1. はじめに
Mountain Lionには標準でPythonがインストールされています。
しかし、最新のPython環境を利用したいけどMacに標準インストールされているPythonは残したいと思ってしまうと、なかなか最新のPythonをインストールすることはできません。
今回はMacに標準インストールされているPythonをそのまま残すことができ、かつ、さまざまなPython環境を使うことができる「virtualenv」と「pythonz」について書いていきたいと思います。
2. 前提条件
・easy_install がインストールされていること
*) easy_installがインストールされていない場合、以下のコマンドを実行してください。
$ curl -O https://svn.apache.org/repos/asf/oodt/tools/oodtsite.publisher/trunk/distribute_setup.py
$ sudo python distribute_setup.py
3. インストール手順
(1) easy_installを使ってvirtualenvをインストールします。
$ sudo easy_install virtualenv
(2) 以下のコマンドを実行して、pythonzをインストールします。
$ curl -kL https://raw.github.com/saghul/pythonz/master/pythonz-install | bash
(3) .bashrcに以下の内容を追加します。
[[ -s $HOME/.pythonz/etc/bashrc ]] && source $HOME/.pythonz/etc/bashrc
(4) 修正した.bashrcの内容を反映させます。
$ source ~/.bashrc
4. pythonzのコマンド集
(1) cleanup
- pythonzを使ってPythonをインストールした際にダウンロードしたファイルやフォルダ群を削除します。
$ pythonz cleanup
(2) install
- Pythonをインストールします。
$ pythonz install (バージョン)
*) インストール可能なPythonのバージョンは、以下のコマンドを使って調べることができます。
$ pythonz list -a
(3) list
- pythonzを使ってインストールされたPythonおよびインストール可能なPythonのバージョンを表示します。
$ pythonz list # 現在インストールされているPythonのバージョンを表示する
$ pythonz list -p # 現在インストールされているPythonのパスを表示する
$ pythonz list -a # pythonzでインストール可能はPythonのバージョンを表示する
(4) uninstall
- pythonzを使ってインストールされたPythonを削除します。
$ pythonz uninstall (バージョン)
(5) update
- pythonzを最新のバージョンに更新します。
$ pythonz update
5. virtualenvでPythonの仮想環境を構築する
(1) virtualenvの作業フォルダを作成します。今回はホームディレクトリ上に.virtualenvフォルダを作成します。
$ mkdir ~/.virtualenv
$ cd ~/.virtualenv
(2) virtualenvコマンドでPythonの仮想環境を作成します。
# 基本コマンド
$ virtualenv -p (Pythonの実行ファイルのインストール先パス) (仮想環境名) # 「-p」を指定しなかった場合、Pythonのバージョンは2.5になります。
# 使用例
$ virtualenv -p ~/.pythonz/pythons/CPython-2.7.5/bin/python py27
(3) 以下のコマンドでPythonの仮想環境を立ち上げます。
$ source py27/bin/activate # 「py27」は上記で作成した仮想環境名です。適時、読み替えてください。
(4) Pythonの仮想環境を終了させる場合、以下のコマンドを実行します。
$ deactivate