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HULFT-WebConnect 設定ガイド【CLI方式の設定ポイント】(3/6)

Last updated at Posted at 2022-02-25

CLI方式の設定ポイント

こんにちは、よろず相談担当 すぎもんです。本日は、HULFT-WebConnectの設定方法のポイントについてご紹介します。
今回は3回目で、CLI方式の設定について解説いたします。

CLI方式の特長

CLI方式は、HULFT-WebConnect Data Transfer APIを利用してファイルを授受する仕組みで、標準で提供されるコマンドラインインターフェースモジュール(CLIモジュール)を用いて相手先HULFTと簡易的なファイル転送を実現するものです。
大きな特長が、HULFT未導入のシステムからもHULFTとファイルを授受できることになります。ただし、HULFT通信(HULFTの独自プロトコルを利用した通信)が行えないため、単純なバイナリ転送しか行えないという制約があります。

設定の流れ

設定箇所は、次の4ポイントをおさえる必要があります。

  1. WebConnectサービス側の設定(Management Console)
  2. Agentの設定(agent.conf/connection.key.store)
  3. HULFTの設定(各種管理情報)
  4. CLIの設定(transfer-cli.conf)

2はAgent方式と考え方が同じなので割愛します。
CLI方式では、4のCLIの設定が中心となります。
022_CLI方式.png

下図は、前回も紹介したWebConnectのオンラインマニュアル(ファーストステップガイド)に記載のある設定の流れで、赤枠部分が今回の設定箇所です。
023_設定の流れ(CLI).png

設定の手順

024_CLI方式(接続設定の全体イメージ).png

Management Consoleの設定

  1. コネクションIDの設定(接続設定)
    Agent方式と基本的には同じです。
    注意点は、クライアント種別に Data Transfer API/CLIにチェック することです。
    025_MC_接続設定(CLI).png

  2. ルーティングの設定(接続許可)
    Agent方式の手順を参照してください。

CLIクライアントの設定

CLIモジュールのダウンロード

Management ConsoleのダウンロードページからCLIモジュールを入手します。今回の導入環境は、Windows Server 2019なのでWindows x64版をダウンロードします。
026_CLIモジュールのダウンロード.png

CLIモジュールのインストール

インストール方法は、ダウンロードしたモジュール(zip)を展開するだけです。今回は、HULFT Family製品のデフォルトの導入先に展開します。
027_Agentモジュールの展開.png

APIキーの取得

Management ConsoleのAPIキー管理から新規に発行します。
スコープには、 ファイル転送(API/CLI) にチェックを入れてください。
028_APIキー取得(CLI).png
発行されたAPIキーは、CLIの設定で利用しますので大切に保管してください。
029_APIキー取得-結果(CLI).png

注意ポイント
APIキーを紛失した場合は、新しいAPIキーを発行してください。

CLIの設定

CLIの設定ファイルの2種類ありますが、ここでは必須設定項目であるtransfer-cli.confを扱います。ここでは、詳細な設定内容はここでは割愛しWebConnectサービスへの接続に最低限必要なポイントを説明します。

キー名 説明
cli.apiKey CLIで使用するAPIキー。Management Consoleで発行する必要がある。
cli.hostname CLIを実行するホスト名。動作上はHULFTの自ホスト名と同様の位置づけ。
cli.agent.id CLIを識別するID。動作上はAgent IDと同様の位置づけ。
connection.id コネクションID。WebConnectサービスへの接続認証で必要。Management Consoleで設定する必要がある。
connection.password コネクションパスワード。WebConnectサービスへの接続認証で必要。Management Consoleで設定する必要がある。
transfer-cli.confのサンプル
cli.apiKey=xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx (←ここに発行したAPIキーを設定する)
cli.hostname=HOST-CL02 (CLIを実行するホスト名、HULFTの自ホスト名と同様の扱い)
cli.agent.id=AG-CL02 (CLIを識別するID、Agent IDと同様の扱い)
connection.id=CON-CL02 (コネクションID、Management Consoleで設定した値)
connection.password=XXXXXXXX (コネクションパスワード)

service.accesspoint=service-ap.tokyo.webconnect.hulft.com
#proxy.host=
#proxy.port=
#proxy.username=
#proxy.password=
update.action=alert
update.action.onError=continue
directory.work=.
io.file.overwrite=true
io.session.timeout=60
jvm.options=-Xms32M -Xmx32M

HULFTの設定

CLI方式では、管理者側のみHULFTが導入されているので、片側のみの設定になります。
CLI(クライアント)側からみて、ダウンロードのとき、アップロードのときについてのHULFT設定ポイントを簡単に解説します。

HULFT設定のサマリ

1. ダウンロード(配信)を行う場合
管理情報 設定内容
配信管理情報 通常の配信設定
転送グループ情報 必要
詳細ホスト情報(ホスト名) CLI側のConID_AgID_Host(*1)
詳細ホスト情報(PROXYサーバ名) Agentのホスト名
詳細ホスト情報(PROXYポートNo. Agentのagent.sender.port(agent.confに定義)の値

*1
ConID:transfer-cli.confのconnection.idの値
AgID:transfer-cli.confのcli.agent.idの値
Host:transfer-cli.confのcli.hostnameの値

2. アップロード(集信)を行う場合
管理情報 設定内容
集信管理情報 通常の集信設定
転送グループ情報 -
詳細ホスト情報(ホスト名) CLI側のHost(*2)
詳細ホスト情報(PROXYサーバ名) -
詳細ホスト情報(PROXYポートNo. -

*2
Host:transfer-cli.confのcli.hostnameの値

設定のポイント
設定の考え方は、Agent方式とほとんど同じです。
押さえておくポイントとして、transfer-cli.confの次の3つの設定値を意識することです。

  • connection.id:相手側のコネクションIDとして扱う
  • cli.agent.id:相手側のAgent IDとして扱う
  • cli.hostname:相手側のHULFTホスト名として扱う

疎通確認

CLI方式では、2種類の操作コマンドがあります。

  • ダウンロードコマンド(GET)
  • アップロードコマンド(PUT)

また、各コマンドの引数にも2種類の指定方法があります。

  • パラメータ指定(今回はこの方法を紹介します。)
  • 定義ファイル指定

1. ダウンロード

コマンド実行方法

> webconnect-transfer-cli get -file <filePath> -f <fileId> -h <ConID_AgID_Host>:<port>

filePath:ダウンロード先のファイルパス
fileId:ファイルID
ConID:Agent側のコネクションID
AgID:Agent側のAgent ID
Host:Agent側のHULFTホスト名
port:Agent側のHULFT要求受付ポート

ダウンロード実行例

030_GET_コマンド.png
031_GET_履歴.png

2. アップロード

コマンド実行方法

> webconnect-transfer-cli put -file <filePath> -f <fileId> -h <ConID_AgID_Host>:<port>

filePath:アップロード元のファイルパス
fileId:ファイルID
ConID:Agent側のコネクションID
AgID:Agent側のAgent ID
Host:Agent側のHULFTホスト名
port:Agent側のHULFT集信ポート

アップロード実行例

032_PUT_コマンド.png
033_PUT_履歴.png


以上、CLI方式の設定手順はご理解いただけたでしょうか?


HULFT-WebConnect 設定ガイド は、全6回のシリーズで順次公開予定です。

  1. 4つの転送方式の違い
  2. Agent方式の設定ポイント
  3. CLI方式の設定ポイント(本記事)
  4. Webブラウザ方式の設定ポイント
  5. D-Client方式の設定ポイント
  6. その他設定上の考慮ポイント

次回は、Webブラウザ方式について解説いたします。


本記事は、HULFT-WebConnect V3 マニュアルを参考にしています。

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