概要

木構造の再帰的なデータを表現するためのパターン

以下の4種類のクラスからなる

Componentクラス(枝と葉に共通するインターフェイス、親、子へのアクセスを宣言し、適宜実装する)
Leafクラス(階層構造の末端の葉オブジェクトを表し、振る舞いを定義する)
Compositeクラス(枝オブジェクトの振る舞いを定義し、1.で宣言された子オブジェクトに関するオペレーションを実装する)
Clientクラス(1.のインターフェイスを通して、枝や葉オブジェクトを操作する)

具体例と実装

ファイルとディレクトリからなる木構造を例にすると

上記1~4はそれぞれ

ディレクトリエントリークラス
ファイルクラス
ディレクトリクラス
クライアントクラス

が対応する。
コードの詳細は以下

directory_entry.rb

class DirectoryEntry
  def get_name
  end

  def remove
  end
end

file.rb

class File < DirectoryEntry
  def initialize(name)
    @name = name
  end
 
  def get_name
    @name
  end

  def remove
    # ファイルを削除
  end
end

directory.rb

class Directory < DirectoryEntry
  def initialize(name)
    @name = name
    @children = []
  end

  def get_name
    @name
  end

  def remove
    @children.each do |item|
      item.remove
    end
    # ディレクトリ自身を削除
  end

  def add(item)
    @children << item
  end
end

メリット

クライアントは、木構造内のすべてのオブジェクトを一様に扱うことが出来る
新しく定義されたCompositeクラス、Leafクラスは既存の構造に自動的に取り込むことができる

まとめ

木構造を構成するオブジェクトを透過的に扱えるパターン。
循環のない再帰的な構造を表現する際に用いる。