在宅勤務になってまもなく2年が経とうとする弊社ですが、エンジニア界隈でも在宅勤務が板についてきた今日このごろ。
以前にもましてAmazonにお世話になる機会も増えたかと思うが、Amazonの箱について考えたことあるだろうか?
この記事では「Amazonの箱から学ぶUX」というテーマでUXについて、どっちかというとバックエンドエンジニアである人間が記載していこうと思う。そんなに長くないのでぜひ読んでいってほしい。
※この記事で書かないこと
- UXの技術的な話
- UXを司るフロントエンドの言語の話
#UXとは
UXとは**User Experience(ユーザー体験)**の略。
主にWeb業界、IT業界では、画面のUI/UXのように使われるが、要するに
- あってほしいところにボタンがある
- 上から順に入力すれば完結する
- 整然とした画面で、目的と用途が明確である
- 色覚、コントラスト的に見やすい
- etc
のように、画面が使いやすい、見やすい、画面遷移が速い、One Issueであるような画面に対して、「良いUI」「良いUX」と言ったりする。
#Amazonの箱の素晴らしいところ
最近のAmazon箱は卓越している。どういう点で卓越しているかというと、私は以下の2点においてそう考えている。
- 大きさが数パターンしかない
- テープはきっちりされているが、開けやすいように耳?がついている
それぞれについて私の考えを整理してみる
##大きさが数パターンしかない
おそらくAmazonの箱が数パターンしかないのは、
- オペレーションをしやすくする
- トラックなどに積載するときに隙間なく詰められる
という企業側の観点が大きいのだろうと思うが、反対に私のように頻繁に注文していたり、毎月定期配送がある人は、毎回同じような箱が届くので、捨てるときに大きさが違って、ゴミ捨て場までの間に崩れてちーーんてことが起こりにくい。
##テープはきっちりされているが、開けやすいように耳?がついている
こちらは今回のテーマであるユーザー体験が考慮されている見事なアイデアである。
ダンボール開けるときに、カッターやハサミもいらない。
耳に指をぶっこんでビリビリっとやるだけでかなりきれいに開けることが出来る。
Amazonは「段ボール箱は物を運ぶときに入れるもの」というだけでなく、
**「届いたら開ける」**という必ず発生する業務を想定したうえで箱まで設計している。
#Amazonの箱から何が学べるか
我々Web系エンジニアは、
- 世の中を便利にしようとしている
- 世の中の問題解決をしようとしている
そのための一つの解決策がITでありWebアプリであり、昨今のDX(Degital transformation)である。
我々が生み出すプロダクトやモジュールは便利であるべきである。
ここで言う便利の定義は「そのプロダクトが使いやすく、使う前と比べて簡単で、ラクである」ということである。
そのようなプロダクトを作るには、Amazonoの箱のように、
- ユーザーはそのシステムをなんのために利用しているのか
- ユーザーはそのシステムをどのような目的で利用しているのか
- ユーザーはそのシステムをどのように使うのか
などが明確になっていなければならない。
Amazonは、
- 注文者は商品を注文する
- 商品が届いたら箱を開封する(カッターなどでテープを切って、角を爪で引っかきながらテープを剥がして開ける)
- 箱を開封したら、紐で縛ってダンボールゴミの日にゴミ収集場所に出す
のようなユーザーの行動(業務)を適切に理解し、分析し、箱1個に対しても「こうあるべきだ」という理想の状態を定義し、仮説に基づき「開けやすい箱」「数パターンしかない箱」を開発した(のだろう)。
我々エンジニアも、正しくユーザーの行動(業務)を理解、分析、想定し、あるべき姿を仮定して、それを設計に落とし込むことで、良いUI/UXを実現できるのではないか?
#最後に
この記事で伝えたいことをまとめると
- ユーザーの行動(業務)を適切に理解、分析し
- 理想の状態(あるべき姿)を定義し
- 理想の状態を達成するシステム(画面)設計をする
これにより、良いUI/UXに少しでも近づけるのではないだろうか?
P.S.
この記事を書くきっかけになったのは、今日届いたAmazonの定期配送の箱を開けたタイミングだった。
カッターどこ行った?と思っていると、箱に「ここからテープを剥がす」的なことが書いてあって、
「これだ!これがUXだ!」と思い立ってバーっと書いてみた。
最近は画面UIとかよりも、技術負債や保守性の高いコードとは?てことばっか考えたり改善したりしているので、
久々にUIについて考える機会になった。