はじめに
新しいプロジェクトが立ち上がると、まず最初にやってくるのが計画づくりです。そして、これが毎回いちばん腰が重いんですよね。
背景資料、業務目標、スコープ、要件定義、外部システムとの接続、受け入れ基準、リスク。必要な情報はそろっているのに、それぞれ別の資料にばらばらに書かれています。計画を一本にまとめるには、全部に目を通して、突き合わせて、抜けがないか何度も確認します。この読み込みと整理だけで、平気で半日は消えていました。
しかも、丁寧にやったつもりでも抜けは出ます。「外部システムの移行が、テストとリリースにどう依存するか」みたいな依存関係は、複数の資料をまたいで初めて見えてくるので、一人で拾いきるのはなかなか難しいんです。
この計画づくりの前半、つまり「資料を読んで、たたき台の形にする」ところは、実はAIにかなり任せられます。この記事では、その進め方を紹介します。使うのは、ONES.comの次の2つです。
- ONES Wiki:立ち上げ資料や要件定義書などのドキュメントを書いて貯めておける、ナレッジベース管理のツールです。
- ONES Assistant:ONESの画面に組み込まれたAIアシスタントです。ナレッジベースの内容を読み取って、質問に答えたり、文章を組み立てたりしてくれます。
💡 立ち上げ資料を読ませて、計画案を組んでもらう
やることは、いたってシンプルです。立ち上げ資料と要件定義書をONES Wikiに置いた状態で、ONES Assistantにこう頼みます。
プロジェクト立ち上げ資料と要件定義書を参照し、フェーズ、成果物、
マイルストーン、担当ロール、依存関係、リスクを含む計画案を作成してください。
するとONES Assistantが資料を読み込んで、フェーズごとの区切り、各フェーズの成果物、マイルストーンと担当ロール、そして外部システム・データ移行・テスト・リリースのあいだの依存関係までを、構造化した計画案として返してくれます。リスクも、資料の中から拾って並べてくれるんです。
うれしいのは、出てきた計画のひとつひとつが元の資料にひもづいていることです。「このリスク、どこに書いてあったんだっけ」となっても、根拠をたどれる。ゼロから頭で組み立てた計画だと、あとで「なぜこう決めたか」が思い出せなくなりがちですが、それが起きにくいんですよね。
できあがった計画案は、そのままONES Wikiのページとして残すこともできますし、ONES Projectの課題に分解して実行に移すこともできます。たたき台から実務までが地続きなのは、地味に効きます。
📋 そのまま使える依頼テンプレート
うまく組んでもらうコツは、「何を含めてほしいか」を最初にはっきり渡すことです。「計画を作って」だけだと、粒度がぶれた計画が返ってきがちなんです。次の6点を指定すると、たたき台としてそのまま使える精度になります。
- フェーズ:どの単位で工程を区切るか
- 成果物:各フェーズで何を出すか
- マイルストーン:節目となる期日
- 担当ロール:誰が持つか
- 依存関係:何が何に先行するか
- リスク:資料から読み取れる懸念
上のテンプレートは、この6点を並べただけです。自分のプロジェクトでは、ここに「受け入れ基準も含めて」「非機能要件は別立てで」のように足していけば、チームの計画フォーマットに寄せられます。一度いい形が決まれば、それを立ち上げのたびに使い回せます。
⏱ 半日が、30分に
いちばん変わったのは、最初のたたき台ができるまでの時間です。資料を読み込んで手で構造化していた頃は半日仕事でしたが、今は資料さえそろっていれば30分ほどで初版が出てきます。
もちろん、そのまま使えるわけではありません。ただ、ゼロから白紙を埋めるのと、8割できた案を直すのとでは、気持ちの重さがまるで違います。計画づくりの入り口でつまずかなくなったのが、いちばんの変化かもしれません。
✍️ あくまで「たたき台」として使う
ひとつ、正直にお伝えしておきたいことがあります。返ってくるのは完成品ではなく、たたき台だということです。
ONES Assistantが組む計画は、あくまで資料に書かれていることが土台です。資料に載っていない現場の事情や、直近で変わった前提までは反映されません。ですから、出てきた案は必ず自分の目で確認して、抜けや違和感を直してから使ってください。判断はあくまで人が持つ、という前提は変えないほうがいいです。
逆に言えば、資料が薄いといい計画も返ってきません。裏を返すと、日ごろから立ち上げ資料をONES Wikiにきちんと書き残しておくほど、たたき台の質も上がっていく、ということでもあります。
おわりに
計画づくりでいちばんつらいのは、白紙から組み立てる最初のひと押しです。そこをAIに任せて、人は仕上げと判断に集中します。この分け方にしてから、立ち上げのたびに感じていた気の重さが、ずいぶん軽くなりました。
次にプロジェクトを立ち上げるとき、資料を読み込む前に一度、丸ごと渡して計画案を組んでもらう。それだけで入り口の景色が変わるはずです。
立ち上げの計画づくりに毎回消耗しているなら、ONES.com で一度その手触りを確かめてみてください。

