課題
以下は Mac での話。Windowsは知らん。
mmhmmというアプリがあって、いい感じにWebカメラに映ったプレゼンターとパワポとかビデオと合成してくれる。これを毎日のWeb会議で使いたい。どうしても使いたい。
mmhmmは合成した映像を、仮想カメラとして出力するので、仮想カメラに対応しているWeb会議ソフト (ZoomとかGoogle Meetとか)は、仮想カメラを物理カメラの代わりに選択すれば目的を達成できる。っていうか、mmhmmは、そのために作られたソフトだ。
しかし、Cisco Webexって奴は、セキュリティー上の問題1とやらで仮想カメラを断固として受け付けない2。
じゃあ Zoom を使えばいいじゃなイカ・・・ところが、会社やお客が Webexを指定してくるんで、どうしても Webex を使わなければならないのだ。
そのうち mmhmm が Webex に対応してくれるかな・・・と気長に待っていたのだが、待てど暮らせど治らない。2021年の頭だったかに、一瞬使えるようになって喜んでいたら、Webexがアップデートされて、また使えなくなっちまったようだ3。
痺れを切らして、ついにガジェットを一つ足すことで、dual display の Mac 1台で、安易な解決策を実装した。まあ、金で解決ってやつかな。自明な解だけど、もしかして気がつかない人もいるかと思い、以下に紹介します。
解決方法
ソフトウェア
使いたいアプリ mmhmm は https://www.mmhmm.app/ からダウンロードしてインストールしておく。
さらに、Open Broadcaster Software (OBS) を https://obsproject.com/ からダウンロードしてインストールしておく。
ハードウェア
まず HDMI capture device を手に入れる。私が使ったのは I-O DATA HDMIキャプチャーボード GV-US2C/HD。Amazonで 17,050円でした。安い方 I-O DATA HDMIキャプチャーボード GV-USB3HD/Eでも、こういうような、もっと安いやつでも良かったかも。
Macと外部ディスプレイとHDMIキャプチャボードを、次の図のように接続する。
つまり、外部ディスプレイへの出力をHDMIキャプチャボードを通してディスプレイに繋ぎ、それをUSBに変換してMacに戻す。
設定&使い方。
- mmhmm を起動して、好きなように設定する。カメラはホントの物理カメラを選んでおこう。
- OBSを起動して、ソースの+ボタンを押して、mmhmmの仮想カメラを映像キャプチャデバイスとして追加する。すると、OBSのモニタウィンドウにmmhmmの出力が出てくる。
- そのOBSのモニタウィンドウを副ボタンでクリックしてメニューを出し、全画面プロジェクター > 外部ディスプレイ を選ぶ。すると、外部ディスプレイ全面に mmhmm の出力が表示される。
- この外部ディスプレイへのHDMI出力は、HDMIキャプチャボードによって、物理カメラ入力としてUSBに送られているんだった。
- その物理カメラをWebex appでカメラに選べば良い。
論理的な接続関係を図示すると、次のような感じ。
ついでに、Webexの画面シェアで、外部ディスプレイの画面をシェアすると、ビデオスクリーンにもシェア画面にも同じスクリーンが映るんで、あとはmmhmmで好きにプレゼンすれば良い。
MacのCPU cycleを結構使うので、遅いマシンだと映像の遅れが激しくて使い物にならないので、スペック高めのMacを使ってください。
結論
mmhmmってOBSみたいなソフトを使わずに、気軽にかっこいいWebプレゼンを行うツールだったはずなのに、たかがWebexを使うために、ハードを買った上に、OBSまで使ってて、何やってんだかわからないな。とほほ
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多分だけど、https://help.webex.com/ja-jp/WBX9000032849/Virtual-Camera-Driver-Stopped-Working-After-a-Site-Upgrade なのかな。 ↩
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正確には、Webexのクライアントには2種類あって、ブラウザのプラグインとして動く web app とネイティブアプリの desktop app があって、web app では仮想カメラが使える。じゃあ問題ない・・・ことはなくて、Webexの会議の種類によっては、desktop appしか使えないことがある。なんでなんだ! I hate Webex!! ↩
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Googleのキャッシュに、mmhmmから2021年2月20日付で出されたBlog記事が残っていた。その記事によると mmhmm が webex desktop app に対応したとあるが、その後、このBlogは消去されている。 ↩