はじめに
PDCAをちゃんと回しているのに、なぜか成果が出ない。
そんな経験、ありませんか?
実はその原因、「PDCAを回す前の前提」が抜けていることにあるかもしれません。
この記事では、PDCAを進化させた独自フレームワーク「GP-PDCA」をご紹介します。
なぜPDCAはうまく機能しないのか?
PDCA(Plan-Do-Check-Act)は有名な改善サイクルですが、現場では以下のような問題がよく起こります。
- そもそも 何を改善するべきかが曖昧
- 改善したところで 成果につながっていない
- 「やってる感」はあるが、方向性がない
原因は、PDCAの出発点が弱いことにあります。
G(Goal)とP(Problem)を前に足すべき理由
PDCAの前に次の2つの問いを立てることで、改善サイクルの精度が劇的に変わります。
🥅 Goal(目的)
- そもそも、何を実現したいのか?
- 理想の状態は何か?
- それは誰にとって価値があるのか?
🔍 Problem(課題)
- なぜ今それが実現できていないのか?
- 本質的なボトルネックは何か?
- 真因は何か?
GP-PDCAの構造
G(Goal) :目指す姿、達成したい状態(KGIなど)
↓
P(Problem) :理想とのギャップ、阻害要因
↓
P(Plan) :課題に対する改善仮説、KPI設計
D(Do) :施策の実行
C(Check) :実行結果の評価・検証
A(Act) :改善・定着・再試行
GP-PDCAの活用例
例1:技術チームのパフォーマンス改善
- Goal:チームのリリース頻度を2倍にしたい
- Problem:レビュー遅延、テスト自動化不足、手戻りが多い
- Plan:CI整備、WIP制限、レビューガイドライン整備
- Do:試験導入
- Check:平均PR滞留時間、リリース数を計測
- Act:うまくいった施策を横展開
なぜ「G → P」の順が重要なのか?
「課題」から考え始めると、改善のための改善に陥りがちです。
でも、まず “目指す姿(Goal)”を先に置くことで、課題の意味づけができ、改善が意志を持った行動に変わるのです。
まとめ:GP-PDCAは“思考の筋トレ”になる
PDCAは便利ですが、やればいいという甘さが出やすいのも事実です。
そこにGoalとProblemという上流思考を加えることで、迷わず、意味ある改善ができるようになる。それがGP-PDCAの強みです。
💡 おまけ:チェックリスト(GP-PDCAキャンバス)
- Goal(目的)は明確か?誰のためか?数字で言えるか?
- Problem(課題)は正しいか?表面的でないか?
- Planは仮説になっているか?KPIは妥当か?
- Doは小さく試せているか?
- Checkは定量/定性の両面でできているか?
- Actは形骸化していないか?本当に定着させる価値があるか?
おわりに
この「GP-PDCA」は、自分自身がPDCAに違和感を持ち続けてたどり着いたフレームワークです。
実際に現場や事業推進で使ってみて、「これは筋が通っている」と感じたので、共有しました。