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ZOZO開発組織の2023年の振り返りと現状

Last updated at Posted at 2023-12-25

株式会社ZOZO 執行役員 兼 CTO の @sonots です。この記事は「ZOZO Advent Calendar 2023」のカレンダー1の最終回(25日目)です。

この記事では、この1年 ZOZOの開発組織で取り組んできたものをいくつか取り上げたいと思います。広報で執筆している「ZOZO ファッションテックハイライト 2023」の記事もありますので、そちらも合わせてご覧ください。

ZOZOTOWN生産性2倍プロジェクト

開発部門で、この1年最も投資として大きかったのは「ZOZOTOWN生産性2倍」プロジェクトだと思います。

ZOZOTOWNの開発生産性(量)を2倍に増やすために、経営目線で見た生産性(量)とは何か、の定義から始め、その生産性を上げるための施策を進めてきました。

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Ref. 開発生産性の未来:世界と日本の最前線事例から培うFour Keys向上〜ハイブリッドカンファレンス〜での登壇資料より引用

まずは生産量を「リリースした案件数」とおき、人員増強を中心に、効率化も狙いながら生産量のUpを目指しています。

生産性(量)を計測可能とする基盤を作るために、工数管理ツールの刷新や、Findy Team+ の導入、そして効率化のために GitHub Copilot の導入なども推し進めてきました。おかげさまで エンジニア組織の開発生産性が優れた企業 として、Findy Team+ Award も受賞させていただき、登壇させていただくなどの機会を得られました。

株式会社ZOZOでは、引き続きエンジニア採用を強化していますので、ぜひご応募いただけると幸いです。

ZOZOTOWNリプレイスプロジェクト

ZOZOTOWNリプレイスプロジェクトも引き続き進めています。

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今年は、注文処理の安定化を始めとして、ウェブ検索画面のリプレイス、商品基盤・会員基盤のマイクロサービス化、物流システムのリプレイスなどなど多数のプロジェクトを実施してきました。

注文処理にもジョブキューが導入され、またRate Limit の仕組みも導入したことで、安定性と運用負担が格段に改善されたと実感しています。

Microsoft から「VBScriptは非推奨」としていく旨も正式に発表されたこともあり、より一層リプレイスプロジェクトの経営戦略上の重要度が増してきました。皆で一致団結して引き続き計画的に進めていきます。

事業開発案件

もちろん、事業を成長させるための開発案件も多数実施しています。例えば開発ボリュームの大きかったものだと、直近では「アイテムレビュー機能」をリリースできました。

物流拠点として、つくば3の稼働も始まりました。

他にも、まだ開発中で書けないものが多いのが残念ですが、経営戦略でもある「ワクワクできる『似合う』を届ける」を実現するための開発など実施していますので、乞うご期待ください。

おわりに

振り返ると2022年は、ZOZOグループ再編の効果を最大化するために、ビジネス部門と開発部門が融合しやすい下地作りに邁進してきた年でしたが、2023年はその下地の上で成果を出せるようになった1年だったように感じます。

私個人としては、2023年6月に執行役員兼CTOに就任し、経営合宿や取締役会議にも参加するようになったことで、開発以外への視野が広がったり、3〜5年といった長期目線で戦略を考えるのが当たり前になってくるなど、思考の変化があった1年でした。(1年の振り返りでは、まだ書いてはいけないことも増えてきたように思います)

市況としては、生成AIが台頭しており、生成AIを活用することで何ができるか色々模索した年だったようにも思います。業務効率化のために導入するのはやりやすいですが、権利や正確性の観点から直接ユーザが触るインターフェースとして提供するのは、まだ難があるようにも感じています。引き続き、生成AIに限らず技術の側面から、どう経営・ひいては社会に貢献できるかを考えていこうと思います。

2024/01/15 追記: 新春セール

ZOZOTOWNでは毎年正月に新春セールを行っています。恥ずかしながら、例年アクセス負荷に耐えきれずエラーを出してしまっていたのですが、ここ数年のZOZOTOWNリプレイスの成果も出て、ついに2024年1月1日は無事故で乗り切ることができました。皆で成し遂げた偉業だと思っています。ありがとうございました。まだまだ買い物できますので、ご愛顧よろしくお願いします。

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