はじめに
先日、Twitter(X)でこんな趣旨の投稿が流れてきました。
AIへのプロンプト、わざわざ日本語に変換しないで、アルファベット(ローマ字)のまま打ったほうがよくない?
最初に見たときの正直な感想は「いやいや、さすがに読みにくいでしょ」でした。
でも、なんか妙に引っかかる。ちょうど自分も「全角・半角の切り替え、地味にダルいな……」と思っていたタイミングだったんです。
そこで、ものは試しとしばらく本気でやってみました。
結論から言うと——
AIに話しかけるときは、日本語変換せずにローマ字(アルファベット)でそのまま送るの、めちゃくちゃアリ。
今日はこれを、全力でみなさんにおすすめさせてください。
そもそもどういうこと?
たとえば、いつもならこう打ちますよね。
ReactのuseEffectの使い方を教えて
これを、変換せずにそのままこう送る、という話です。
React no useEffect no tsukaikata wo oshiete
「え、これでAIに通じるの?」と思うじゃないですか。
通じます。 拍子抜けするくらい通じます。
最近のAIは賢いので、ローマ字の日本語くらい余裕で読み取って、しれっと日本語で返事を返してきます。こっちがローマ字で殴っても、向こうは正装で返してくれる。器がでかい。
※ 念のため。これは「英語で書け」という話ではありません。
あくまで "日本語をローマ字のまま打つ"(oshieteとかarigatoとか)という話です。
では、ここからが本題。何がそんなに良いのか、メリットを3つ挙げます。
メリット1: 全角/半角の切り替えという「人生の税金」から解放される
エンジニアあるあるだと思うんですが、僕らは一日中こんなことをやっています。
- コードを書くときは半角
- 日本語のチャットを打つときは全角
- AIにコードを貼りつつ日本語で質問するときは……地獄
入力欄が全角のまま気づかず打って return みたいになったり、逆に半角のまま日本語を打とうとして nihongo になったり。そのたびに「あっ」と言って切り替えて、打ち直す。
1回あたりはたった5秒です。たった5秒。
でも、ちょっと試算してみましょう(あくまでネタの皮算用です)。
- 切り替え&打ち直しで 1回5秒
- エンジニアなら 1日10回 はやってる(むしろ控えめ)
5秒 × 10回 = 50秒/日50秒 × 365日 ≒ 5時間/年- エンジニア人生を仮に40年とすると……
約200時間
200時間。8時間労働に換算すると、まるっと25営業日。つまりほぼ1か月です。
僕らは人生で約1か月ぶん、「あ、全角だった」とつぶやいている。
こわい。こわくないですか。
ところが、最初から全部ローマ字(半角)で打つと決めてしまえば、IMEは一生半角のままでいいんです。
「今どっちのモードだっけ?」という問いが、人生から消えます。この精神的な軽さ、想像以上でした。
メリット2: 誤字に気づかなくてよくなる(AIが勝手に察してくれる)
日本語変換には、誰もが通ってきた永遠の宿敵がいます。そう、誤変換です。
「貴社の記者が汽車で帰社した」みたいなやつ。
送信ボタンを押す前に「あ、変換ミスってる」と気づいて、カーソルを戻して、直す。この校正作業、地味にめんどくさいですよね。
ローマ字で打つと、そもそも**「誤変換」という概念ごと消滅します**。
変換しないんだから、変換ミスのしようがない。
「いやタイプミスはするでしょ」って? します。しますけど——
osiete kudsai react no koto
これくらい打ち間違えてても、AIは「React のことを教えてください、ですね」と平然と汲み取ってくれます。
人間相手なら「誤字すみません」と謝るところですが、AI相手なら遠慮はいりません。多少のtypoは投げっぱなしでOK。校正に使っていた脳のリソースが、まるごと浮きます。
メリット3: 「変換」という脳の処理そのものが消える
日本語入力って、よく考えると工程が多いんです。
- 頭の中の言葉を思い浮かべる
- ローマ字でタイプする
- 出てきた変換候補を目で見て、正しいやつを選ぶ ← これ
3番目、地味に脳を使ってます。候補リストをチラ見して「これこれ」と選ぶ、あの一瞬の判断。
ローマ字直打ちなら、この工程がまるごと無くなります。「頭の中の言葉 → そのままタイプ」で終わり。思考が一直線になる感覚があって、これが想像以上に気持ちいい。
ちなみに——
本当に最強なのは音声入力だと僕は思っています。だってしゃべるだけですからね。変換どころかタイプすらしない。
でも、音声入力には弱点があります。外で使えない。
カフェ、電車、オフィス、figmaを見ている同僚の隣。「Reactのー、useEffectのー、使い方をー」って声に出せる人、なかなかいません。
そういう**「しゃべれない場面」での次善策**として、ローマ字直打ちはめちゃくちゃ優秀でした。声は出せないけど、変換の脳コストはゼロにしたい。そのちょうど間を埋めてくれる感じです。
デメリットも正直に書きます
良いことばかり書くのもフェアじゃないので、ちゃんとデメリットも。
自分が何を送ったのか、後から読み返しづらい。
会話履歴をさかのぼったときに、
sakki no yatu chigau, motto kantan ni site
みたいな自分のログが並んでいて、「……さっき俺、何を頼んだんだっけ?」と一瞬フリーズします。自分で書いた呪文が解読できない。
あと、漢字必須の固有名詞や、同音異義で文脈がいる言葉は、AIがたまに取り違えます。そこだけは日本語を混ぜればOK。完璧を目指さず、通じなかったところだけ手で直すくらいの気楽さがコツです。
……で、ここまで書いておいてなんですが、
このデメリットを差し引いても、メリットのほうが圧倒的に勝ちます。
履歴がちょっと読みにくい < 全角半角の呪縛から解放される。
僕の中では、もう勝負あり、でした。
まとめ
- AIへのプロンプトは、日本語変換せずローマ字(アルファベット)でそのまま送るのがおすすめ
- メリット1: 全角/半角の切り替えという人生の税金から解放される
- メリット2: 誤変換・誤字を気にしなくていい(AIが察してくれる)
- メリット3: 変換という脳の処理が消える(音声入力が使えない場面の次善策に最適)
- デメリット: 自分の送信ログが読み返しづらい。でもメリットが完全に上回る
最初は「読みにくそう」と思っていた自分が、今では完全に布教する側に回っています。
特に、AIと1日に何十回もやり取りする人ほど、効きます。
だまされたと思って、まずは1日やってみてください。
たぶん戻れなくなります。
最後に、こんな発想をくれた元ツイートの方に感謝を。arigato gozaimasu。