新しい論文はまだ被引用数が少ないことがあります。

高被引用のサーベイ論文は、分野の基礎や定番の分類を知るのに向いています。

多くの研究で参照されているため、重要な概念を把握しやすいです。

ただし、最新手法を反映していないことがあります。

そのため、次のように使い分けます。

  • 基礎を知りたい場合は、被引用数の多いサーベイ論文を優先する
  • 最新動向を知りたい場合は、最近のサーベイ論文を優先する
  • できれば、最近のサーベイ論文と高被引用のサーベイ論文を両方確認する

複数のサーベイ論文を使う

同じ分野にサーベイ論文が複数ある場合は、1本だけに絞る必要はありません。

最近のサーベイ論文、高被引用のサーベイ論文、
特定テーマに絞ったサーベイ論文を組み合わせると、分野の見方が立体的になります。

複数のサーベイ論文を組み合わせるイメージ

NotebookLMに入れる場合も、複数のサーベイ論文にチェックマークを入れてよいです。

ただし、次の点に注意してください。

  • 論文ごとに分類方法や用語が違うことがある
  • 古い論文と新しい論文で、重要視している課題が違うことがある
  • 複数ソースを混ぜるときは、どの主張がどの論文に基づくのか確認する

NotebookLMに入れて質問する

NotebookLMを使う目的は、サーベイ論文を単に要約することではありません。

目的は、その分野の全体像を知ることです。

NotebookLMは、アップロードした資料をもとに質問できます。

そのため、サーベイ論文のように分類、表、参考文献、課題が整理された資料と相性がよいです。

NotebookLM画面の例

大まかな流れは次の通りです。

サーベイ論文とNotebookLMで理解する流れ

初学者向けのNotebookLMプロンプト

研究を行うわけではない人が、
概念を体系的に理解したい場合は次のプロンプトを使ってください。

プロンプトは、特定の技術に依存しない形にしています。
AI分野のサーベイ論文に広く使えます。

なんなら、少し変えれば他分野の論文にも使えるかもしれません。

私はAI・機械学習を学習している初学者〜中級者です。
アップロードしたサーベイ論文をもとに、この分野の概念を体系的に理解したいです。

研究テーマを決めることよりも、
まずはこの分野の考え方・用語・代表的なアプローチを理解することを目的にしています。

以下の観点で、初学者にも分かるように整理してください。

## 1. この分野を一言で言うと

この分野は何を扱う分野なのか、できるだけ短く説明してください。

## 2. 何がうれしいのか

この分野の技術があると、何ができるようになるのかを説明してください。
応用例があれば、初心者にも分かる例で説明してください。

## 3. 最初に理解するべき用語

この分野を学ぶうえで最初に理解するべき用語を表にしてください。

表の列は以下にしてください。

* 用語
* 簡単な意味
* 直感的な説明
* 関連する用語

## 4. 研究の種類

この分野には、どのような種類のアプローチがありますか。
専門的すぎない言葉で分類してください。

表の列は以下にしてください。

* アプローチ名
* 何をする方法か
* 直感的な説明
* 代表的な考え方
* 初学者がつまずきやすい点

## 5. 学ぶ順番

この分野を学ぶなら、どの順番で理解するとよいですか。

以下の形式で整理してください。

1. まず知るべき考え方
2. 次に理解するべき用語
3. その後に読むとよい章・節
4. 余裕があれば読むとよい発展的な内容
5. 最初は後回しにしてよい内容

## 6. 代表的な流れ

この分野がどのように発展してきたのかを、初学者向けに説明してください。
細かい論文名よりも、
「なぜその考え方が出てきたのか」が分かるようにしてください。

## 7. よくある誤解

この分野を初めて学ぶ人が誤解しやすい点を挙げてください。
それぞれについて、正しい理解を説明してください。

## 8. さらに深掘りする方法

この回答の中で分からない用語や手法があった場合、
次にどう調べればよいかを教えてください。

具体的には、

* NotebookLMに追加で質問する方法
* サーベイ論文内の該当箇所を見る方法
* 代表論文を取ってきてNotebookLMに追加する方法
* ChatGPTなどに聞いて補助的に理解する方法
* ただし、AIの回答を鵜呑みにせず元資料を確認すること

を含めてください。

## 9. 次にすること

この分野を学ぶために、次に取るべき行動を3つ提案してください。

複数のサーベイ論文を入れたときのプロンプト

複数のサーベイ論文をNotebookLMに入れる場合は、
追加で以下を入れて比較を明示します。

複数のサーベイ論文をアップロードしました。
これらを比較して、この分野の全体像を整理してください。

以下の観点でまとめてください。

1. どの論文にも共通して出てくる重要な分類
2. 論文ごとに異なる分類や用語
3. 古いサーベイ論文と新しいサーベイ論文で重視している課題の違い
4. 共通して重要とされている代表的な手法・論文
5. 最近の論文で新しく追加されている研究方向
6. 初学者がまず理解すべき共通部分
7. 研究テーマを考えるうえで注目すべき違い

回答では、どの内容がどの論文に基づくのか分かるようにしてください。

研究・詳細調査向けのNotebookLMプロンプト

AIの研究を行う人や、詳しく知りたい人はこちらを使ってください。

私はAI・機械学習を学習している学生です。
アップロードしたサーベイ論文をもとに、この研究分野の全体像を理解したいです。

単なる要約ではなく、研究分野の「地図」を作るつもりで整理してください。
回答は、可能な限りアップロードした資料に基づき、
重要な主張には出典箇所が分かるようにしてください。

以下の観点で整理してください。

## 1. この分野の目的

この研究分野は、何を解決しようとしている分野ですか。
どのような問題意識から発展してきたのかを、初学者にも分かるように説明してください。

## 2. 背景知識

この分野を理解するために必要な前提知識を整理してください。
数学、機械学習、深層学習、モデル構造、データ、評価指標などに分けてください。

## 3. 重要キーワード

この分野を理解するうえで重要なキーワードを表にしてください。

表の列は以下にしてください。

* キーワード
* 意味
* なぜ重要か
* 関連する概念

## 4. 研究の大分類

この分野の研究は、どのような方向性に分類できますか。
サーベイ論文内の分類を優先して、必要に応じて分かりやすく整理してください。

表の列は以下にしてください。

* 分類名
* 目的
* 主なアイデア
* 代表的な手法
* 長所
* 短所
* 向いている場面

## 5. 代表的な手法・論文

この分野で重要な手法や代表的な論文を整理してください。

表の列は以下にしてください。

* 年
* 手法名または論文名
* 解決しようとした課題
* 主なアイデア
* 従来手法との違い
* この分野での位置づけ

## 6. 研究の流れ

この分野がどのように発展してきたのかを、時系列で整理してください。
単に年表にするだけでなく、
「なぜ次の研究方向が必要になったのか」が分かるように説明してください。

## 7. 評価方法

この分野では、どのような評価指標・データセット・実験設定が使われていますか。
可能であれば、何を測るための評価なのかも説明してください。

## 8. 現在の課題

この分野には、まだどのような課題がありますか。
サーベイ論文で述べられている未解決問題、限界、実用上の課題を整理してください。

## 9. 今後の研究方向

今後有望そうな研究方向を整理してください。
それぞれについて、なぜ重要なのか、
どのような研究テーマにつながるのかを説明してください。

## 10. 初学者向けの読み方

この分野を初めて学ぶ人が、どの順番で理解すればよいかを提案してください。

以下の形式で整理してください。

1. 最初に理解するべき概念
2. 次に読むべき章・節
3. その後に読むべき代表的な論文
4. 調べるとよい追加キーワード
5. 後回しにしてもよい難しい部分

## 11. 研究テーマを考えるヒント

学生が卒論・修論・研究テーマを考える場合、どのような切り口がありますか。

以下に分けて整理してください。

* 実験しやすいテーマ
* 既存研究の比較・整理から始められるテーマ
* 実装や再現実験に向いたテーマ
* 応用先を変えることで発展できるテーマ
* 難易度は高いが発展性のあるテーマ

## 12. 最後に

この分野を一言で説明するとどうなりますか。
また、このサーベイ論文を読んだ後に取るべき次の行動を3つ提案してください。

NotebookLMの回答をPDFにまとめる

NotebookLMの回答は、その場で読んで終わると後から見返しにくくなります。

重要な回答は、NotebookLM上でメモとして保存します。

保存したメモは、Google Docsにエクスポートして整理できます。

基本の流れは次の通りです。

  1. NotebookLMでサーベイ論文について質問する
  2. 良い回答が得られたら、その回答をメモに保存する
  3. 残したい回答を複数保存する
  4. 保存したメモをGoogle Docsにエクスポートする
  5. Google Docsの「ファイル」からPDFとして保存する

ブラウザの拡張機能や印刷機能でページをPDF化する方法もあります。

ただし、非公式の拡張機能は自己責任です。

分からない内容を深掘りする

サーベイ論文をNotebookLMに入れると、分野全体の整理はしやすくなります。

一方で、回答の中に分からない用語や気になる代表論文が出てくることがあります。

その場合は、そこで止まらずに深掘りします。

分からない内容を深掘りする流れ

深掘りの流れは次の通りです。

  1. 分からない用語や手法をNotebookLMに追加で質問する
  2. NotebookLMの引用・出典箇所を確認する
  3. 重要そうなら、サーベイ論文内で引用されている代表論文を探す
  4. Google ScholarやarXivから該当論文を取得する
  5. その個別論文をNotebookLMに追加して質問する
  6. それでも分からない場合は、ChatGPTなどに初学者向けの説明を求める
  7. 重要な主張は、元論文やサーベイ論文に戻って確認する

分からない内容を聞き直すプロンプト

NotebookLMの回答で分からない用語・手法・論文名が出てきたときは、
次のように聞き直します。

先ほどの回答の中で、以下の内容がよく分かりませんでした。

【ここに分からなかった用語・手法・論文名を書く】

アップロードした資料に基づいて、以下の観点で説明してください。

1. これは何を意味する概念ですか
2. なぜこの分野で重要なのですか
3. どの問題を解決するために出てきたものですか
4. 関連する用語や手法には何がありますか
5. 初学者が誤解しやすい点はありますか
6. サーベイ論文のどの箇所を読むと理解しやすいですか
7. 必要であれば、次に読むべき代表論文やキーワードを教えてください

できるだけ初学者にも分かるように説明し、
重要な説明には出典箇所を示してください。

個別論文を追加したときのプロンプト

サーベイ論文で紹介されている代表論文を追加したら、
その論文が分野全体の中でどこに位置するのかを聞きます。

サーベイ論文に加えて、関連する個別論文を追加しました。
この個別論文が、サーベイ論文の中でどの位置づけにあるのかを理解したいです。

以下の観点で整理してください。

1. この個別論文は、どの課題を解決しようとしていますか
2. サーベイ論文の分類では、どの研究方向に属しますか
3. この論文の主なアイデアは何ですか
4. 従来手法と比べて何が違いますか
5. この論文が重要とされる理由は何ですか
6. この論文を理解するために必要な前提知識は何ですか
7. 初学者が読む場合、どの章・節を優先すればよいですか
8. 数式や実験結果で、最初は後回しにしてもよい部分はありますか
9. この論文を読んだ後に、次に調べるとよいキーワードや論文は何ですか

回答では、サーベイ論文と個別論文のどちらに基づく説明なのか分かるようにしてください。

ChatGPTなどで補助的に理解する

NotebookLMは、アップロードした資料をもとに質問できる点が強みです。

一方で、初学者向けにかみ砕いた説明がほしいときは、
ChatGPTなどに補助的に聞くのも有効です。

ただし、ChatGPTなどの回答はアップロードした論文に基づくとは限りません。

以下のAIの概念について、初学者向けに説明してください。

【ここに分からない用語・手法を書く】

説明では、以下を含めてください。

1. 一言で言うと何か
2. 何を解決するための考え方か
3. 直感的な例
4. 関連する用語
5. よくある誤解
6. 数式を使わない説明
7. 必要なら、最後に少しだけ数式を使った説明

ただし、私はこのあと元のサーベイ論文や個別論文に戻って確認します。
そのため、断定しすぎず、確認すべきポイントも教えてください。

実例: 拡散モデルを調べる

拡散モデルを調べる場合、まず次のように検索します。

survey diffusion

diffusion はAI以外でも使われる単語です。

AI以外の結果が多い場合は、次のように補います。

survey diffusion deep learning
survey diffusion generative models

Google Scholarで検索すると、拡散モデルのサーベイ論文が複数見つかります。

たとえば、次のような実在するサーベイ論文があります。

  • [1] Diffusion Models: A Comprehensive Survey of Methods and Applications
  • [2] Diffusion Models in Vision: A Survey
  • [3] A Survey on Generative Diffusion Models
  • [4] Efficient Diffusion Models: A Survey

ここで大事なのは、1本だけを正解にしないことです。

基礎を知りたいなら、高被引用の包括的なサーベイを見ます。

高速化や効率化に興味があるなら、Efficient Diffusion Models のような特定テーマ型も見ます。

NotebookLMに複数入れる場合は、次のように聞きます。

複数の拡散モデルのサーベイ論文をアップロードしました。
基礎的な分類、代表手法、効率化に関する最近の方向性を分けて整理してください。
どの説明がどの論文に基づくのか分かるようにしてください。

初学者向けのNotebookLMプロンプトの結果

注意点

サーベイ論文とNotebookLMを使うと、分野の全体像をつかみやすくなります。

ただし、万能ではありません。

注意点をまとめます。

  • サーベイ論文だけで研究できるわけではない
  • NotebookLMやChatGPTの回答を無批判に信じない
  • 個別論文を読む必要がなくなるわけではない
  • arXiv論文は査読前のものを含む
  • Google Scholar右側のPDFリンクが正式版とは限らない
  • 具体的な被引用数や最新性は変化する
  • 研究・記事・レポートで使う場合は正式な引用情報を確認する
  • 動画やスライド生成は理解の補助であり、論文の代わりではない

NotebookLMで整理した内容は、必ず元資料に戻って確認します。

特に、数値、比較、評価結果、論文の主張は、元論文を確認します。

おまけ: NotebookLMで解説動画やスライド資料を作る

NotebookLMには、ソースをもとに解説動画やスライド資料を作る機能があります。

サーベイ論文を理解した後の復習、発表準備、教材作成の補助に使えます。

ただし、この記事の主役はサーベイ論文で研究地図を作ることです。

動画やスライド生成は、おまけとして扱います。

たとえば、拡散モデルのサーベイ論文をもとに作った解説動画の例です。

拡散モデル解説動画の例

解説動画生成用プロンプト

アップロードしたサーベイ論文をもとに、
AI・機械学習を学ぶ学生向けの解説動画を作りたいです。

単なる論文紹介ではなく、
この分野の全体像が分かる学習用の解説にしてください。

以下の構成で、解説動画用の台本を作ってください。

## 1. 導入

この分野を初めて聞く人に向けて、
なぜこの分野が重要なのかを説明してください。

## 2. この分野を一言で言うと

この分野が何を扱う分野なのか、短く説明してください。

## 3. 背景

この分野が出てきた背景や、解決しようとしている問題を説明してください。

## 4. 重要キーワード

この分野を理解するために必要なキーワードを、初学者向けに説明してください。

## 5. 研究の大きな分類

サーベイ論文に基づいて、この分野の主な研究方向を整理してください。
分類ごとに、何を目的とするのか、どのような考え方なのかを説明してください。

## 6. 代表的な手法

代表的な手法や考え方を、細かすぎない粒度で説明してください。

## 7. 現在の課題

この分野にまだ残っている課題や限界を説明してください。

## 8. 今後の方向性

今後どのような研究が重要になりそうかを説明してください。

## 9. まとめ

この分野を学ぶときに、最初に押さえるべきポイントを3つにまとめてください。

条件:

* 初学者にも分かる言葉で説明してください
* 専門用語は出した後に必ず説明してください
* 数式の詳細には深入りしすぎないでください
* 研究者向けではなく、AIを学習している学生向けにしてください
* 重要な説明には、可能な限り出典箇所が分かるようにしてください
* 動画時間は5〜10分程度を想定してください

スライド資料生成用プロンプト

アップロードしたサーベイ論文をもとに、
AI・機械学習を学ぶ学生向けのスライド資料を作りたいです。

目的は、この分野の全体像、研究の分類、代表手法、課題、
今後の方向性を分かりやすく説明することです。

以下の条件で、スライド構成案を作ってください。

## スライド構成

1. タイトル
2. この分野を一言で言うと
3. なぜこの分野が重要なのか
4. 背景にある問題
5. 重要キーワード
6. 研究の大分類
7. 各アプローチの比較
8. 代表的な手法・論文
9. 評価指標・データセット
10. 現在の課題
11. 今後の研究方向
12. 初学者が次に学ぶべきこと
13. まとめ

## 各スライドで出してほしい内容

各スライドについて、以下を出してください。

* スライドタイトル
* 箇条書きの本文
* 図にするとよい内容
* 発表者ノート
* 参照元として確認すべきサーベイ論文内の箇所

条件:

* 1スライドに情報を詰め込みすぎないでください
* 初学者にも分かる表現にしてください
* 専門用語はできるだけ補足してください
* 研究の分類や比較は表にしてください
* 図解できる内容は、図のアイデアも出してください
* 重要な説明には、可能な限り出典箇所が分かるようにしてください
* スライド枚数は10〜15枚程度を想定してください

まとめ

AIの新しい概念を知りたいとき、
ネット検索やAIへの質問だけでは情報が断片的になりやすいです。

サーベイ論文を読むと、研究の分類、代表手法、歴史、課題、今後の方向性を整理できます。

NotebookLMにサーベイ論文を入れると、
その整理を表や比較として取り出しやすくなります。

ただし、NotebookLMやChatGPTは論文理解の補助です。

重要な主張、数値、比較、引用は、必ず元論文やサーベイ論文に戻って確認したほうがよいです。

最初から個別論文を読むのが難しいと感じる人ほど、
まずサーベイ論文で分野の全体像を理解すると進みやすくなります。

参考文献

[1] Diffusion Models: A Comprehensive Survey of Methods and Applications

[2] Diffusion Models in Vision: A Survey

[3] A Survey on Generative Diffusion Models

[4] Efficient Diffusion Models: A Survey

0
1
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
0
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?