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GraphQLにおける認証認可事例(Auth0 RBAC仕立て)

Last updated at Posted at 2020-05-23

お題

以下の組み合わせで作成しているWebアプリケーションにAuth0による認証認可機能を入れてみる。
認証はID(メールアドレス)とパスワードによる方式を採用。

■通信方式
 ・GraphQL
■フロントエンド
 ・Vue.js
 ・Nuxt.js
 ・TypeScript
 ・Apollo
■バックエンド
 ・Golang
 ・gqlgen

挙動としては以下のようになる。

(1)ログイン前。「LOG IN」ボタンを押下する。
Screenshot at 2020-05-23 15-31-42.png

(2)Auth0のログイン画面(カスタマイズもできるらしい)に飛ばされる。メアドとパスワードを入れて「Continue」ボタンを押下する。
Screenshot at 2020-05-23 15-32-02.png

(3)認証が通るとアクセストークン付きでコールバック(あらかじめAuth0に設定しておく)が呼ばれる。
Screenshot at 2020-05-23 15-33-43.png

(4)ログイン後のトップ画面を表示する。
Screenshot at 2020-05-23 15-34-01.png

(5)サイドメニューから「Movie」を選択して動画一覧ページに遷移する。
Screenshot at 2020-05-23 15-34-37.png

(6)ログインユーザに権限があるので動画一覧ページが表示される。
Screenshot at 2020-05-23 15-34-53.png

(7)いったんログアウトする。
Screenshot at 2020-05-23 15-35-12.png

(8)別の(動画一覧表示権限が与えられていない)ユーザでログインする。
(9)サイドメニューから「Movie」を選択して動画一覧ページに遷移する。
(10)ログインユーザに権限がないので動画一覧ページが表示されない。
Screenshot at 2020-05-23 15-38-31.png

画面的には、そっけないエラーページだけど、コンソールログを見ると権限がない旨のエラーログが出ている。
Screenshot at 2020-05-23 15-39-26.png

前提

  • Auth0のSign in方法から各機能の具体的な操作方法など特に細かくは説明しない。
  • Vue.jsやGolangの実装方法について1行単位で詳しく解説はしない。

開発環境

# OS - Linux(Ubuntu)

$ cat /etc/os-release 
NAME="Ubuntu"
VERSION="18.04.4 LTS (Bionic Beaver)"

# フロントエンド

Nuxt.js

$ cat yarn.lock | grep "@nuxt/vue-app"
    "@nuxt/vue-app" "2.12.2"
"@nuxt/vue-app@2.12.2":
  resolved "https://registry.yarnpkg.com/@nuxt/vue-app/-/vue-app-2.12.2.tgz#cc4b68356996eb71d398a30f3b9c9d15f7d531bc"

パッケージマネージャ - Yarn

$ yarn -v
1.22.4

IDE - WebStorm

WebStorm 2020.1
Build #WS-201.6668.106, built on April 7, 2020

# バックエンド

# 言語 - Golang

$ go version
go version go1.13.9 linux/amd64

IDE - Goland

GoLand 2020.1.2
Build #GO-201.7223.97, built on May 1, 2020

関連記事索引

全ソース

バックエンド分

フロントエンド分

実践

Auth0の設定

ApplicationとWebAPIの作成

Auth0は、ドキュメントやチュートリアルが充実してるので、ちゃんと読めば、わりかしハマることは少ないと思う。

フロントエンドの設定について

フロントエンドはモードとしてはSSRなんだけど、形式としてSPAを選択している。
それが正しいのかは、ちょっとわかっていない。
screenshot-manage.auth0.com-2020.05.23-17_07_36.png

ログインやログアウトの処理でAuth0のSDKを使うわけだけど、その際の接続先に関する情報として以下が必要。
screenshot-manage.auth0.com-2020.05.23-16_44_54.png

また、Auth0での認証処理が成功した後に再びアプリ側に戻ってくるためのコールバックURLを指定。
あと、ログアウト後の遷移先URLも。
screenshot-manage.auth0.com-2020.05.23-16_52_56.png

バックエンドの設定について

バックエンドはWebAPIとして機能するのでAPIsで設定。
screenshot-manage.auth0.com-2020.05.23-16_09_53.png

フロントエンドから渡されたJWTのチェックをするために Identifier を使う。
screenshot-manage.auth0.com-2020.05.23-17_12_51.png

あと、今回は認可機能の実装のために、Auth0が提供しているRBACの仕組みを使うので、Auth0上で定義したRoleとPermissionがJWTのClaimに積まれるようにしておく。
screenshot-manage.auth0.com-2020.05.23-17_15_21.png

RoleとPermissionの定義

WebAPIが提供する(予定の)各機能にPermissionを定義していく。
この部分は、WebAPIがどんな機能を提供するかや、どういった粒度でPermission制御が必要かについて設計した上で設定する。
今回は仮に「組織」、「ユーザ」、「コンテンツ(今回だと動画コンテンツ)」といったリソースに対するCRUD操作それぞれに認可制御をする想定で設計。
また、APIを叩いた(認証済み)ユーザが、自分で所有(自分で登録したものや他の人から権限を与えられたもの)するものしか権限がないのか、すべてのリソースに対する権限があるのかという観点でも分けてみた。
まあ、実際のアプリケーションでは、もっといろんな状況があると思うので、このあたりは、要件によりけり。
また、Auth0では、別にAuth0上のWebAPI定義にPermissionを細かく作っていかなくても、実際に動かすアプリケーションの方で機能ごとにPermissionを定義して、それをユーザ作成時にアプリケーションの機能としてAuth0ユーザのMetadataに貼り付けるといったこともできる。
柔軟に制御したいといった場合は、Metadata使う方式の方が後々困らないかもしれない。

ともあれ、とりあえず今回は以下みたいな感じでPermissionを定義。
screenshot-manage.auth0.com-2020.05.23-17_43_34.png
            ・
            ・
            ・
screenshot-manage.auth0.com-2020.05.23-17_45_15.png

で、ユーザにはそれぞれのPermissionを1つ1つ付与していくのではなくRoleを付与するので、Roleを作成。
これも、Roleの定義は作りたいアプリケーションの要件によってまちまちなので、今回のは参考程度に見てもらえると。
screenshot-manage.auth0.com-2020.05.23-17_29_53.png

このRoleに先ほどのPermissionを割り当てていく。
要するに、このRoleはこのWebAPIに関してどれだけの機能を叩くPermissionを有しているかを設定していく。
先ほどのPermissionもそうだけど、こういった作業を画面でポチポチやるのが地味に時間を要する。
1回きりといえばそうなんだけど、例えば、実際の開発現場では、開発環境、ステージング環境、本番環境を用意し、Auth0のテナントもそれぞれに用意するはず。
各環境用にこの画面ポチポチをつどつどやれって言われたら、正直しんどい。
まあ、たぶん、設定のExport/Import機能くらいあるんだろう、きっと。
Auth0の設定画面になくても、Auth0が用意するManagement系のAPIを使うと、わりとさくっとできるかな。

話がズレた。とりあえずRoleごとのPermission割り当てだけど、AdminとNoneの事例を。
screenshot-manage.auth0.com-2020.05.23-17_54_12.png
            ・
            ・
            ・

Adminは要するに全Permission持ってるということ。

screenshot-manage.auth0.com-2020.05.23-17_54_31.png

Userを作成

このあたりは実際のサービスなら、まず、1人だけAdmin的な権限のあるユーザを作成。
Adminの人だけが触れる管理画面でも用意して、Auth0のManagement系APIを使って、別のRole別のユーザを作成していくといった流れになるんだろう。
今回は、まだそういう機能は用意してないので、とりあえず適当に3ユーザくらいAuth0の画面から作成。
screenshot-manage.auth0.com-2020.05.23-18_01_49.png

フロントエンド実装

Auth0ではSPAアプリ用にSDKが用意されている。
でも、今回ぐらいの例だとNuxtが提供しているAuthモジュールを使うことで事足りるので、SDKは使わない。

nuxtjs/auth導入

以下参照。
https://auth.nuxtjs.org/guide/setup.html

今回用の設定は下記。

src/nuxt-config.js
export default {
  mode: 'universal',
   〜〜〜
  modules: [
   〜〜〜
    '@nuxtjs/apollo',
    '@nuxtjs/auth'
  ],
   〜〜〜
  apollo: {
   〜〜〜
    tokenName: 'auth._token.auth0',
    authenticationType: '' // default の Bearer だと「Bearer: Bearer」というように重複が起きるため
  },
   〜〜〜
  auth: {
    redirect: {
      login: '/login',
      logout: '/login',
      callback: '/callback',
      home: '/'
    },
    strategies: {
      auth0: {
        domain: process.env.AUTH0_DOMAIN,
        client_id: process.env.AUTH0_CLIENT_ID,
        audience: process.env.AUTH0_AUDIENCE
      }
    },
    plugins: ['~/plugins/auth.ts']
  },
   〜〜〜

Auth0用の設定事例は下記に記載している。
https://auth.nuxtjs.org/providers/auth0.html#usage

domainclient_idはAuth0のフロントエンド分のApplication設定にて表示されていたやつ。
audienceがちょっとわかりづらいけど、バックエンドのWebAPI設定にて表示されていた「Identifier」の値を指定。
このへんの説明は↓に少しだけ書かれている。
https://auth.nuxtjs.org/providers/auth0.html#obtaining-client-id-domain-and-audience

client_idとか晒したくないのでnuxtjs/dotenvを使ってる。
あと、GraphQLライブラリとしてApolloを使っていて、

authenticationTypeはデフォルトだとBearerと付くようで、そのままバックエンドに送ると以下のようになってしまう。
なので、明示的にブランクを指定してBearerが重複しないようにしている。

authorization: Bearer Bearer eyJhbVZn〜〜〜

【参考】
https://stackoverflow.com/questions/61277352/nuxt-apollo-module-request-authorization-header-with-double-bearer

ログインページ

関連ソース

$ tree
.
├── layouts
│   └── unCertified.vue
├── pages
|   ├── callback.vue
│   ├── login.vue

未認証時専用のレイアウト

src/layouts/unCertified.vue
<template>
  <v-app dark>
    <v-container>
      <nuxt />
    </v-container>
  </v-app>
</template>

ログインページ

src/pages/login.vue
<template>
  <v-row justify="center">
    <v-col md="auto">
      <div>fs-mng-app</div>
    </v-col>
    <v-col md="auto">
      <v-btn @click="login">Log in</v-btn>
    </v-col>
  </v-row>
</template>

<script lang="ts">
import { Component, Vue } from 'nuxt-property-decorator'

@Component({ layout: 'unCertified' })
export default class LoginPage extends Vue {
  async login() {
    try {
      await this.$auth.loginWith('auth0')
    } catch (err) {
      this.$toast.error(err)
    }
  }
}
</script>

nuxt.config.jsにてauthの名で設定した内容を踏まえたオブジェクトが$authという名前でアクセスできる。
で、$auth.loginWith('auth0') と書いただけでAuth0へ認証をかけにいくことができる。
つまり、先述の↓に飛ばしてくれる。
Screenshot at 2020-05-23 15-32-02.png
なんだかもう、いろいろなことを隠蔽してくれていて、便利なんだけど怖い。

ログイン完了後、Cookieにauth._token.auth0という名前でトークンが書き込まれている。
Screenshot at 2020-05-23 22-44-08.png

たぶん設定の問題だけど、デフォルトでLocalStorageの方にも同じ内容で書き込まれている。
Screenshot at 2020-05-23 22-44-39.png

コールバックページ

Auth0上での認証成功後に、アプリケーションに戻ってこないといけないので、そのためのページを用意。
Auth0の設定で用意したページを認証後のリダイレクト先として指定している。

src/pages/callback.vue
<template>
  <v-row justify="center">
    <v-col md="auto">
      <div>Trying to callback</div>
    </v-col>
  </v-row>
</template>

<script lang="ts">
import { Component, Vue } from 'nuxt-property-decorator'

@Component({ layout: 'unCertified' })
export default class LoginPage extends Vue {
  created() {
    this.$router.push('/')
  }
}
</script>

やってることは、単にトップページに遷移するだけ。

動画一覧ページ

ここが今回、認可処理を実装した部分ではあるのだけど、まずは、そもそも認証通ってないと、このページ開けないよの部分から。
バックエンドの方の実装は後ほど示すとして、とりあえずここでは、バックエンドではJWT(要するにCookieに積まれていたトークン)をヘッダに積んでないとエラーを返す実装が入っていることを前提とする。

まずは、先述の通りログイン完了後にCookieにトークンが入っている状態で動画一覧ページの表示を試みると、はい、開く。
Screenshot at 2020-05-23 22-55-21.png

このとき、ChromeのDevツールでNetworkタブより「Headers」を見てみると、authorizationヘッダにCookieに入っていたトークンが指定されている。
Screenshot at 2020-05-23 22-57-01.png

つまり、nuxt.config.jsに記述した apolloモジュールとauthモジュールの設定だけで、Auth0ログインにて取得したJWTをHTTPヘッダに積んでGraphQL通信する流れが出来上がっている。

さて、試しに、CookieとLocalStorageからトークンを消して、動画一覧ページを開こうとすると、
Screenshot at 2020-05-23 23-08-54.png
Screenshot at 2020-05-23 23-09-10.png

失敗する。(ただ、これはどちらかというと通信自体に失敗した感じ)
Screenshot at 2020-05-23 23-12-07.png
Screenshot at 2020-05-23 23-12-26.png

トークンを消すのではなく改ざんっぽく変えてみてから、再度、動画一覧ページを開こうとすると、
画面上は同じエラー画面だけど、通信ログがこのようになる。
401 Unauthorized」これは、わかりやすい。
Screenshot at 2020-05-23 23-16-47.png

ともかく、適切なトークンを積んでないとGraphQL通信に失敗する仕組みができている。

ログアウト

関連ソース

$ tree
.
├── layouts
│   └── default.vue

ログアウト

「ログアウト」ボタンは、ログイン後のどのページからでも即座に実行できるようメニューの右端に仕込んである。

src/layouts/default.vue
<template>
  <v-app dark>
    〜〜〜
    <v-navigation-drawer v-model="rightDrawer" :right="right" fixed>
      <v-list>
        <v-list-item @click="logout">
          <v-list-item-action>
            <v-icon>
              mdi-eject
            </v-icon>
          </v-list-item-action>
          <v-list-item-title>Log out</v-list-item-title>
        </v-list-item>
      </v-list>
    </v-navigation-drawer>
    〜〜〜
  </v-app>
</template>

<script lang="ts">
import { Component, Provide, Vue } from 'nuxt-property-decorator'

@Component({})
export default class DefaultLayout extends Vue {
   〜〜〜
  @Provide()
  right: boolean = true

  @Provide()
  rightDrawer: boolean = false
   〜〜〜
  async logout() {
    try {
      await this.$auth.logout()
    } catch (err) {
      this.$toast.error(err)
    }
  }
}
</script>

例によって$authオブジェクトが使えるので、$auth.logout()とするだけでAuth0的にログアウト処理を実行してくれる。
あ〜、便利。
ログアウトされて、ログインページが表示される。
Screenshot at 2020-05-23 23-31-33.png
この状態で、あえて、ログイン後に遷移できるはずのトップページの表示を試みると、
Screenshot at 2020-05-23 23-31-49.png
表示できず、ログインページにリダイレクトされる。
Screenshot at 2020-05-23 23-32-06.png

バックエンド実装

さて、バックエンド側。

WebAPIサーバ起動動線

src/cmd/main.go
 〜〜〜
func main() {
	// 環境変数からJWTのチェックに使うAuth0のドメインやオーディエンスを取得
	e := loadEnv()
     〜〜〜
	var router *chi.Mux
	{
		router = chi.NewRouter()
		router.Group(func(r chi.Router) {
          〜〜〜
			// 認証認可チェック用(今はJWTのチェックのみ実装)
			a := auth.New(e.Auth0Domain, e.Auth0Audience, e.AuthDebug, e.AuthCredentialsOptional)
			r.Use(a.CheckJWTHandlerFunc())
			r.Use(a.HoldPermissionsHandler)

			// GraphQLリゾルバー
			resolver := &graph.Resolver{
				DB:           db,
                    〜〜〜
			}

			// GraphQLエンドポイント
			r.Handle("/query", graph.DataLoaderMiddleware(resolver, graphQlServer(resolver)))
		})
	}

	log.Printf("connect to http://localhost:%s/ for GraphQL playground", e.ServerPort)
	if err := http.ListenAndServe(":"+e.ServerPort, router); err != nil {
		fmt.Println(err)
	}
}

WebAPIサーバとしてはライブラリとしてchiを使っている。
で、各リクエストのつどデコレートするためにカスタムミドルウェアを2つ定義している。
CheckJWTHandlerFunc
HoldPermissionsHandler
これにより、JWTのチェックと認可チェックをしている。

JWTのチェック

src/auth/auth.go
package auth

import(
     〜〜〜
	jwtMiddleware "github.com/auth0/go-jwt-middleware"
	"github.com/dgrijalva/jwt-go"
)

type Auth struct {
	domain              string
	audience            string
	debug               bool
	credentialsOptional bool
}

func New(domain, audience string, debug, credentialsOptional bool) *Auth {
	return &Auth{domain, audience, debug, credentialsOptional}
}

func (a *Auth) CheckJWTHandlerFunc() func(next http.Handler) http.Handler {
	middleware := jwtMiddleware.New(jwtMiddleware.Options{
		ValidationKeyGetter: func(token *jwt.Token) (interface{}, error) {
			// Verify 'aud' claim
			checkAud := token.Claims.(jwt.MapClaims).VerifyAudience(a.audience, false)
			if !checkAud {
				return token, xerrors.New("Invalid audience.")
			}
			// Verify 'iss' claim
			checkIss := token.Claims.(jwt.MapClaims).VerifyIssuer(fmt.Sprintf("https://%s/", a.domain), false)
			if !checkIss {
				return token, xerrors.New("Invalid issuer.")
			}

			cert, err := a.getPemCert(token)
			if err != nil {
				return token, xerrors.New("Invalid token.")
			}

			result, _ := jwt.ParseRSAPublicKeyFromPEM([]byte(cert))
			return result, nil
		},
		SigningMethod:       jwt.SigningMethodRS256,
		Debug:               a.debug,
		CredentialsOptional: a.credentialsOptional,
	})
	return middleware.Handler
}

func (a *Auth) getPemCert(token *jwt.Token) (string, error) {
	cert := ""
	resp, err := http.Get(fmt.Sprintf("https://%s/.well-known/jwks.json", a.domain))

	if err != nil {
		return cert, xerrors.Errorf("failed to http.Get: %w", err)
	}
	defer func() {
		if err := resp.Body.Close(); err != nil {
			fmt.Println(err)
		}
	}()

	var jwks = Jwks{}
	err = json.NewDecoder(resp.Body).Decode(&jwks)

	if err != nil {
		return cert, xerrors.Errorf("failed to decode jwks: %w", err)
	}

	for k, _ := range jwks.Keys {
		if token.Header["kid"] == jwks.Keys[k].Kid {
			cert = "-----BEGIN CERTIFICATE-----\n" + jwks.Keys[k].X5c[0] + "\n-----END CERTIFICATE-----"
		}
	}

	if cert == "" {
		return cert, xerrors.New("cert is blank.")
	}

	return cert, nil
}

type Jwks struct {
	Keys []JSONWebKeys `json:"keys"`
}

type JSONWebKeys struct {
	Kty string   `json:"kty"`
	Kid string   `json:"kid"`
	Use string   `json:"use"`
	N   string   `json:"n"`
	E   string   `json:"e"`
	X5c []string `json:"x5c"`
}

goにおけるJWTのチェック用ライブラリとしてgo-jwt-middlewareを使う。
チェックの内容については以下を丸コピぐらいの勢いで流用。
https://auth0.com/docs/quickstart/backend/golang/01-authorization#validate-access-tokens

認可チェックのためのPermission取得

さて、JWTのチェックはしたものの、「このログインしたユーザは、この叩かれた機能を実行できていいんだっけ?」の部分は、まだチェックできていない。
それ用のミドルウェアが「HoldPermissionsHandler」。
下記は先述の「CheckJWTHandlerFunc」と同じファイルにあるので Auth構造体やgetPemCertメソッドは共有している。

src/auth/auth.go
package auth
   〜〜〜
func (a *Auth) HoldPermissionsHandler(next http.Handler) http.Handler {
	return http.HandlerFunc(func(w http.ResponseWriter, r *http.Request) {
		authHeaderParts := strings.Split(r.Header.Get("Authorization"), " ")
		tokenString := authHeaderParts[1]

		parser := func(token *jwt.Token) (interface{}, error) {
			cert, err := a.getPemCert(token)
			if err != nil {
				return nil, xerrors.Errorf("failed to getPemCert: %w", err)
			}
			result, err := jwt.ParseRSAPublicKeyFromPEM([]byte(cert))
			if err != nil {
				return nil, xerrors.Errorf("failed to ParseRSAPublicKeyFromPEM: %w", err)
			}
			return result, nil
		}

		token, err := jwt.Parse(tokenString, parser)
		if err != nil {
			log.Printf("failed to ParseWithClaims: %v", err)
			next.ServeHTTP(w, r)
			return
		}
		if !token.Valid {
			log.Print("invalid token")
			next.ServeHTTP(w, r)
			return
		}

		claims, ok := token.Claims.(jwt.MapClaims)
		if !ok {
			log.Print("not implemented MapClaims")
			next.ServeHTTP(w, r)
			return
		}

		authenticatedUser := &AuthenticatedUser{
			PermissionSet: util.NewBlankStringSet(),
		}
		for k, v := range claims {
			switch k {
			case "sub":
				authenticatedUser.ID = v.(string)
			case a.audience + "/email":
				authenticatedUser.EMail = v.(string)
			case "permissions":
				if permissionArray, ok := v.([]interface{}); ok {
					for _, permission := range permissionArray {
						authenticatedUser.PermissionSet.Add(permission.(string))
					}
					break
				}
			}
		}
		next.ServeHTTP(w, r.WithContext(context.WithValue(r.Context(), authenticatedUserKey, authenticatedUser)))
	})
}

ざっくりと、このメソッドの要点だけ言うと、claims, ok := token.Claims.(jwt.MapClaims)によってJWTから取り出したクレームの中から、ログインユーザが持つPermissionを取得してリクエストスコープのコンテキストに格納している。

クレームの中身をデバッグしてみると、こんな感じ。
Screenshot at 2020-05-24 00-17-16.png
Auth0のAPIのPermission設定で登録していった全てのPermissionが列挙されている。
これは、Adminロールを持つユーザでログインしたため。(例えばこれがNoneロールを持つユーザでログインした場合だと、持ってるPermissionは「user:read:mine」だけとなる)

認可チェック

実際の認可チェックはGraphQLの各リゾルバーの中で行う。

src/graph/movie.resolver.go
 〜〜〜
func (r *queryResolver) Movies(ctx context.Context) ([]*model.Movie, error) {
	user := auth.GetAuthenticatedUser(ctx)
	if !user.HasReadMinePermission("content") {
		err := xerrors.New("no permissions")
		log.Print(err)
		return nil, err
	}
     〜〜〜
	return results, nil
}

user := auth.GetAuthenticatedUser(ctx)によって、リクエストスコープのコンテキストに格納したPermission群を保持する以下構造体を取得できる。

// 認証チェック済みのユーザー情報を保持
type AuthenticatedUser struct {
	ID            string
	EMail         string
	PermissionSet *util.StringSet
}

そして、user.HasReadMinePermission("content")により、Permission群の中に”自分の” contentREAD 権限があるかどうかがチェックできる。
このあたりのチェック用に以下のユーティリティメソッド群を用意している。

func (u *AuthenticatedUser) HasPermission(funcName string, crud operation, t target) bool {
	if u == nil || u.PermissionSet == nil {
		return false
	}
	return u.PermissionSet.Contains(fmt.Sprintf("%s:%v:%v", funcName, crud, t))
}

func (u *AuthenticatedUser) HasNoTargetPermission(funcName string, crud operation) bool {
	if u == nil || u.PermissionSet == nil {
		return false
	}
	return u.PermissionSet.Contains(fmt.Sprintf("%s:%v", funcName, crud))
}

func (u *AuthenticatedUser) HasReadAllPermission(funcName string) bool {
	return u.HasPermission(funcName, READ, ALL)
}

func (u *AuthenticatedUser) HasReadMinePermission(funcName string) bool {
	return u.HasPermission(funcName, READ, MINE)
}

func (u *AuthenticatedUser) HasCreatePermission(funcName string) bool {
	return u.HasNoTargetPermission(funcName, CREATE)
}

type operation string
type target string

const (
	READ   operation = "read"
	CREATE           = "create"
	UPDATE           = "update"
	DELETE           = "delete"

	ALL  target = "all"
	MINE        = "mine"
)

これにより、リゾルバー毎に求めるPermissionを指定して認可チェックすることができる。

まとめ

いつも、まとめようとする頃には力尽きている・・・。
次は、Management系APIを使った機能の実装事例かdataloadenの事例かな。

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