“プログラマーが理想とするキー配列のキーボード”——HHKB(Happy Hacking Keyboard)。
Qiita をご覧のみなさんの中にも、気になっている方は多いのではないでしょうか。
なぜこの記事を書くのか
エンジニアにとってキーボードは最重要クラスの仕事道具です。
Mac のトラックパッド派という方もいるかもしれませんが、ノート PC に備え付けのキーボードを長時間使うと、どうしても猫背になりがち。
外付けキーボードを導入すれば、姿勢改善だけでなく作業効率も向上します。
「外付けとかめんどいし、ましてやHHKBとか高くない?」
私もそう思っていた時期がありました。
若いときはいいですが、年取ってからのほうが人生長いです。
長く戦えるエンジニアになるためには、日々使うデバイスにはお金をかけるべきと私自身は思っています。
そこで今回は、私が HHKB を 1 年以上使って感じたメリットとデメリットを、エンジニア視点に絞ってまとめます。購入を迷っている方の参考になれば幸いです。
HHKB を使って良かったところ
1. キー割り当てを柔軟に変更できる
複数の端末(会社では Mac、自宅では Windows など)を併用しているエンジニアは少なくありません。
OS が変わるとショートカットの位置が微妙に異なり、ストレスの原因になります。
HHKB Professional Hybrid なら専用ツールでキーマップを本体に書き込めるため、どの端末につないでも同じ配列で使えます。
かな変換の位置はさすがに合わせづらいですが、Karabiner-Elementsを併用すれば macOS でもほぼストレスフリー。
Windows の PrintScreen、macOS のスクリーンショットもワンキーで統一できました。
2. 掃除がしやすい
エンジニアは PC の前で食事をしたり、エラーが解決できないときに頭をポリポリしたり……
とにかくキーボードにゴミが溜まりがち。
HHKBはキーキャップを簡単に外せるので、定期的に水洗いできます。
PCやパンタグラフ式と違い、掃除が「やろうと思えばすぐできる」点は大きなメリットです。
3. 壊れにくい & 乾電池式で長寿命
安価なキーボードは半年〜1 年でチャタリングが発生することも珍しくありませんが、HHKB は静電容量無接点方式で 物理接点がないため極めてタフ。
しかも乾電池駆動なので内蔵バッテリーの劣化を気にせず、エネループ運用なら半永久的に使えます。
4. かっこいいのでモチベが上がる
デザインは好みの問題ですが、色違いのキーキャップや無刻印モデルも選べるので、デスク周りのテンションが確実に上がります。
使ってみて感じたイマイチなところ
1. Fn キーがない(左小指酷使問題)
HHKB には専用の Fn キーがありません。数字列をファンクションキーとして使う設計なので、Fn + 数字
の同時押しが必須。
エディタのショートカットキーもファイル名の変更やSQLの実行などFnキー使うこと多いです。
特に**日本語入力で F10(全角→半角)**を多用する場合、左小指でFnを押しながらキーを叩くため、長時間作業すると小指がつりそうになります。
2. 持ち運ぶと意外とかさばる
リモートと出社を行き来する人にとって、HHKB をカバンに入れるとまあまあ厚みと重量があります。
専用ケースに入れるとさらに嵩張るので、モバイル用途だけなら軽量 65% キーボードのほうが快適かもしれません。
3. 高さと深いストロークで腱鞘炎リスク
HHKB はキーの 高さがある上にストロークも深いです。
パームレストなしで使うと手首が反り返り、腱鞘炎のリスクが高まります。
HHKB 純正または薄型のウッドパームレストはほぼ必須アイテムと考えておきましょう。
お金をかけるべき周辺アイテム
- パームレスト : 手首の角度をフラットに保ち、腱鞘炎を予防
- 良い椅子 : 姿勢の悪さは生産性を直撃。キーボードと同等以上に投資価値あり
- エネループ充電池 : 乾電池運用コストを削減しつつ、環境にもお財布にも優しい
まとめ
- HHKB はキー配列のカスタマイズ性と耐久性が抜群。複数OSを行き来するエンジニアには特におすすめ
- 一方で Fn 同時押しや本体の高さなど、人によっては合わないポイントもある
- パームレストや椅子など周辺環境を整えれば、投資額に見合う快適さを得られる
結論 : "自分の体に合わせた環境づくり" という意味でも、キーボード選びは惜しまず時間とお金をかけよう。
HHKBの購入を検討している方、すでに使っている方の参考になれば幸いです!
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