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Ateam LifeDesignAdvent Calendar 2024

Day 20

ハッカソンへの参加が私をどう変えたか 〜ハッカソンで得られること〜

Last updated at Posted at 2024-12-19

2024年はデザイナー・コーダーとしてハッカソンに3回参加しました。
事業会社のWebデザイナー6年目となりますが、仕事とは違った刺激・学びを得られたため記事にまとめることとしました。

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※制作物は私個人のものではなく、チームで作り上げたものです
※記事の内容は、すべて個人の意見によるものです

ハッカソン・事業会社、制作の違い

考慮する観点の数

私が思うに、ハッカソンはユーザー視点に特化して考える必要があります。
当日発表されたテーマから、いかに面白いプロダクトを作れるか?が重要です。

会社では、プラスでビジネス目線(予算、儲かるか、会社のミッションが達成できるか、など)を持つ必要があります。
会社で運営する以上、面白いだけではものづくりができません。

アウトプットに求められること

ハッカソンでは動くものを制限時間内にアウトプットすることを求められます。
動けば、手段は問いません。

会社では、品質・費用対効果も求められます。
作って終わりではなく運用していくことが前提にあるためです。

必要なスキル

ハッカソンは制約がほとんどないため、とりうる選択肢が多いです。
まっさらな状態から理想の手段をとるために、幅広い技術を持っている必要があります。

会社では、技術力以外のスキルも重要です。
基本的に合意形成が必要ですし、さまざまなことを考慮し決めなくてはならないからです。

ハッカソンで得られること

取捨選択する力

24時間で完成させるために、さまざまなことを取捨選択しなくてはなりません。
「あったらいいもの」を全部を実現すること、プロダクトの細部まで完璧に作成することは難しいです。

  • どの機能が我らのプロダクトに重要なのか?
  • 目的達成のために、どこにこだわるべきか?

取捨選択するために、最適解を考える力や決断力が研ぎ澄まされるように思います。

エピソード

SPAJAM予選にて、子供・ペットの体調管理アプリ あついよアラート を開発した際は、温度によって変わるグラデーション背景の実装がうまくいきませんでした。

しかし、ただのベタ塗りや、常に一定の色にする選択肢はとりませんでした。
なぜならコア機能である温度表示の画面であったこと、パッと画面を見ただけで状態がわかることが、重要な体験だったためです。

結果、一定ではなくゆらゆらとした温度らしさ・空気らしさを表現でき、審査ではデザインも評価していただくことができました。

snd-07_2.png

試行錯誤の加速度

ハッカソンは動けばいいので、ひたすらに作るしかありません。

無理やり手を動かすことになりますが、おかげで試行錯誤するサイクルがスピードアップします。
完成した!という成功体験も、短期間で得られます。

完璧に作ろうとすると、少しつまずいた時に手が止まってしまいがちですが、「まず作ってみる」という軽い心持ちを取り戻すきっかけになります。

エピソード

Web制作は6年目ですが、アプリ制作を始めたのは1年ほど前です。
Webと同じ水準での開発を求めてしまって、コードが正しいのかを気にしすぎる・今はいいが今後のことを考えると微妙なのでは、と足踏みしてしまうことがよくありました。(実際、1年経っても完成までアプリを作れたことはありませんでした)

しかし、ハッカソンでのアプリ開発は「動けばいい」と気軽に作成。
目に見えるものができるのはモチベーションも上がりますし、実際に作ってみて次の改善点を考えればいいんだなと良い意味で楽観的になれました。

全体像の把握

全体通して制作することでしか気づけないこと、回数を積むことで気づくことがあります。

  • 最初に考慮しておいた方が良いこと
  • どんなプロダクトでもよく使う機能
  • 自分の不得意、できないこと
  • など

0からプロダクトを作ることは自社サービスを運営している事業会社だと少ないです。
ハッカソンは、経験を積む機会になります。

エピソード

QiitaHackathon2024 には、デザイナーが2人いるチームで参加しました。

リアルタイムディベートバトル の要件定義をした時は「マッチングした相手と議論ができて、勝ち負けはAIが判定する」ということだけでしたが、チームのデザイナーが審判の設定をしたロボットを入れて制作してくださりました。

結果、バトルが機械的に、公平な判定がされる印象を持つようになりました。

自分は今ある情報をどうにかすることは得意だが、遊び心やユーザーが楽しいと思ってくれるような工夫を追加することは苦手なんだと気づくことができました。

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ものづくりを楽しむ気持ち

ハッカソンはものづくりに没頭できる場だと捉えています。

個人的には、楽しいと思えるものを自由に作ることでクリエイターの原点に立ち返ることができました。
自由に作ることは、クリエイター心を補給できるように思います。

エピソード

SPAJAM本選で作成した音のSNS 音Notes は、アプリ名からインスピレーションをうけて詳細が決まりました。

「ととのう」をローマ字にして並び替えると出来上がる音Notes の名を見て、機能やプレゼンのイメージまでが思い浮かんだのです。

ワクワクする面白い発想があるとアイデアはおのずと出てきますし、わざわざ共通認識をとりにいかずとも、チームで近しいイメージを持つことができるんだなと思いました。

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2つの姿勢を行き来したい

  • ハッカソンでの「まず動くものを作る」姿勢
  • 事業会社での「質の高い開発を目指す」姿勢

どちらが良いのではなく、柔軟に行き来できることが重要だと考えています。
一方の姿勢に偏ってしまうと、自分の行動範囲が狭くなってしまうからです。

私は普段、とりあえず作る!で積み重ねられることや新しいものを加えることにネガティブな傾向があります。
それは 過去の経験 から蓄積され、いつの間にか出来上がっているものでした。

しかし、ハッカソンに参加したことで、まず作ってみる・試してみるという感覚を思い出したのです。

普段のものづくりに傾向がある方は、あえて違った働きかけをしてみてはいかがでしょうか。
スピード感のある制作にトライしたい場合は、ハッカソンの参加をお勧めします。

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