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Claude CodeでMCPツール(Context7、Serena、Cipher)を活用してAIコーディングを次のレベルへ

Last updated at Posted at 2025-08-06

Context7、Serena、Cipher で得られるメリット

開発効率の大幅な向上

  • Context7:最新のAPIドキュメントを自動取得し、古い情報によるエラーを防止
  • Serena:IDEレベルのコード理解により、大規模リファクタリングを効率化
  • Cipher:過去の解決策を記憶し、同じ問題への対処時間を削減

コスト削減効果

  • ツール利用料0円:すべてオープンソースツール
  • 注意:Claude APIやOpenAI APIの使用料は別途発生します
  • API使用量の削減:Cipherのメモリ機能により、重複する質問を回避
  • デバッグ時間の短縮:Serenaの精密なコード解析により、バグの原因を迅速に特定

実際の導入効果

  • バグ修正:複雑な問題の原因特定が迅速化
  • 新機能実装:最新のドキュメントに基づいた正確な実装
  • コードレビュー:自動化による効率向上
  • ドキュメント調査:即座に最新情報を取得

同時使用する場合は注意が必要

はじめに

Claude Codeの登場により、AIを活用したコーディングが新たな段階に入りました。しかし、Claude Code単体でも強力ですが、MCP(Model Context Protocol)ツールと組み合わせることで、その能力を飛躍的に向上させることができます。

本記事では、特に強力な3つのMCPツール「Context7」「Serena」「Cipher」のインストールから実践的な使い方まで、実際のプロジェクトで即座に活用できる形でご紹介します。

対象読者

  • Claude Codeをすでに使用している、または導入を検討している開発者
  • AIコーディングツールの能力を最大限引き出したい方
  • チーム開発でAIツールを効果的に活用したい方

前提条件

  • Claude Codeがインストール済み
  • Node.js(v18以上)とnpm(v7以上推奨)がインストール済み
  • Python(3.8以上)とuv(0.1.40以上)がインストール済み(Serena使用時)
    • 注:2025年8月時点のuvはuvx同梱。古い環境では pip install uvx が必要な場合あり
  • 基本的なコマンドライン操作の知識

1. 各ツールの概要と選定基準

Context7 — 最新ドキュメントの自動取得

いつ使うか:新しいフレームワークやライブラリを使用する際、常に最新のAPIドキュメントを参照したい場合

  • 15,000以上のライブラリのドキュメントをサポート(2025年8月時点公式リポジトリ表記)
  • リアルタイムでドキュメントを取得・注入
  • OSSで追加料金なし(ただし公式ホスティング版はレート制限あり:Free tier 15 req/min)

Serena — セマンティックコード解析

いつ使うか:大規模コードベースのリファクタリング、複雑なバグ修正、IDE並みのコード理解が必要な場合

  • Language Server Protocol(LSP)統合
  • マルチ言語サポート(Python、JavaScript、TypeScript、Rust、Go、Java等)
  • プロジェクトメモリによるコンテキスト保持

Cipher — AIメモリレイヤー

いつ使うか:長期プロジェクト、チーム開発、過去の決定事項やコンテキストを保持したい場合

  • デュアルメモリシステム(System 1:明示的知識、System 2:推論パターン)
  • チーム共同作業用のワークスペースメモリ
  • セマンティック検索によるインテリジェントなメモリ検索
  • 注:大規模プロジェクト(1万ファイル超)では.cipherディレクトリが数GB規模になる可能性あり

2. インストール手順

2.1 Context7のインストール

Context7は最もシンプルにインストールできます。

# Claude Code CLIでの追加(npm v9以降推奨)
claude mcp add context7 -- npx --yes @upstash/context7-mcp

# Windows PowerShellでパス警告が出る場合
claude mcp add context7 -- npx --yes --location=global @upstash/context7-mcp

# 動作確認
claude "Next.js 14のApp Routerについて教えて。use context7"

※ npm v10以降でcorepack enable使用時は--locationオプションで警告が出ることがあります

2.2 Serenaのインストール

注意: Windows環境では追加の設定が必要な場合があります。デフォルトポート8000が競合する場合は別ポートを指定してください。

方法1:直接インストール(推奨・最も簡潔)

# Python uvが必要(事前にインストール)
pip install uv

# 1行でインストールと登録を完了
claude mcp add serena \
  -- uv run --from git+https://github.com/oraios/serena serena-mcp-server \
  --port 32123

uv runはpoetry runやpipx runと同等の隔離実行環境を提供します

方法2:ローカルクローン方式(カスタマイズが必要な場合)

# リポジトリをクローン
git clone https://github.com/oraios/serena.git
cd serena

# 設定ファイルをコピー(必要に応じて編集)
cp src/serena/resources/serena_config.template.yml serena_config.yml

# Claude Codeに登録
claude mcp add serena-local -- uv run serena-mcp-server --port 32123

claude_config.jsonに直接記載する場合

{
  "mcpServers": {
    "serena": {
      "command": "uv",
      "args": ["run", "serena-mcp-server", "--port", "32123"],
      "cwd": "${workspaceFolder}/serena",
      "port": 32123
    }
  }
}

ローカルクローン時はcwdパラメータが必須です。

既知の問題

  • Windows環境でnpmパス解決の問題が発生する場合があります
  • TypeScript/JavaScriptのLSPサポートが不安定な場合があります
  • Java言語サーバーの起動が遅い場合があります(特にmacOS)

2.3 Cipherのインストール

Cipherは永続的なメモリ管理のため、グローバルインストールを推奨します。

# グローバルインストール
npm install -g @byterover/cipher

# 環境変数の設定(~/.bashrc or ~/.zshrcに追加)
# デフォルトはOpenAI埋め込みを使用
export OPENAI_API_KEY="sk-your-openai-key"

# ローカル埋め込みモデル(MiniLM等)を使用する場合(実験的機能)
export CIPHER_EMBEDDER="local"

# Claude Codeに登録
claude mcp add cipher -- cipher --mode mcp

初期化手順(バージョン別)

Cipherバージョン 初期化コマンド
≤ 0.8.x なし(初回 cipher --mode mcp で自動生成)
0.9.x - 0.10.x cipher serve --init
0.11.x 以降 cipher init && cipher serve
# バージョン確認
cipher --version

# バージョンに応じた初期化(自動判定)
cipher --version | grep -qE '^0\.[0-8]\.' || cipher serve --init

# ローカル埋め込みモデル使用時のサーバー起動(v0.10系では実験的)
cipher serve --embedder local

注意:

  • --embedder localオプションはv0.10系では実験的機能です。v0.11安定版のリリースをお待ちください
  • ローカルモデル使用時は~/.cache/cipher/modelsに1GB超のモデルファイルがダウンロードされます

注意:

  • デフォルトではOpenAI APIキーが必要です
  • ローカル埋め込みモデル(MiniLM等)を使用する場合は --embedder local オプションを指定
  • 大規模プロジェクトでは.cipherディレクトリが数GB規模になる可能性があります

3. 設定ファイルの詳細設定

3.1 Claude Code設定ファイル(claude_config.json)

すべてのツールを統合した設定例:

{
  "mcpServers": {
    "context7": {
      "command": "npx",
      "args": ["--yes", "@upstash/context7-mcp"],
      "env": {}
    },
    "serena": {
      "command": "uv",
      "args": [
        "run", 
        "serena-mcp-server",
        "--port",
        "32123"
      ],
      "cwd": "${workspaceFolder}/serena",
      "port": 32123,
      "env": {
        "SERENA_PROJECT_PATH": "${workspaceFolder}"
      }
    },
    "cipher": {
      "command": "cipher",
      "args": ["--mode", "mcp"],
      "env": {
        "CIPHER_WORKSPACE": "${workspaceFolder}/.cipher",
        "OPENAI_API_KEY": "${OPENAI_API_KEY}",
        "CIPHER_EMBEDDER": "local"
      }
    }
  }
}

設定のポイント:

  • Serenaでローカルクローンを使用する場合、cwdパラメータは必須です
  • Cipherでローカル埋め込みを使用する場合、CIPHER_EMBEDDER環境変数を設定します

3.2 Serenaプロジェクト設定(.serena/project.yml)

プロジェクトルートに.serenaディレクトリを作成し、以下の設定を追加:

project_name: "my-awesome-project"
language: typescript  # python, rust, go, java など
entry_points:
  - src/index.ts
  - src/app.ts
ignored_dirs:
  - node_modules
  - .git
  - dist
  - coverage
  - __pycache__
  - public/images  # 画像ディレクトリを除外
  - docs/pdfs      # PDFドキュメントを除外
ignored_files:
  - "*.log"
  - "*.tmp"
  - ".env*"
  - "*.jpg"
  - "*.png"
  - "*.pdf"
  - "*.zip"
max_file_size: 1048576  # 1MB(バイナリも含む総バイト数)
show_logs: true
use_lsp: true
# セキュリティ設定
security:
  exclude_sensitive:
    - "**/*.key"
    - "**/*.pem"
    - "**/secrets/**"
  sanitize_logs: true

注意: max_file_sizeはバイナリファイルも含む総バイト数として扱われます。大きなアセットファイルはignored_dirsignored_filesで除外することを推奨します。

3.3 Cipher設定(.cipher/config.json)

{
  "memory": {
    "system1": {
      "enabled": true,
      "maxEntries": 1000,
      "retentionDays": 90
    },
    "system2": {
      "enabled": true,
      "trackReasoningSteps": true
    }
  },
  "workspace": {
    "sharedMemory": true,
    "teamId": "your-team-id"
  },
  "embedder": {
    "type": "openai",
    "model": "text-embedding-ada-002"
  },
  "privacy": {
    "localOnly": false,
    "encryptMemory": true
  },
  "performance": {
    "indexing": "incremental",
    "searchStrategy": "hybrid",
    "cacheExpiry": 3600
  }
}

設定項目の説明:

  • embedder.type: "openai"または"local"を指定(MiniLM等のローカルモデル使用時)
  • embedder.model: 使用する埋め込みモデルの指定

4. 実践的な使用例

4.1 新機能実装フロー(3ツール連携)

# 1. Context7で最新の情報を取得
claude "React 19の新機能Suspenseの使い方を教えて。use context7"

# 2. Serenaでプロジェクト構造を解析
claude "現在のプロジェクトでSuspenseを実装するのに最適な場所を提案して"

# 3. 実装
claude "提案された場所にSuspenseを使った非同期データ取得を実装して"

# 4. Cipherで知識を保存
claude "今回のSuspense実装パターンを将来のために記憶して"

4.2 バグ修正ワークフロー

# Serenaでエラー箇所を特定
claude "TypeError: Cannot read property 'map' of undefined というエラーが出ています。原因を特定して"

# Context7で解決策を検索
claude "このエラーパターンの一般的な解決方法を教えて。use context7"

# 修正実装
claude "特定された問題を修正して、同様のエラーを防ぐガード句も追加して"

# Cipherで学習
claude "このエラーパターンと解決方法を記憶して、次回同様の問題に遭遇したら警告して"

4.3 リファクタリング作業

# Serenaで依存関係を解析
claude "UserServiceクラスの依存関係をすべて洗い出して"

# リファクタリング計画
claude "依存性注入パターンを使ってUserServiceをリファクタリングする計画を立てて"

# 段階的実装
claude "計画に従って、まずインターフェースを定義して"
claude "次に、具象クラスを実装して"
claude "最後に、DIコンテナーの設定を追加して"

# 知識の保存
claude "今回のリファクタリングパターンをチーム用のベストプラクティスとして保存"

5. 高度な活用テクニック

5.1 カスタムプロンプトテンプレート

.claude/prompts/ディレクトリにカスタムプロンプトを保存:

<!-- code-review.md -->
以下の観点でコードレビューを実施してください:
1. Serenaを使用してコード品質を分析
2. Context7で最新のベストプラクティスを確認
3. Cipherで過去の同様のレビュー結果を参照

対象ファイル: {files}
重点チェック項目: {focus_areas}

使用方法:

claude --template code-review --files "src/**/*.ts" --focus_areas "セキュリティ,パフォーマンス"

5.2 チーム開発での活用

# チームメモリのセットアップ
cipher serve --team --id "frontend-team"

# 共有知識の登録
claude "このプロジェクトのコーディング規約を記憶して:
- TypeScriptのstrictモードを使用
- 関数は30行以内
- コンポーネントは単一責任原則に従う"

# チームメンバーが参照
claude "このプロジェクトのコーディング規約を教えて"

5.3 自動化スクリプト

// claude-assistant.js
const { exec } = require('child_process');
const util = require('util');
const execPromise = util.promisify(exec);

async function analyzePR(prNumber) {
  // Serenaでコード解析
  await execPromise(`claude "PR #${prNumber}の変更を解析して"`);
  
  // Context7で関連ドキュメント取得
  await execPromise(`claude "変更されたAPIの最新仕様を確認。use context7"`);
  
  // レビューコメント生成
  await execPromise(`claude "PRレビューコメントを生成して"`);
  
  // 知識ベースに追加
  await execPromise(`claude "このPRから学んだパターンを保存"`);
}

// GitHub Actionsから実行
analyzePR(process.env.PR_NUMBER);

6. トラブルシューティング

よくある問題と解決方法

Context7が動作しない

# キャッシュクリア
npm cache clean --force

# 再インストール
claude mcp remove context7
claude mcp add context7 -- npx --yes @upstash/context7-mcp@latest

Serenaがプロジェクトを認識しない

# 設定ファイルの確認
cat .serena/project.yml

# MCPサーバーの再起動
claude mcp restart serena

# ログ確認
tail -f .serena/logs/serena.log

# LSPキャッシュが肥大化した場合のクリア(v0.7以降)
serena --clear-cache

# v0.7未満または上記コマンドが存在しない場合
# シンボリックリンク環境でも安全な削除方法
find .serena/cache -type f -delete
# または直接削除
rm -rf .serena/cache/

# ポート競合の確認
lsof -i :32123  # macOS/Linux
netstat -ano | findstr :32123  # Windows

Windows環境でSerenaが動作しない

# WSL2を使用するか、以下の環境変数を設定
set PATH=%PATH%;C:\Program Files\nodejs\
set PATH=%PATH%;C:\Python311\Scripts\

# PowerShellの場合
$env:PATH += ';C:\Program Files\nodejs\'
$env:PATH += ';C:\Python311\Scripts\'

Cipherのメモリが同期されない

# メモリのリビルド
cipher rebuild

# 同期状態の確認
cipher status

# 手動同期
cipher sync --force

# ストレージ容量の確認(大規模プロジェクトの場合)
du -sh .cipher/  # macOS/Linux
dir .cipher /s  # Windows

7. パフォーマンス最適化

メモリ使用量の最適化

# .serena/project.yml
performance:
  max_memory: 2048  # MB
  cache_size: 512   # MB
  lazy_loading: true

レスポンス速度の向上

{
  "performance": {
    "indexing": "incremental",
    "searchStrategy": "hybrid",
    "cacheExpiry": 3600,
    "maxStorageGB": 5
  }
}

パフォーマンス設定の説明:

  • maxStorageGB: ストレージ上限設定(大規模プロジェクト向け)

8. セキュリティ考慮事項

APIキーの管理

# .envファイルを使用(.gitignoreに追加必須)
echo "OPENAI_API_KEY=sk-..." >> .env
echo "ANTHROPIC_API_KEY=sk-ant-..." >> .env

# 環境変数として読み込み
source .env

プライベートコードの保護

# .serena/project.yml
security:
  exclude_sensitive:
    - "**/*.key"
    - "**/*.pem"
    - "**/secrets/**"
  sanitize_logs: true

9. 既知の制限事項と注意点

Context7の制限

  • 一部のプライベートパッケージのドキュメントは取得できません
  • 公式ホスティング版にはレート制限があります(Free tier: 15 req/min)

Serenaの制限事項

  • TypeScript/JavaScriptのLSPサポートが不安定な場合があります
  • Windows環境でnpmパス解決の問題が発生することがあります
  • Java言語サーバーの起動に時間がかかる場合があります(特にmacOS)
  • デフォルトポート8000が競合しやすいため、カスタムポート推奨

Cipherの前提条件と制限

  • デフォルトではOpenAI APIキーが必要(ローカル埋め込みモデル使用時は不要)
  • 大規模プロジェクト(1万ファイル超)では.cipherディレクトリが数GB規模になります
  • v0.9時点ではcipher initコマンドは存在せず、cipher serve --initを使用

まとめ

Claude CodeとMCPツール(Context7、Serena、Cipher)を組み合わせることで、以下のメリットが得られます:

  • Context7:常に最新の正確な情報でコーディング
  • Serena:深いコード理解による精密な作業
  • Cipher:知識の蓄積による継続的な改善

これらのツール自体はすべて無料で利用可能ですが、Claude APIやOpenAI APIの使用料は別途発生する点にご注意ください。また、環境や設定によっては追加の手順が必要な場合がありますので、本記事のトラブルシューティングセクションを参考にしてください。

参考リンク

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