はじめに
コンサルは世間からの風当たりが強い職業です。
単価に見合う価値を出しているのか判断しにくい場面もあり、単純に雰囲気が鼻につくということもあるでしょう🤔

昨今は生成AIを中心にAIが猛烈な勢いで発達しています。
元々コンサルに風当たりが強いのも相まって、そこで度々目にするのが
「AI発達によるコンサル不要論」です。
その論調について、私個人がどう考えているのかを書き綴っていきたいと思います🙆♂️
まず結論から言うと、少なくとも現在(2025年12月13日)時点でのAI状況において、コンサルタントの必要性はあると考えています。
後述しますが、これは「AIの回答精度が上がれば」という話ではありません。
コンサルタントである自分の意見だから「どうせポジショントークだろう」と思われるのなら、それでも構いません。
私はここ最近、エンジニアからコンサルに転職した身です。元々コンサルに長くいて確証バイアスから必要性を主張しているのではなく、AIが発達した現在においても、本質的にコンサルタントは必要だと考えているからこそ転職しています🏃
前置きが長くなりましたが、ここから本題に入ります。
① 本来のコンサルタントのあるべき仕事とは
まずは、コンサルタントの仕事が本来どういうものなのかを整理したいと思います。
私が前職エンジニアであることもあり、エンジニアと比較しながら説明します🙇♂️
具体的に話すと長くなるので、イメージの範囲で説明します。
エンジニアにもコンサルタントにも、課題解決を求めるお客様がいます。
たとえばお客様が
「ラーメンが食べたい」
と言ったとします。
前提となる要望(スープ、麺、提供タイミングなど)を具体的に落とし込み、限られた予算と制約の中で最高のラーメンを提供する役回りを担うことが多いのがエンジニアです。
ただ、どれだけ一生懸命考えて作っても、
- 「やっぱ味噌がよかった」
- 「中太麺で作ってもらえると思っていた」
といった期待値のズレが起き、炎上につながることがあります。
これはエンジニアの辛いところでもあると思います。

一方でコンサルタントは、ラーメンを作る前に次のような点を掘り下げます。
- 何が目的なのか
- 満腹になりたいのか
- こってりしたものを求めているのか
場合によっては、
こってりしたものが目的なら、カレーのほうがコストを抑えつつ満足度を満たせる
といった代替案も含めて意思決定を支援する立場です。
ここまでであれば、AIを駆使すればギリギリ対応できそうに見えます。
しかし、人間はもっと複雑な生き物です。
たとえば、
本当は一人で焼肉に行って食べたいけど、それは恥ずかしい
といった、言語化されにくいニーズも存在します。
大きな組織であれば、社内政治や利害関係といった要素も絡んできます。
こうした感情を中心とした人間特有の複雑な情報を読み取ることは、現時点ではAIには難しいと感じています🤔
そのため、コンサルタントが泥臭く情報収集を行い、磨いてきた視座を活かして提案することで、お客様の意思決定コストをできる限り下げる。
これがコンサルタントの本来の仕事だと考えています。

逆に言えば、お客様の複雑な問題に向き合わず、それっぽい提案をして責任を取らずに仕事をした気になっているコンサルタントは、AIによって淘汰が加速していくでしょう。
世間で嫌われている「コンサルタント」は、そのような存在を指しているのではないかと思います。
※余談ですが、お客様が提案の薄っぺらさを見抜けず報酬を支払った。それを成功体験としてフリーコンサルとして独立し、結果的にキャリアが崩れていった話も耳にします。
② 現時点のAIについて
誤解のないように申し上げますが、私はAIアンチではありません。
何か事情がない限り、AIは積極的に活用すべきだと思っています🙇♂️
AIの具体的な性能については専門家に尋ねて頂ければと思います。
ここでは、現時点のAIの本質的な性質について、抽象的な視点で述べます。
結論から言うと、AIもプログラムの一種であり、
インプットしたものを材料にアウトプットする
AIは基本的に、与えられた情報(プロンプト、添付資料、参照可能な範囲)を前提に回答を組み立てます。
プログラム風に言えば、DBに入っている情報範囲内でしか回答できないということです。
ここで考えてほしいのが、
AIにデータをインプットさせること自体の難しさです。
極端な話、30歳の人が人生相談をする場合、
- 30年間で何を経験し
- 何を感じ
- どう価値観が形成されたか
これらすべてをAIに教えられれば、かなり精度の高い回答は返ってくるでしょう。
しかし、それをすべてインプットするのは現実的ではありません。

また、AIが人間の感情のような複雑で繊細な情報を自発的に拾うことも、技術的にまだ難しいと感じています。
さらに言えば、一部の文脈(コンテキスト)は
- 集めにくいのではなく
- そもそも言語(テキスト)化されておらず
- AIの取得対象から外れている
ここが現時点のAIの限界であり、人間がAIに勝てる要素だと考えています🙆♂️
③ お客様に泥臭く向き合うコンサルはAI時代でも価値を発揮する
何度も述べている通り、人間は複雑で繊細で、非合理的な生き物です。
また、自分の要求を正確に言語化することも難しいです。
そのため、大きな組織を相手にコンサルティングを行うと、課題は自然と複雑になります。
理由は単純で、人が多いからです。
人の数だけ問題が発生し、複雑化します。

言語化されていない文脈情報(歴史・文化・人間関係・利害関係・暗黙知の業務情報など)を拾い上げるのは容易ではありません。
それらは社内ですら、セキュリティや個人的事情からテキスト化されていないことも多いでしょう。
こうした情報をあらゆる手段で収集し、
- 視座を活かして分析し
- 分かりやすく整理し
- 実行可能な形で提案する
だからこそ、泥臭く課題解決に向き合えるコンサルタントは激務であり、高収入でもあります。
この領域については、現時点ではAIにはまだ担えません(分析や可視化などではAIは大活躍しますが)。
AIでできないことがあり、スキルを磨いた人間だからこそできることがある。
そのため、コンサルタントはAI時代でも必要とされ続けると考えています🤲
まとめ
長くなってしまいましたが、3行でまとめると次の通りです。
- 人間は複雑で繊細な生き物である
- その情報を収集して答えを出すのはAIには難しい
- コンサルにはそれができる可能性がある
今回述べた「AI時代にも必要なコンサル像」は、理想論に近い部分もあります。
それでも、その理想に少しでも近づけるよう、修行を続けていきたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


