はじめに
WSL2 + Claude Codeを使用している開発者の皆さんは、キャプチャした画像をClaudeに送る際にわずらわしさを感じた経験があるのではないでしょうか?
そこで、この問題を解決するために ClippedImgToWSLPath を開発しました。このツールは、Windowsのシステムトレイで動作し、クリップボードの画像を自動的に保存してWSL2からアクセス可能なパスに変換する便利なアプリケーションです。
ClippedImgToWSLPathとは?
ClippedImgToWSLPathは、以下の機能を提供するWindowsシステムトレイアプリケーションです:
- 自動画像保存: クリップボードの画像を指定フォルダにPNG形式で自動保存
-
WSL2パス変換: Windows形式のパス(例:
C:\ClipboardImages\image.png
)をWSL2形式(例:/mnt/c/ClipboardImages/image.png
)に変換 - 自動クリップボード更新: 変換されたWSL2パスを自動的にクリップボードにコピー
- システムトレイ常駐: バックグラウンドサービスとして動作
-
Windows標準スクリーンショット対応:
Windows+Shift+S
での撮影に完全対応
解決する問題
従来のワークフロー
-
Windows+Shift+S
でスクリーンショットを撮影 - 手動で画像を保存(名前を付けて保存)
- パスをWSL2形式に手動変換
- WSL2のコマンドで画像パスを指定
ClippedImgToWSLPathを使った場合
-
Windows+Shift+S
でスクリーンショットを撮影 - 自動的に画像が保存され、WSL2パスがクリップボードにコピーされる
- WSL2で
Ctrl+V
してパスを貼り付け
作業時間を大幅短縮!
主な機能
🚀 自動化機能
- タイマーベース監視: 1秒間隔でクリップボードをチェック
- 重複画像検出: SHA256ハッシュによる重複検出機能
- デスクトップ通知: 画像保存時の通知表示
📸 対応スクリーンショット方式
-
Windows+Shift+S
: Windows標準スクリーンショットツール -
PrintScreen
: 全画面スクリーンショット -
Alt+PrintScreen
: アクティブウィンドウのスクリーンショット - Snipping Tool
- その他の画像クリップボード操作
⚙️ カスタマイズ機能
- 保存場所の変更: トレイアイコンから設定可能
- タイマーの無効化: 画像をキャプチャしたい場合は「Enable Timer」のチェックを外してください
- デバッグログ: トラブルシューティング用のログ機能
- 自動アイコン生成: アイコンファイルが存在しない場合の自動生成
システム要件
- OS: Windows 10/11
- ランタイム: .NET SDK 8.0以降
インストール方法
1. .NET SDK 8.0のインストール
# 以下のURLから.NET SDK 8.0をダウンロード・インストール
# https://dotnet.microsoft.com/download/dotnet/8.0
2. ソースコードの取得とビルド
git clone https://github.com/straygizmo/ClippedImgToWSLPath.git
cd ClippedImgToWSLPath
dotnet build
3. アプリケーションの実行
# 開発環境での実行
dotnet run
# または、ビルド済み実行ファイルを直接実行
.\bin\Debug\net8.0-windows\ClippedImgToWSLPath.exe
使用方法
基本的な使い方
-
アプリケーションを起動
- 起動するとシステムトレイに最小化されます
-
スクリーンショットを撮影
Windows+Shift+S を押してスクリーンショットを撮影
-
自動処理を確認
- 画像が自動保存される
- WSL2パスがクリップボードにコピーされる
- デスクトップ通知が表示される
-
WSL2で利用
# WSL2のターミナル(or Claude Code)で Ctrl+V でパスを貼り付け ls -la /mnt/c/ClipboardImages/clipboard_20240125_143052.png # 画像処理コマンドの例 python process_image.py /mnt/c/ClipboardImages/clipboard_20240125_143052.png
設定の変更
- 保存場所の変更: システムトレイアイコンをダブルクリック、または右クリック → "Settings"
- デバッグログの有効化: 右クリック → "Enable Logging"
-
ログファイルの確認: アプリケーションディレクトリの
clipboard_log.txt
ファイル名の規則
保存される画像は以下の命名規則に従います:
clipboard_yyyyMMdd_HHmmss.png
例: clipboard_20240125_143052.png
まとめ
ClippedImgToWSLPathは、WSL2を使用する開発者の日常的な課題を解決する実用的なツールです。
シンプルながら効果的なこのツールが、皆さんの開発効率向上に貢献できれば幸いです。
リンク
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