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ROS講座13 URDFを記述する1

Last updated at Posted at 2018-05-20

環境

この記事は以下の環境で動いています。

項目
CPU Core i5-8250U
Ubuntu 20.04
ROS Noetic

インストールについてはROS講座02 インストールを参照してください。
またこの記事のプログラムはgithubにアップロードされています。ROS講座11 gitリポジトリを参照してください。

#概要
この先Rvizのプログラムの製作方法を解説していきます。今回はその第1段階のロボットの記述ファイルであるURDFの書き方ととりあえずの表示の仕方を解説します。

#URDFとは
URDF (Unified Robot Description Format)とは、ロボットの構造を記述するためのXMLのフォーマットです。URDFにおける記述はLinkとJointから構成されます。

  • Linkはロボットの駆動しない1ブロックです。Linkは以下のような要素を持ちます。
    • 見た目の形、色
    • 衝突判定の形
    • 重さとイナーシャ
  • JointはLinkとLinkの接続を表します。
    • jointの種類(固定、回転、直動....)
    • jointの詳細オプション

このlinkとjointによって、木構造となります。

またurdfに詳細なオプションを書くことで、これからsimulation用モデルを生成することができます。

link.png

ROS wikiより

#前準備

パッケージの作成

(git cloneした場合は必要ありません)

cd ~/catkin_ws/src/
catkin_create_pkg vis_lecture std_msgs rospy roscpp tf

urdf_tutrialパッケージのインストール

urdfを表示するlaunchが含まれているのでそれを使用します。

sudo apt-get install -y ros-kinetic-urdf-tutorial 

URDFファイルの作成

URDFファイルは慣例的にROSパッケージ名/urdf/以下に置きます。今回は簡単な箱が1つあるだけの簡単なURDFを作成します。

vis_lecture/urdf/simple_body1.urdf
<robot name="test_robot">
  <link name="base_link"/>

  <joint name="body_joint" type="fixed">
    <parent link="base_link"/>
    <child  link="body_link"/>
  </joint>
  <link name="body_link">
    <visual>
      <geometry>
        <box size="0.3 0.3 0.2"/>
      </geometry>
      <origin xyz="0 0 0" rpy="0 0 0"/>
      <material name="red">
        <color rgba="1.0 0.0 0.0 1.0"/>
      </material>
    </visual>
  </link>
</robot>

URDFファイルの解説

<robot>タグの中に書いていきます。今回のファイルには大きく分けて3つの要素があります。

  • base_linkは中身のないlinkです。流儀としてロボットの位置を示す基準のとしてbase_linkという名のlinkを製作します。
  • body_linkは言わばロボットの本体を示すlinkです。
    <link name="body_link"></link>の中身としてvisual要素があります。これはRviz上での見た目を定義しています。形は今回は箱型(box)を使っています。size="0.3 0.3 0.2"は箱のx軸方向、y軸方向、z軸方向のサイズを示しています。ほかのオプションについては次回解説します。
    material以下では色を定義できます。HTMLなどではredと入れるだけで赤色が入るのですが、URDFでは名前とRGBAの両方を定義しなくてはなりません。colorタグの中のrgba属性で定義している値は、順に赤、緑、青、アルファ値(透明度)です。赤緑青は0.0~1.0までの値をとれてすべての値が0.0なら黒、1.0なら白になります。アルファ値は0.0~1.0で値が小さいと透明、大きいと不透明なのですが、バグなのか2.0ぐらいにならないと不透明になりません。
  • body_jointbase_linkbody_linkを接続するjointです。種類はfixedで名前の通り固定された稼働しない接続です。

URDFのチェック

製作したURDFが正しいフォーマットになっているかを確認します。ただこのツールはlinkやjointの関係が正しいかを見るだけで、細かいチェックはできません。例えば<material name="red"><materialllll name="red">のようにつづり間違えをしていてもチェックしてくれません。

URDFのチェック
roscd vis_lecture/urdf/
check_urdf simple_body1.urdf 

正しいと以下のような表示が出ます。

robot name is: test_robot
---------- Successfully Parsed XML ---------------
root Link: base_link has 1 child(ren)
    child(1):  body_link

表示

本当はURDFの作成後にRviz上のロボットを動かすためのROSノードやlaunchファイルの記述が必要なのですが、とりあえず表示をします。
下のコマンドを実行すると以下のような画面が出てきます。赤い直方体がURDFで記述して表示されているロボットです。
もし表示されていないときはFixed framebase_linkであること、RobotModelにチェックがついていることを確認してください。

URDFの表示
roscd vis_lecture/urdf/
roslaunch urdf_tutorial display.launch model:=simple_body1.urdf 

rviz.png

#launchの解説

apt-getで入手したROSパッケージであるurdf_displayの今回呼び出しだlaunchファイルの中身を見てみましょう。

launchの表示
roscd urdf_tutorial/launch/
less display.launch 
urdf_tutorial/display.launch
<launch>

  <arg name="model" />
  <arg name="gui" default="true" />
  <arg name="rvizconfig" default="$(find urdf_tutorial)/rviz/urdf.rviz" />

  <param name="robot_description" command="$(find xacro)/xacro.py $(arg model)" />
  <param name="use_gui" value="$(arg gui)"/>

  <node name="joint_state_publisher" pkg="joint_state_publisher" type="joint_state_publisher" />
  <node name="robot_state_publisher" pkg="robot_state_publisher" type="state_publisher" />
  <node name="rviz" pkg="rviz" type="rviz" args="-d $(arg rvizconfig)" required="true" />

</launch>

今まで解説していない要素がありますが、ざっくり理解してほしいところは以下の3点です。

  • modelという変数で読み込むurdfファイルを設定している。
  • GUIを表示するrvizという名前のROSノードを起動している。
  • Rviz中での物体の表示のためにjoint_state_publisher、robot_state_publisherというROSノードが使われている。

#参考
ROS wiki

目次ページへのリンク

ROS講座の目次へのリンク

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