遊びの一環でchromebookにLinux(ubuntu)を入れてRubyの開発環境を作ったので、開発環境の構築方法、使い心地等を解説していくよ。
ChromebookをLinuxに変えることができるの?
できる。
そもそも、Chromebook自体がLinuxベースで作られたものなので、developer modeを利用することで、chromebook内にubuntuを入れるのが良い。
#今回の実装の大雑把な流れ
- developer modeに切り替える
- croutonをダウンロードして使う
- ubuntuの設定
「crouton」とは、chromebook内に仮想マシン的なものを作ることができるもの。
公式ページ:GitHub - dnschneid/crouton: Chromium OS Universal Chroot Environment
今回は、croutonで仮想マシンを作り、その中にubuntuを入れることにした。
1, developer modeに切り替える
developer modeに切り替えるために、まずはesc
+ reload(ぐるぐるマーク)
+ 電源ボタン
を同時に押す。(初期化するので、ローカル内にあるデータは全部無くなるよ)
うまく行くと、画面上に黄色の!マークと「復元用のUSBメモリを入れてください」というメッセージが出てくるので、ctrl
+d
を同時に押すと、developer modeに移行を始める。
「OSの確認機能をOFFにするには、Enterを押してください」という画面が出たら、Enter
を押す。その後、5分ほどかけてdeveloper modeの準備を始める。
再度画面上に黄色の!マークが出た場合は、ctrl
+d
を押そう。
上手くchromebookが起動したら、chromebookの初期設定を行おう。
2, croutonをダウンロードして使う
GitHub - dnschneid/crouton: Chromium OS Universal Chroot Environment
上記のページに行き、croutonをダウンロードする。
If you're just here to use crouton, you can grab the latest release from https://goo.gl/fd3zc
という記述のリンクをクリックすればOK.
保存する場所は、ローカル内のダウンロードフォルダにする。(解凍しなくて良い)
その後、ctrl
+alt
+ t
を押してshellを開き、shell
と入力してEnter
を押す。
(もし、shellと入力した時にERROR: unknown command
と出た場合は、developer modeに切り替わっていないので、1の手順をもう一度確認してやり直そう)
そして、以下のコマンドを入力すると、ubuntuのダウンロードが始まる。
sudo sh -e ~/Downloads/crouton -r trusty -t xfce-desktop,keyboard,touch,audio,extension,chrome -e
最初にchromebook内のパスワードを聞かれるので、パスワードを入力。
その後1時間ほどかけてダウンロードが完了し、ubuntu側のusernameとpasswordを入力する。これでubuntuの設定は完了。
ubuntuを起動させるためには、shell内でsudo startxfce4
と入力すればOK.(起動時にpasswordを聞かれます)
#ubuntu起動時にThe chroot may not be fully set up.というメッセージが出た場合
ubuntuを起動する時に以下のメッセージが出る場合がある。
The chroot may not be fully set up. Would you like to finish the setup? [Y/n/d]
上記メッセージは「chrootは完全にセットアップを終えていないかも。セットアップを終わらせたいですか?」というものだが、ここはy
と入力してEnter
を押すことで残りのパッケージのインストールをしてくれる。
#chromebookを再起動させる時の注意点
今回の実装によって常にdeveloper modeを維持することになるが、再起動毎に黄色の!マークの画面が出るようになる。
もし、黄色の!マークの画面の画面で間違えてEnter
を押してしまうとubuntuの環境が無くなってしまうので、黄色の!マークの画面が出たときには必ずctrl
+d
を押すようにしよう!(1敗)
補足:勝手にQ&A
以下は、皆さんが疑問で思うであろうことを勝手にpickupしてQ&Aをしていきます。
ChromeOSは使えないの?
問題なく使える。
上記で説明したように、croutonはchromebook内に仮想マシンを作っているだけなので、chromeOSもubuntuも同時に使える。
また、ctrl
+alt
+shift
と←(F1)
or→(F2)
を押すことで、いつでもchromeOSとubuntuを行き来できる。
今回の実装に必要なスペックは?
参考として、ボクの場合は
- メモリ 4GB
- ストレージ 64GB
の米アマゾンで購入したchromebookを使っている。(米アマゾンだと、国内に比べて関税とか送料込でも1万円ほど安く性能が良いPCが手に入るよ!)
他のブログ様で見たところ、「ストレージ16GBだと出来なくはないけど、ちょっときつい」という意見が多かったので、工夫が必要かもしれない。
使ってみての感想は?
一言で言えば「最高の遊び道具」といった感じ。
元々、「ベッドに寝っ転がりながらRuby扱いたいなー」という野望があって今回の実装をしたので、携帯性の良いchromebookにRubyの開発環境を入れられてかなり満足している。
それにchromebook自体がスマホぐらい気軽に使えるPCなので、Linuxを入れることで「スマホに開発環境を入れている」という感覚で遊ぶことができるよ!
ただ、仕事や個人開発などのメインとして使うには力不足の印象で、あくまでも「サブマシン」「プログラマの遊び道具」といった感じは否めない。
イライラするほどではないが、たまに動作がカクつく時がある。(遊びだから気にしない程度。)
croutonについてもっと知りたい
やはり、Githubの公式ページを見るのが最善。
GitHub - dnschneid/crouton: Chromium OS Universal Chroot Environment
開発も継続的に行われており、安心して使える。
他に役立つ情報、質問等があれば、引き続き加筆修正をしていきます。(日本語化とか)