はじめに
こんにちは!primeNumberの杉之原です。私は普段、お客様に向けてクラウドETLツール「TROCCO」利活用の提案・サポートをしています。
2026年4月、Chromeに「Gemini in Chrome」というAIアシスタント機能が追加されました。
今更ではありますが「これTROCCOの操作アシスタントとしてかなり活用できそう!」と思い、実際に触ってみたので、Gemini in Chromeでできることやメリットと注意点・TROCCOでの活用例を、この記事にまとめてみました。
Gemini in Chromeとは
Gemini in Chromeは、Chromeに組み込まれたGeminiのブラウザ統合機能です。Chromeのウィンドウ右上にある「Geminiに相談」がコレです。
Gemini in Chromeの主な特徴は、Chromeで表示中のWEBページ(DOM情報)を標準でコンテキストとして参照できることです。現在表示中のページだけでなく、別タブで開いているページも同時に参照できます。
下記はざっくりとした機能比較です。
| Gemini (アプリ版・Web版) | Gemini in Chrome | |
|---|---|---|
| 利用方法 | 専用ページ・アプリを開く | Chromeのウィンドウ右上から呼び出す |
| ページの参照 | ページごとにURLを手動で貼り付けて参照 | 表示中のページを標準で参照 同一ウィンドウの別タブも同時に参照可 |
| 機能の豊富さ | 多機能(画像生成・各種連携など) | ブラウザ操作の補助に特化し限定的 |
| 得意な使い方 | ファイル添付や履歴も含めた腰を据えた調査・生成 | 「今見ている画面」を踏まえた質問や作業 |
アプリ版やWeb版のGeminiと比較すると機能は限定されるものの、開いているWEBページがそのままコンテキストになるのが大きな特徴です。わざわざ別画面を開き直してURLをコピペする手間なく、画面を切り替えずに現在開いているタブやページの内容についての質問や要約をGeminiに指示できるため、使い勝手はかなりいいと感じました。
また、Gemini in Chromeには「Skills」という機能があり、よく使う指示をショートカット化することもできるので、TROCCOのように日常業務で繰り返し利用するWEBツールとの相性もよいと思います。
※Gemini in Chromeを使う際の注意点
Gemini in Chromeは非常に便利な一方で、画面情報の送信やアクティビティ保持などの仕様があり、意図しない情報の共有が思わぬ情報漏えいにつながる可能性もあります。
業務や本番環境で導入・活用される際は、所属する組織のセキュリティポリシーや生成AI利用ガイドラインをご確認の上、安全にご活用ください。
Gemini in Chrome × TROCCOのメリット
「TROCCO」は、ブラウザ上で設定を作成・管理できるクラウドETLツールです。
非エンジニアにも扱いやすいことが売りではあるものの、踏み込んだ設定やエラー対応にはそれなりの知識やスキルが求められる場面もあります。
そこで役立つのがGemini in Chromeです。ログイン中のTROCCO画面をGeminiがそのまま参照できるので、設定作成のサポートやエラー解消のアシストにぴったりだと思います。
ちなみに、TROCCOを利用しているユーザーの多くがChromeで操作をしているという調査結果もあり、活用できるユーザーは多いのではないでしょうか。
Gemini in Chrome × TROCCOの活用例
それでは、TROCCOユーザーにとってGemini in Chromeがどんな場面で使えるのか、具体的な活用例を紹介します。
1. 分からない設定項目について質問する
TROCCOの画面を開いたまま、画面内の項目についてGeminiに質問できます。
単なる項目説明だけでなく、目的のデータ転送を実現するにはこの画面でどういった設定をすればよいかといった質問にも、画面情報を読み取って回答してくれます。
たとえば、kintoneコネクタの画面項目「クエリ」の説明やユースケースについて、画面を移動せずGeminiに質問して理解しながら、そのまま目的に合わせたクエリの提案まで依頼できます。
「なんとなく」の設定ではなく、自分で納得しながら設定を進めることができます。
2. ドキュメントを参照しながら設定を作成する
TROCCOの設定画面とリファレンスページを複数タブで開き、Geminiに検索させつつ設定の作成を進められます。
例としてこの画面のように、Google Adsコネクタのカラム設定で、別タブでGoogle AdsのAPIリファレンスを開いて共有し、自社の広告レポート作成に必要なフィールドをAPIリファレンスから抽出してもらえます。
Geminiから得られた回答をフィールド設定にコピペしていくだけなので、今までのようなTROCCOとAPIリファレンスを往復しながらの作業と比較して格段に楽になります。
3. ログ画面を開いたままエラーの原因を特定・修正方法を提案してもらう
ジョブがエラーになったとき、ジョブの実行ログとその設定内容を同時にGeminiに参照させて、エラーの解析と設定の修正方法の提案までをまとめて依頼できます。
設定詳細画面を別タブで開いてYAMLを表示させておけば、設定内容もGeminiが参照しつつ発生したエラーの説明や具体的な修正箇所まで提案してくれます。
発展:「Skills」でよく使う操作をショートカット化する
Gemini in Chromeの「Skills」機能を使うと、繰り返し行う作業をさらに効率化できます。
Gemini in Chromeのチャット欄で「/ 」(スラッシュ) を入力し「スキルの追加」を選択すると、スキルの入力フォームが開くので、ここに名前と指示(プロンプト)を入力して保存するだけで登録できます。
登録したスキルは、チャット欄でスラッシュを入力して呼び出すことができます。
設定名の命名規則など、社内のTROCCO運用ルールに合わせたレビュー観点をプロンプトにしたスキルを登録しておき、設定確認画面でGeminiによるレビューを実行したり、以前紹介したAIでのメモ生成も、設定のYAMLを画面表示してスキルでプロンプトを呼び出すことでより手軽に実行することができます。
定型的な作業をGemini in Chromeでスキル化しておくことで、画面を切り替える必要もなくスムーズな運用が可能になります。
まとめ
Gemini in Chromeは、「開いているブラウザの画面がそのままコンテキストになる」という点で、TROCCOと非常に相性が良いAIツールだと感じました。
ご紹介した活用例に限らず、TROCCOでの設定作成から運用・トラブルシューティングまで、幅広い場面でアシスタントとして活躍してくれます。しかも専用の環境構築やコーディングは一切不要で、いつも利用しているChromeからすぐに使い始められるのも大きな魅力です。
手軽に利用できる反面、特にTROCCOでは実データや認証情報を画面に表示する機会も多いため、「今この画面をAIに送っても問題ないか」を意識しながら使うことが大切です。
ここさえ正しく理解しておけばきっと心強い味方になってくれるはずですので、TROCCOでの開発・運用にぜひ取り入れてみてください。




