散見する形骸的な1on1
前回の「個人に向き合い自己改善を促す仕組みづくり」で、1on1で育てていく相手と密に一緒に課題を考える。っていう話をしましたが、
1on1って「時間をとられる」「それって意味あるの?」「非生産的なんじゃないの」「やっても効果が見えない」なんてネガティブな考えと共にやらなくなることも多々あるんじゃないかと思います。
実際、ぼくも過去そういう経験をしましたし、やってしまったこともあります。
なんで、形骸化したり、効果ないとか言ってやめてしまうのか?
それは「目的をハッキリせずに、ただやってみてるから」なんじゃないでしょうか?
ぼくは、この資料がとても共感できたんで、こちらを参考にしつつ独自解釈でお話してみます。
(参考資料:1on1で使えるコーチングスキルの活かし方)
1on1に必要なことは「対話(ナラティブ・アプローチ)」に尽きる
基本は「対話」です。
相手が困っていること、上手くいったこと、思っていることをとにかく「聞く」ことから始まります。
それから、何でそう思ったのか?どうしたいと思っているのか?少しづつ掘り下げて聞いてあげましょう。
そうやって、相手がどうするべきなのかを自分自身で考えて、進むべき方向を見つける手助けに徹しましょう。
簡単に答えを与えてしまったら、自分の分身にしか育ちません。
あくまで答えは自分自身で考えて、そのひとならではのアプローチで歩んでいくことが大事だと思っています。
それでも、答えの見つからない悩みに衝突することもあるので、その時は少しづつヒントを与えながら、導いてくような姿勢で話しましょう。
これだけに気をつけていれば、自然と相手との信頼関係が深まり、心理的安全性が高まっていくと思います。
とにもかくにも「対話(ナラティブ・アプローチ)」で!!
では逆に、やってはいけない1on1って何でしょうか。
やってはいけない1on1 その1<ただの進捗確認>
まず、あまり意味がないと思ってるのは進捗確認です。
やっても悪くはないですけど1~2分で終わせましょう。
進捗なんて、ある程度把握してて当然ですし、把握できる範囲において1on1をやってると思います。把握もできないほど広大な範囲で1on1やる人ってそうそういないですよね。
必要なのは進捗確認ではなく、進捗でいま困っていることを聞いてあげることです。
それに対して、本人がどうしていこうと思ってるのか?を聞きましょう。
答えが出せないほど困っているなら、ヒントを与えたり、そっと導いてあげたら良いと思います。
やってはいけない1on1 その2<一方的な会話>
1on1は、相手との対話の中からヒントや方向性を自分自身で見つけ出させることに意味があります。
それを、自分が一方的に話してしまっては何の対話も生まれませんし、相手は考える力を失い逆効果でしかありません。
やってはいけない1on1 その3<ただの指示出し>
一方的な業務指示をするだけならやる意味がないです。
それは1on1ではなく個別でやりましょう。
やってはいけない1on1 その4<ただの叱責>
業務においての失敗を叱る・注意することについても1on1でやるもんじゃないです。
それも、必要なら個別にやりましょう。
1on1はそういう場ではなく、何でできなかったのかを聞き出して、どうしたら良かったのかを一緒に考える場所だとおもいます。
やってはいけない1on1 その5<不定期開催>
1on1は短時間で定期的にやるからこそ意味があります。
都合が悪くて多少日時をずらすことはあっても、開催をスキップしてしまうようなことは避けましょう。
もうその時点で1on1をやる意義を見失っています。
いかがだったでしょうか?
1on1について見つめ直すきっかけになったらと思います。