低コードMLツールの導入を検討し始めたとき、「コードを書かなくていいなら、社内ですぐ使い始められるはず」と思い込んでいた。ところが実際に調べてみると、その前提自体が間違っていたらしい。G2が3,400件以上の検証済みレビューと4社のベンダー調査(Pecan AI、Acodis、Minitab、Kili Technology)をもとにまとめた低コード機械学習に関するレポートを読んで、その理由がわかった。
読んでわかったこと
「早く簡単に」のはずが、実は一番遅いカテゴリだった
G2が追跡する機械学習カテゴリの中で、低コードMLプラットフォームは平均4.5ヶ月と最も導入に時間がかかるという結果。MLOpsプラットフォーム(3.4ヶ月)より32%遅く、データラベリングツール(1.7ヶ月)と比べると2.6倍遅い。
原因はモデルではなく「周辺」
調査した4社全員が「ボトルネックはモデルではない」という点で一致している。本当の原因はデータの整備、既存システムとの統合、そして社内の承認プロセスにあるとのこと。
企業規模による差がかなり大きい
エンタープライズ企業は導入までに平均5.47ヶ月かかるのに対し、中小企業は2.75ヶ月と、約2倍の差。しかも導入後、エンタープライズが実際に使うライセンス数の割合はわずか35.5%(中小企業は49%)。
ベンダーの主張とデータのズレ
ベンダー4社中3社は「AutoMLで導入時間を75%以上短縮できる」と回答しているが、G2のレビューデータ全体ではその効果は確認できていない。「モデルの学習時間」と「購入から本番稼働まで」の測り方の違いが背景にあるのかもしれない。
自分のチームが次にやること
このレポートを読んで、低コードだからといって導入スケジュールを楽観視するのは危険だと感じた。むしろ、データ整備と承認プロセスにどれだけ時間がかかるかを事前に見積もる方が重要そうだ。
低コードMLの導入を検討している方は、期待値の調整のためにもぜひ読んでみてほしい: https://learn.g2.com/low-code-machine-learning