今回は、Generative AIの機能を使ったCopilot in Viva Salesについてご紹介します。
検証もしておりますので、ご参考になれば幸いです。
メールの返信作業を効率化するとても画期的なものになっています。
日本語対応がまだですが、今後随時実装されていく予定ですので、楽しみにしていてください。
Copilot in Viva Sales のメール自動生成機能
今回ご紹介するCopilot in Viva Salesのメール作成は2023年の3月に一般提供を開始しました。
メール文章の提案は、Open AI技術を使ったいろんなツールがありますが、Viva Salesの強味はCRMやカレンダーツールの情報を自動でとってくることができることです。(今回CRMと言っているのはDynamics 365)
VivaSalesは、Dynamics 365 Sales Enterpriseのライセンスの中に含まれます。
主にOutlookの画面で開いて使っていただくイメ―ジです。
- メールの内容を記述する
これを選択すると、自然言語で「こういうメール作って」という内容を書くと作ってくれるようなものになってます。

それ以外の以下の項目は、よく使う要件を用意してある状態で、クリックすると次の画面で実際にメールの文章を表示してくれます。
- 問い合わせに回答する
- 割引を提供する
- 提案を行う
- 懸念に対応する
実際に生成されるメール
では実際に生成されるメール文章を見ていきましょう。
まずは、「提案を行う」オプションで作ってみます。
例えば以下のようなメールが来たとします。左が右に表示されているのがViva Salesで提示されたメールの内容です。
CRM からの情報・Outlookからの情報は青色で表示されます。
まず、相手からのメールの内容をチェックしてみると以下のようになります。
先日は、「南峰デスクトップPC3.0」のご説明をいただき、ありがとうございました。
50台の購入を考えております。
その台数分の南峰デスクトップ PC 3.0の価格を教えていただけませんでしょうか?
それに対するViva Salesの返信は以下の通りです。
この度は、「南峰デスクトップPC3.0 MS300」にご興味をお持ちいただき、誠にありがとうございます。この度、50台分のお見積もりをさせていただきました。
50台の合計価格は8,000,000円です。製品の品質に見合った適正な価格であると考えております。
この提案について、さらにご相談させていただければと思います。
25日(木)の午前8時30分はご都合がよろしいでしょうか?
追加の詳細については、お電話でご相談させていただきます。
ご連絡をお待ちしております。
メールの内容をしっかり受けて、返信が考えられていますし、ここにはない情報もCRMやカレンダーツールを参照して表示してくれています。
ここについて詳しく見ていきましょう!
CRM/カレンダーの情報参照
では重要なCRM/カレンダーの情報参照の仕方についてみていきます。
送り主のメールアドレスから、CRMに情報を照合しに行って、取引先担当者の情報をとってきてくれます。
以下の画像では、青文字になっている❷「Shiori Kuramoto」が該当します。
❸はメールの文章の「南峰デスクトップPC3.0 MS300を50個」を認識し、CRMからその製品の価格を参照して、計算してくれています。
また、打ち合わせの候補日を❹で提示してくれていますが、こちらはOutlookのカレンダーの情報から表示してくれています。
青色の文字を選択すると以下のように概要を確認することができます。
中身見てみますと、この製品の価格が100個売りで16,000,000円であることがわかります。
メール内で表示している価格は50個で8,000,000円となっており、正しい情報であることが確認できました。
やり直したい場合は❶のテキストインプットにテキストを入力して変更内容を指定するか、一番下の❻[やり直してください]ボタンを押して自動で変更内容を書いてもらうかのどちらかを実行します。
❺の[テキストをコピーする]ボタンをクリックすると、この文章をコピーすることができるので、それを返信の文章に張り付ければ完成です!
別パターン
ここまで、「提案を行う」を選んだ時のパターンについてご紹介してきましたが、「問い合わせに回答する」を選択したパターンについても少しご紹介します!
同じメールを使って「問い合わせに回答する」を選択すると以下のような提案をしてくれました。
今度は、「栗東ウェア株式会社」という新しい情報が入っています。この情報はどこからとってきているのかというと、送り主のメールアドレスから参照した取引先担当者の情報に紐づけられた取引先企業の情報をとってきてくれます。
このように、参照されるCRMの情報はその時の要求によって変わります。
Viva Salesに動的に入れ込むことができるデータ
次にこういった情報を現段階でどこまでとってこれるのかについてご紹介します。
CRM(Dynamics 365) からは以下の項目を参照することができます。
- 取引先担当者
- 取引先企業
- 営業案件
- 製品
- 活動
Outlookからは以下の項目を参照することができます。
- カレンダーの空き時間
メールの文章以外の情報が取得されてしまう場合
予期しないデータがメール文に表示されるときは、データ同士のリレーションを確認します。
例えば、関連する営業案件に紐づけられている製品が優先して表示されてしまうので、事前に該当する営業案件に、提案している製品を紐づけておくことが必要です。
まとめ
メールの返信作業今まですごく時間がかかっていたところだと思います。
CRMやカレンダーツールをいちいち開かずに、メールの返信がすぐできるというのはとても大きな変化ですよね。
日本語が今後実装されていくのが、とても楽しみですね!
参照