はじめに
Lenovo ThinkCentre M600 Tiny と Windows 10 Home Edition の組み合わせを使っていましたが、Youtube 視聴、SNS 投稿、写真編集などの作業にもたつきを感じるようになってきました。
OS を Debian 10.0 に入れ替えることにしましたが、そのインストール時のトラブルシューティングのメモです。Debian 10.0 は、日経Linux 2019年 9 月号 に付録のメディアを使用しました。ThinkCentre M600 Tiny のスペックは、インテル® Celeron® プロセッサー J3060 (1.60GHz、2 core)、メモリ4GB です。
トラブルシューティングメモ
デスクトップ環境のインストールに失敗する
インストール途中の「ソフトウェアの選択」という画面でデスクトップ環境の種類やWeb サーバー、プリンタサーバーなどを選べるようになっています。
デフォルトのまま次に進むと、延々とダウンロードしたあとにエラーを発生して失敗します。デフォルトのチェックを外し、軽いはずの Mate や Xfce を選んでも同様にエラーを発生して失敗します。
あきらめて、CUI によるログインおよびコマンド操作ができる環境を作ることを優先し、その後デスクトップ環境を追加することにしました。
インストール途中の「ソフトウェアの選択」という画面では、標準システムユーティリティーだけ にチェックを付け、ほかのチェックはすべて外してインストールを完了させます。
リブート後、CUI でログインし、apt-get update
を実行後、デスクトップ環境のうち Mate を追加するために apt-get install task-mate-desktop
を実行しました。すると、ダウンロードの最後のほうで、gnome-extra などのダウンロードに失敗していました。
--fix-missing オプションを付けて apt-get install task-mate-desktop
を再実行することで無事デスクトップ環境のインストールが成功しました。
r8168 についてのメッセージが出る
「(前略)rtl_nic/rtl8168d-2.fw for module r8169」というメッセージ。
このメッセージは、Debian stretch failed to load firmware rtl_nic/rtl8168g-3.fw (-2) を参考に対処しました。Realtek 製のネットワークデバイスに関係するエラーのようですね。下記のように non-free を含む記述行を /etc/apt/sources.list
に追記した後、
#realtek firmware
deb http://ftp.ja.debian.org/debian stretch main non-free
deb-src http://ftp.ja.debian.org/debian stretch main non-free
下記を実行して解決しました。
apt-get update
apt-get install firmware-realtek
dmesg による起動ログの確認方法は、r8169 Gigabit Ethernet driver の問題:Debian 8,9 (Jessie & Stretch) を参考にさせていただきました。起動ログでもエラーが解消できていることが確認できました。なお、私の M600 Tiny では、デバイス名は eth0 ではなく、eno1 になっていました。
なお、過去の Version の Debian で r8168-dkms のインストールによる解決方法が紹介されている場合があります。試してみたところ、こちらはインストール中にエラーになりました。
i915 についてのメッセージが出る
「failed to load i915/kbl_dmc_ver(後略)」のような複数のメッセージ。
これは、Debian 9.3でKabyLakeドライバの追加 (Linux自作PC 10) を参考に、apt-get install fimware-misc-nonfree
を実行して解決しました。
目的は達成されたか
11/10 に上記の作業を終えたばかりですが、Youtube, Facebook, Twitter などいつもよく使う Web サイトを閲覧したり、動画を再生した限りでは問題なくさくさく動いています。