サマリ
- AIエージェントに企画書などを作成してもらう場合、信頼性のあるデータを利用してもらう必要がある
- 今回作成したMCPサーバーを使うと、UIベースでAIに分かりやすい形式でデータ提供できるようになる
はじめに
こんにちは。細々とプログラミングをしているsotanengelです。
今回の記事を書こうと思ったきっかけは、泉水亮介さんという方の以下の記事でした。
この記事では「非エンジニア(営業やマーケ職)の人がAIエージェントを利用することでアイデアのアウトプットが高速化し、企業の成長をさらに加速させる」といったことが書かれていました。
私自身も企画書を日常的に書く仕事をしており「この記事の内容が現実になればとても面白い世界になるだろう😆」と思ったので、Cursorを使って企画書作成にチャレンジしてみたところ、以下のような課題があることに気がつきました。
- 架空のデータを論拠としてしまうことがある
- 架空でなかった場合でもchatGPTよりも論拠が弱いと感じた
- 仕事として使う場合には社内データを使って分析して欲しい
- 自分が持っているデータをそのまま読み込ませるとトークンが勿体無い
- 企画書を作成する場合に必要なデータは膨大で課金ユーザーだったとしても少々心許ない
- 読み込ませるデータを節約しようとすると、集計済みのデータを読み込ませることになってしまい、AIの思考にバイアスがかかってしまいそう
そこで今回は非エンジニアでも簡単にAIエージェントにデータを渡すことができるようなMCPサーバーを開発したので、使い方を紹介できればと思います!
この記事を読むとできるようになること
- AIエージェントが『ユーザーの提供したデータ』を元に分析を行うようになる
- 社内のエンジニアに頼らずとも自社のデータを使った分析をAIがしてくれる
使い方
初期設定
1. リポジトリをクローン
私が作成したコードを手元の環境にダウンロードします。
git clone https://github.com/sotanengel/local-db-mcp-server
cd local-db-mcp-server
2. Dockerのアプリケーションをダウンロード
公式サイトよりアプリケーションをダウンロードしてください。
ダウンロード後はアプリケーションを起動してください。
3. Dockerコンテナを起動
docker compose up --build
使用方法
データの格納をする
AIエージェントに利用させたいデータを以下の手順で登録してください。
1.データの格納画面 にアクセス
2.CSVまたはTSVファイルをアップロード
データに説明を追加する
AIエージェントがデータ分析を行う際に、テーブルの情報が明確に定義されていると分析の精度が上がるため以下の手順で設定を行なってください。
1.テーブル情報を定義したいテーブル名をクリックする
2.画面上部のテーブルの定義を編集
をクリック
3.入力欄に定義を入力し、保存する
AIエージェントがデータを利用する
AIエージェントへのMCPサーバーの登録方法
今回はCursorへの登録方法を紹介します。
Cursor への登録手順(mcp.json)
Cursor が MCP サーバー(local-db
)を使うには、MCP 設定ファイル mcp.json
を設定する必要があります。
- プロジェクト専用: プロジェクト直下に
.cursor/mcp.json
- グローバル:
~/.cursor/mcp.json
どちらか一方でOKです(プロジェクト内に置くとそのプロジェクトでのみ有効)。
設定例(macOS 推奨設定):
{
"mcpServers": {
"local-db": {
"command": "/usr/local/bin/docker",
"args": [
"exec",
"-i",
"local-db-mcp-server-mcp-server-1",
"python",
"mcp_server.py"
],
"env": {},
"disabled": false,
"autoApprove": ["execute_query", "get_table_info"]
}
}
}
使用例
今回は架空のオンラインショップのデータを登録し、Cursorに「ここ最近の商品の売上に関して分析を行なってください。」と依頼を出してみました。
具体的な分析の指示を出していませんでしたが、今回作成したMCPサーバーを使って分析をしてくれました。
最後にスライドも作ってもらいましたが、実際のデータを元に分析してくれているので、何も指示を与えない時よりもかなり説得力が増したと思います👀
さいごに
MCPサーバーを作るのは初めてでしたが、AIエージェントがちゃんと使える形式で動いてよかったです!
「追加でこんな機能があると嬉しい!」などがあれば、以下のサイトやXアカウントまでご連絡いただけますと幸いです!!