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強いエンジニアより、強いチームを作るという選択

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Last updated at Posted at 2026-01-19

はじめに

株式会社ソナー、エンジニアリングマネージャの佐藤です。

開発組織にいると、
「この人がいれば大丈夫」
と思える 強いエンジニア に出会うことはないでしょうか?

設計も判断も速く、トラブル対応も一人でこなせる。
短期的には、これほど心強い存在はいません。

ただ一方で、
強いエンジニアがいるのに、チームが強くならない
という状況も、同じくらいよく見かけます。

この記事では、
「強いエンジニア」と「強いチーム」は何が違うのか、
そしてなぜ私たちは後者を選びたいのかについて書いてみます。


1. 強いエンジニアがいる=チームが強い、ではない

強いエンジニアがいるチームでは、こんなことが起きがちです。

  • 設計や難しい判断は、いつも同じ人が決める
  • レビューは「正解」を教える場になる
  • 周囲は「任せたほうが早い」と考え始める

結果として、

  • その人が休むと開発が止まる
  • 他のメンバーが育ちにくい
  • チームとしての判断力が溜まらない

これは本人の能力や姿勢の問題ではありません。
むしろ 優秀で責任感が強い人ほど起きやすい構造 だと感じています。


2. ソフトウェア開発は「チームスポーツ」

Google のエンジニア文化を紹介した書籍
『Team Geek ― Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか』
では、ソフトウェア開発について次のような前提が語られています。

ソフトウェア開発は個人競技ではなく、チームスポーツである

この本で繰り返し強調されているのは、
技術力そのもの以上に、

  • 謙虚さ(Humility)
  • 尊敬(Respect)
  • 信頼(Trust)

といった、人と人との関係性です。

どれだけ優れたエンジニアであっても、
チームとして機能しなければ、
長期的に価値を出し続けることはできない。

この考え方に立つと、
「誰か一人がどれだけ強いか」よりも、
「チームとしてどれだけ回り続けられるか」が
自然と重要になってきます。


3. Netflixのブリリアントジャークと、もう一つの難しさ

Netflix のカルチャーを紹介した
『NO RULES(ノー・ルールズ) 世界一「自由」な会社、NETFLIX』
には、ブリリアントジャーク という言葉が登場します。

意味するところはシンプルで、

  • 圧倒的に優秀であってもチームを壊す存在であればその人は不要である

という考え方です。

ただ、現場で本当に難しいのは
いわゆる「嫌な人」ではありません。

問題になりやすいのは、
善意で、責任感が強く、結果を出してしまうエンジニア です。

  • 教えるつもりで設計を先に決めてしまう
  • 良かれと思って、レビューで正解を出し続ける
  • チームを守るために、自分が抱え込む

本人はチームのために動いている。
それでも結果として、チームは考えなくなり、強くならない。

このタイプはブリリアントジャークとは違うため、
より気づきにくく、修正が難しい問題だと感じています。


4. 強いエンジニアより、強いチームを作るという選択

私たちが目指しているのは、
誰か一人が強い状態 ではなく、
チームとして戦える状態 です。

そのために意識していることは、特別なことではありません。

  • 設計や判断を一人に集めない
  • レビューは「正解を教える場」にしない
  • 失敗する機会を奪わない
  • リードやマネージャーは、前に立つより後ろで支える

強いエンジニアが
あえて一歩引くことで、
チーム全体が一段強くなることがあります。

それは個人の弱体化ではなく、
チームスポーツとしての成熟 だと考えています。


おわりに

私たちは
「一人で何でもできるエンジニア」よりも、
「チームを強くしようとするエンジニア」と一緒に働きたいと考えています。

もし、

  • 強さを分けること
  • 教える側に回ること
  • チーム全体で成果を出すこと

に価値を感じる方がいれば、
きっと相性の良い環境だと思います。

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