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Devin CLIの`/model`にある「Adaptive PROMO」って何?モデル選びを丸投げできるルーターの正体

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はじめに

Devin for Terminal(devin コマンド)で /model を開くと、モデルの一覧がずらっと出てきます。Opus、GPT、SWE……そのいちばん上あたりに、「Adaptive」に PROMO バッジが付いた項目を見つけて、「これ何だ?」と手が止まった人は私だけではないはずです。

正直、最初は「Adaptiveって新しいモデル名?」「PROMOって何かの宣伝?」くらいの認識でした。でも調べてみると、これは**単体のモデルではなく“モデルを自動で選んでくれるルーター”**で、しかも PROMO の意味もちゃんと理由がありました。

この記事では、公式ドキュメントと変更履歴、そして手元の devin(バージョン 3000.1.23)で実際に確認した内容をもとに、Adaptiveの正体・使い方・PROMO バッジの意味・課金の考え方を整理します。

⏱️ 先に3行で

  • Adaptive = モデルの名前ではなく、タスクごとに最適なモデルを自動で選ぶルーター
  • CLIの既定はSWE 1.6 Fast。Adaptiveは /model などで自分で選ぶ(オプトイン)
  • PROMO = サーバが付ける“プロモ料金中”ラベル。導入プロモは 2026年7月7日まで

Adaptiveとは「モデルを選ぶモデル」

Adaptiveを一言でいうと、Cognitionが提供するインテリジェント・モデルルーターです。あなたのプロンプトを見て、そのタスクに最適なモデルへターンごとに自動で振り分ける仕組みです。

公式ドキュメントの表現を借りると、Adaptiveは "our intelligent model router that automatically selects the best model for each task" とされています。ざっくり言えば、軽い作業は速くて安いモデルへ、難しい作業は強力なモデルへ——という交通整理を、人間の代わりにやってくれます。

私が「なるほど」と思ったのは、この発想が1つのセッションの中で作業の重さがバラつくという現実に噛み合っている点です。たとえば「typoの修正」と「複数ファイルにまたがるリファクタ」が同じセッションに混ざるとき、毎回フロンティアモデルを使うのは明らかにオーバースペック。かといって毎回軽量モデルだと難所で力不足になる。Adaptiveは、その都度ちょうどいいところに寄せてくれます。

ちなみにAdaptiveはもともとWindsurf(Cascade)由来の機能で、Cognition傘下での統合を経てDevin側にも載っています。デスクトップでは入力ボックス下のモデルピッカーから、CLIでは /model から選べる、という違いです。

CLIでの立ち位置:既定ではなく「オプトイン」

ここは誤解しやすいので、はっきりさせておきます。現在のDevin CLIの既定モデルはAdaptiveではありません。 変更履歴(2026.5.26-0)に、次の記述があります。

The default model is now SWE 1.6 Fast instead of Adaptive.

つまり過去にはAdaptiveが既定だった時期もありましたが、いまの既定は SWE 1.6 Fast で、Adaptiveは自分で選んで使うオプトインの位置づけです。この記事を書くにあたり手元でも確認したところ、フラグ経由でもちゃんと切り替わりました。

ここが誤解ポイント/model にAdaptiveが並んでいても、放っておいてAdaptiveが使われるわけではありません。現在の既定は swe-1.6-fast。Adaptiveを使うには、下記のいずれかで明示的に選ぶ必要があります(実際に選べることは後述の動作検証で確かめています)。

選び方は3通りあります。用途に応じて使い分けられます。

方法 書き方 使いどころ
対話中に切り替え /model でピッカーを開く//model adaptive セッションの途中で変えたいとき
起動時のフラグ devin --model adaptive -- <プロンプト> 非対話・スクリプトから固定したいとき
設定ファイル ~/.config/devin/config.jsonagent.model 常用のデフォルトにしたいとき

設定ファイルで固定する場合はこんな形です(値を adaptive にすればAdaptiveが常用の既定になります)。

{
  "agent": {
    "model": "adaptive"
  }
}

なお公式ドキュメントによると opussonnetswecodexgemini のような短い名前は「そのファミリの最新版」に解決されます。特定モデルに固定したいときはこれらを、迷ったらAdaptiveを、という切り分けが分かりやすいです。

動作検証:手元のCLIで確かめる

記事にするからには、書いた内容を自分の手元(devin バージョン 3000.1.23)でも確かめました。

いちばん確かめたいのは、Adaptiveがフラグから選べて、そのまま応答するかです。実行するとこうなりました。

$ devin --model adaptive -p "Reply with exactly: OK"
OK

--model adaptive は問題なく受理され、応答(OK)が返っています。「Adaptiveは実在し、選んでそのまま実行できる」ことは手元で確認できました。一方で、Adaptiveが内部でどのモデルへ振り分けたかはCLIの出力からは分かりません(この点は後述します)。

小技:選べるモデルの一覧を取得する

「結局どのモデルが選べるの?」を確認したいとき、正攻法は対話中に /model を開いてピッカーで眺めることです。ただ、一覧をテキストで手元に控えたいときのちょっとした裏技があります。存在しないモデル名をわざと渡すと、CLIがバリデーションで弾き、そのとき選択可能な一覧を返してくれます。

$ devin --model __nope__ -p "hi"     # ← わざと無効な名前を渡す(下のエラーは意図的です)
Error: Unknown model: '__nope__'
Available: adaptive, claude-fable-5, claude-haiku-4.5, claude-opus-4.5,
claude-opus-4.6, claude-opus-4.7, claude-opus-4.8, claude-sonnet-4.5,
claude-sonnet-4.6, claude-sonnet-5, deepseek-v4-pro, gemini-3-flash,
gemini-3.1-pro, gemini-3.5-flash, glm-5.1, glm-5.2, gpt-5.2,
gpt-5.3-codex, gpt-5.4, gpt-5.4-mini, gpt-5.5, kimi-k2.6, kimi-k2.7,
swe-1.5, swe-1.6, swe-1.6-fast

Error と出ますが、これはわざと無効名を渡して一覧を引き出しているだけで、コマンドの故障ではありません。この一覧から3つ読み取れます。adaptive が先頭に実在すること。Anthropic(Opus/Sonnet/Fable/Haiku)、OpenAI(GPT-5系)、Google(Gemini 3系)、Cognition(SWE 1.5/1.6)に加えDeepSeek・GLM・Kimiまで、フロンティア〜オープン系が横並びであること。そして軽量モデルの正確な指定値は、ドキュメントの表記(swe-1-6-fast)ではなく swe-1.6-fast(ドット区切り) であることです。ここは実機を見ないと引っかかるポイントでした。

「PROMO」バッジの正体

本題の PROMO です。これはAdaptiveというモデル名の一部ではありません。変更履歴(2026.5.26-0)に、その答えがあります。

NEW, PROMO, and BETA badges in the model picker for models flagged by the server.

つまり NEWPROMOBETA は、サーバ側でフラグが立ったモデルにピッカー上で付く“ラベル” です。バッジの意味を整理すると、こうなります。

各バッジの意味について:公式ドキュメントは「NEWPROMOBETA の3種類が、サーバがフラグしたモデルに付く」ことは明記していますが、各バッジの意味そのものは明文で定義していません。上図の意味づけは一般的な慣例に基づく解釈です。ただし PROMO については、Adaptiveの導入プロモ料金(〜2026/7/7)と対応しており、「プロモ料金の対象」であることは文脈からほぼ確実です。

そして「Adaptive PROMO」というのは、Adaptiveがいま PROMO(プロモ料金)の対象としてサーバからフラグされている状態を表しています。ラベルはサーバ主導なので、対象や表示は今後変わりうる点も押さえておくとよいです。

プロモ料金の中身(2026年7月7日まで)

では肝心のプロモ内容です。公式ドキュメントによると、Adaptiveはどの下位モデルに振り分けられても同じ固定の従量(per-token)レートでクォータを消費します("a fixed per-token rate, regardless of which underlying model is selected")。裏でOpusに振られてもSWEに振られても同じ単価、というのがAdaptiveの効きどころです。現在は「導入プロモ料金(2026年7月7日まで)」が適用され、含まれるクォータを超えた分にも同じレートが使われます。

項目 プロモ料金(〜2026-07-07)
入力トークン $0.50 / 100万トークン
出力トークン $2.00 / 100万トークン
キャッシュ読み取り $0.10 / 100万トークン

この料金の出典について:上記はAdaptiveの公式料金ドキュメント(docs.devin.ai/desktop/adaptive)の数値です。同ドキュメントは主に Devin Desktop / Windsurf の文脈で書かれており、CLI固有の料金差分は明記されていません(CLIの /model ドキュメントに料金記載はありません)。Adaptiveの課金はアカウント単位で行われるため、CLIでも同じレートが適用されると考えられますが、厳密にはCLI専用の料金表は公開されていない点に留意してください。

⏳ プロモ期限に注意
この記事を書いているのは2026年7月初旬で、導入プロモ料金の期限(2026年7月7日)まで残りわずかというタイミングです。気になっているなら早めに一度試す判断がしやすい状況ですが、料金・期限・PROMO表示はサーバ側で変わりうるので、使う前に必ず /model の表示と公式の料金ページで最新値を確認してください。

課金の考え方(自分の契約で挙動が変わる)

Adaptiveのコストは、契約形態で見え方が変わります。ここは自分がどれに当たるかで読み替えてください。

契約 Adaptiveのコスト
セルフサーブ(Pro / Max / Teams) 上記の固定 per-token レートでクォータを消費
エンタープライズ ACU(Cognition Platform)または変動トークンのクレジット。ACU消費はトークン量とルーターが選んだモデルに応じてスケール

いくつか注意点があります。エンタープライズ組織ではAdaptiveが既定で無効になっており、管理者が設定で有効化しないとメンバーは使えません。また、Maxプランでは日次制限が撤廃された一方、週次制限は残っています。この辺りは「使えると思ったら組織側でオフだった」という詰まり方をしやすいので、先に確認しておくと安心です。

どんなときに使うと良いか

実際の使いどころを、私なりに整理するとこうなります。

Adaptiveが輝くのは、1セッションに軽重の異なるタスクが混ざるときです。逆に「ずっと重い設計作業」「ずっと軽い定型作業」のように性質が一定なら、モデルを固定したほうが挙動は読みやすくなります。

ひとつだけ、公式ドキュメントに明示がない点も正直に書いておきます。それは「Adaptiveが具体的にどのモデル群へ振り分けているのか」という内訳です。公式は「最適なモデルへ振り分ける」とだけ述べており、ルーティング先モデルの一覧は明記していません(前述の動作検証で見たとおり、Devin CLI自体はOpus 4.8・GPT-5.5・SWE 1.6など多数を選択肢として持っていますが、そのうちどれにAdaptiveが振るかは非公開です)。中身がブラックボックスであることは、使う前提として理解しておくのが良いと思います。

おわりに

Devin CLIの /model で見かける「Adaptive PROMO」は、**新しいモデルの名前ではなく、「タスクごとに最適なモデルを自動で選ぶルーター」+「サーバが付けたプロモ料金ラベル」**でした。整理すると次の通りです。

  • Adaptive=ターンごとに最適モデルへ自動ルーティングするルーター
  • CLIの既定はSWE 1.6 Fast。Adaptiveは /model--model・configで自分で選ぶ
  • PROMO はサーバ主導のバッジで、いまは導入プロモ料金(2026年7月7日まで)を示す
  • 課金は契約次第。エンタープライズは既定オフなので管理者の有効化が必要

「毎回どのモデルにするか迷う」のが地味なストレスだった人には、丸投げできるAdaptiveは一度試す価値があります。プロモ期間の残りを見つつ、ぜひ手元の /model で確かめてみてください。

参考リンク

本記事の内容は、上記の公式ドキュメント・変更履歴と、手元の devin バージョン 3000.1.23 での確認に基づいています。料金・期限・バッジの表示はサーバ側で変わりうるため、利用前に最新の表示をご確認ください。

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