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UzabaseAdvent Calendar 2023

Day 7

個人開発の魅力とチーム開発になって取り組んだこと

Last updated at Posted at 2023-12-06

個人開発で作ったサービスが2年半ほど経ち、個人開発の魅力やチーム開発になって取り組んだことをまとめておきます。

個人開発で作ったサービスの現状

3months_pv.png

直近3ヶ月のアクセスとして253万PVで、だいたい月間80万PVほどになっています。

元々メディア的な要素が大きかったため、ここ1年では会員登録してより日常的に使ってもらえるような機能開発をしています。実際に口コミやお気に入り機能、クーポン機能などを実装し、着々と会員を増やしています。

また、アクセスの流入経路はSEOによる検索流入が大半を占めており、検索依存のモデルを少しづつ脱却したいと思っています。最近ではSNSや直接流入の割合も少しづつ増えており、良い傾向かと思います。

収益面では現状広告の依存が大きく、中長期的には収益の柱を多角化させたいと考えています。改めてお金を稼ぐことの難しさに直面しています。

現状はランニングコストや人件費など、収益と大体トントンとなっていますが、今後のことを考えると収益を増やす必要性を実感しています。

個人開発の魅力

とにかく楽しい

裁量100%なので自分のアイデアややりたいこと全部できます。シンプルですが、やりたいことを全力でやれるの楽しいです。

また、ユーザーからいつも使ってますと言っていただけたり、作ったサービスのおかげで認知・集客が増えましたと企業側から連絡いただいたりするとやっていて良かったと思えます。

他にも、普通に生活してたら関わらないような人と繋がりができたり、創意工夫を凝らしてサービス運営できるのはとても楽しいと感じます。

個人開発は、自分の妄想や創造性を発揮できる最高の表現方法だと思っています。

技術力がつく

個人開発をするということによって、いろんな技術を実践として使うことになるの本や学習サービスで学ぶよりも技術力がつきやすいと思います。

また、実際にデプロイしてリリースすることで、コスト面や運用面などを考慮した設計や開発が必要とされるので、実践的な技術力も身につけることができます。

他にも使ってみたい技術など気軽に試すことができるので、学ぶことを目的に個人開発するのもありだと思います。

開発以外のことも学べる

個人開発をやっていくと開発以外のところも学ぶことができます。

ユーザーに使ってもらうためにUI/UXを考えたり、アクセスを増やすためにマーケティングを考えたりと、サービスを成長させるために工夫を凝らす必要があり、いろいろ学ぶことができます。

サービスが伸びてくると、企業とのMTGやメールでのやり取り、提案など、ビジネススキルも多少身に付きます。

他にもXやInstagramなどのSNS運用、コンテンツ制作など開発以外でも幅広く学べたり実践することができます。

個人開発の大変だと思うところ

作りたいものがない

個人開発やってみたいけど、そもそも作りたいものがないという方は多いと思います。または作りたいと思ったものが既にあったり、イケてない気がしてやる前に諦めてしまうのはあるあるだと思います。

ただやってみなければわからないので、最初は自分はこれがあったらちょっと便利だな、日常的に使いたいなと思うサービスを試しに作って、リリースしちゃうのが良いと思います。

継続するモチベーション

一番大変なところはモチベーションかと思います。個人開発やる方の大半は本業をやりながらだ思うので、どうしても本業が忙しくなったりすると、いつの間にか個人開発するのをやめていたというパターンはあると思います。

他にもアクセスが全然ない、めんどくさくなったなどの理由で継続しなくなることもあると思います。

僕も実際それで何度か途中で辞めた経験があったので、まず少なくてもいいからユーザーに使ってもらうことに全神経を注いでやると、その後はユーザーのためにやろうという気持ちになって継続しやすくなりました。

また、少しでも成長していることを実感できることを可視化するのも効果あると思います。アクセスやユーザー数を見るのもありですが、それだけだと停滞した時にモチベーションが低下してしまうので、やれば確実に成長したことがわかる、機能数や施策数などを可視化すると良いと思います。

開発以外でもやることがある

開発以外でもやることがあるは、魅力にもあげましたが、人によってはデメリットになると思います。

個人開発で作ったサービスをリリースし、アクセスが増えていくと開発以外でやることが増えていき、特にアクセス増加や収益化を目指す場合は、マーケティングや営業、経理などもやっていく必要があります。他にもユーザー対応や障害対応なども発生しますので、開発だけやりたい場合だと後々しんどくなってくると思います。

ちなみに個人的にやってて大変だったことはたくさんありますが、直近ですと、忙しさと体調不良で寝込んでた時に、広告枠としてお客さまのイベントを当サービスに掲載するのを完全に忘れてしまいこっぴどく怒られ、心身ともにボロボロになりました笑。100%自分が悪いので反省し、謝罪と一部返金対応してなんとかなりましたが、改めて責任を持って取り組まなければならないことを自覚しました。

チーム開発になって取り組んだこと

個人開発でやっていたサービスが少しづつ大きくなってきたため、徐々に一緒に開発してくれる仲間を探し、今では5人で開発しています。

そこで、チーム開発になって取り組んだことを簡単にまとめてみました。

カンバンによる開発

カンバン.png

個人開発でやっていた小さなサービスということもあり、柔軟かつ頻繁なリリースを進めるために一部アジャイル開発を取り入れました。

カンバンを作成して、1週間を1イテレーションとし、毎週必ずプランニングの時間を入れています。プランニングでは主に前イテレーションでやったことと次イテレーションでやることを話したり、ストーリー出しやポイントの見積りしています。

ある程度イテレーションを回していくとベロシティが計測できるため、今イテレーションはここまでできそうだねというよう話ができるようになり、スコープを調整しながらアジャイルな開発を進めることを意識しています。

ふりかえりの実施

ふりかえり.png

さすがに毎イテレーションのふりかえりまではできていないですが(本来はやった方がいいけど毎週は負荷が大きすぎると判断)、ふりかえりも行うようにしました。

実際にふりかえりをしてみるとこれからはこうしていこうやもっとこうすればよかったなど新しい発見や学びがあります。また、お互いに普段思っていることなどを話すので、認識や考えの共有ができる良い機会になりました。

最後に具体的なアクションを出すことで、次にやることが明確化されて、ふりかえりをやった効果を実感できました。

オフライン会によるペアプロやリフレッシュ

プランニングやMTGなど基本はオンラインでやっていますが、月一くらいでオフライン会を実施しています。

オフラインで集まってペアプロしたり、サウナに行ってリフレッシュしたりと作業&遊びみたいな感じになっています。

定期的にオフラインで集まることで雑談やふと思ったアイデアなどを話す機会となり、とても良い取り組みとなっています。

また、合宿をやったりオリジナルTシャツを作ったりと、みんなで楽しむことを意識しながら開発しています。

OKRを立てる

2023年から実際にOKRを立てて、目標を明確にするようにしました。OKRとは、Objectives and Key Resultsの略称で、目的と重要な成果指標のことです。

OKRを考えて立てることで、中長期的なビジョンを掲げることができ、今後の見通しがクリアになりました。

毎週のプランニングでOKRの進捗の確認をすることで、今どの程度達成しているのか、何をやらなければならないのかが明確化され、より推進力を持ってサービスの成長にコミットすることができたと思います。

また、単純に達成されていることが見える化することでモチベーションも上がりますし、達成感も得やすいと思います。

開発以外のことも共有したり話し合うような時間をつくる

サービスが大きくなるにつれ、開発以外の取材や外部の方との打ち合わせ、お問い合わせが増えてきました。

チームに入ったエンジニアには主に開発をお任せしてもらっていますが、随時お問い合わせや打ち合わせの内容を共有したりするようにSlackやMTG、朝活会などで話す時間をつくりました。

また、お問い合わせの内容による対応や対策を話し合ったり、ユーザーの声を拾ってどうしていくかを検討したりと一緒にプロダクトを成長させていくような取り組みをしました。

このように、自分だけが持っているコンテキストを減らしていくことで、常に共通の知識とビジョンを共有している状態を目指しています。

おわりに

大学生の頃、こんなサイトがあったらいいなという想いから、プログラミングが全くわからなかったので、当時WordPressを使ってサイトを立ち上げました。

アナリティクスに張り付いて、リアルタイムで実際にユーザーが自分のサイトに訪れた時の感動を今でも覚えています。そして広告を導入して、実際に1円稼げた時の喜びもはっきり覚えています。

結局アクセスはそれほど伸びず、機能を増やそうにもプログラミングができないため、最初のサイトは程なくして閉鎖することになりました。

ただ「自分のサービスを作って多くの人に使ってもらいたい」という気持ちは確固たるものとなり、エンジニアになろうと決めました。

エンジニアになってからは普段の業務に忙殺されて、どうしても自分が作りたいものを作るという想いを忘れてしまいがちです。

そうした時は、初めてサイトを作ってユーザーに使ってもらった時の気持ちを思い出すようにしています。

この気持ちを忘れずに、自分の妄想と創造性を活かして、開発・運営を楽しんでいきたいです。

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