背景
AWS ソリューションアーキテクト アソシエイト(SAA-C01)は去年取得した。
有効期間は3年あるが、アソシエイトの試験は更新され、履歴を見るとRetiringとかついてしまっている(今はSAA-C02)。更新したいところだが、どうせなら上位資格を取得する事で更新したい。
会社でも資格取得推進施策が出てきて、合格したら受験料が支給されるようになった。新しいサービスを設計する事になり、一通りAWS知識を網羅しておきたい。
受験記は多数投稿されていますが、この記事も一例として参考になれば幸いです。
状況
- ソフトウェア企業に勤め、AWS使っての設計や開発は行っている。
- 情報システム部でないので社内環境でAWS OrganizationsとかAWS-オンプレハイブリッド構成などには関わっていない。
- 自分の個人AWSアカウントは持っていて趣味開発はしてる(自分で使用してるが開発は停止中)
教材
アソシエイトと違い、プロフェッショナルは大企業での使用想定とサービスが出てくる。実務でも情シスに属したりしていないと実際に触って何かするのは難しい。座学が中心になる。
AWS公式
AWS Certified Solutions Architect - Professional Practice
という事で鉄板の公式練習問題。雰囲気はつかめる。が、練習問題と実問題の難易度の差は、今までプラクティショナー、アソシエイトで試した時に騙されているのでw、あくまでも雰囲気掴み程度。
その難易度でも初期に受験したら70点で不合格。まずい。
アソシエイトの受験で発行された特典で無料で受講できる。
Udemy
AWS 認定ソリューションアーキテクト プロフェッショナル模擬試験問題集(全5回分375問)
udemyの日本語では唯一の教材だと思う。udemyお約束のディスカウント期間に購入。
もちろん何回でも受けられる。試験時間や問題量も同じ。長時間の試験になるので、その集中力鍛錬にもなる。
各回で傾向が違う様で、全5回をちゃんと勉強しておいた方が良いと思う。多分本番でも問題の傾向はランダムだと思うので、どれが来ても良い様にしておく為にも重要。
全5回で、内容がかぶっている物はあまりなく、全5回をちゃんとやっておく事が重要。なので、各回の初回の成績はボロボロだった。
正解の理由だけでなく、不正解の理由も記載してくれていて助かる。こちらもちゃんと見直しておくことが重要。別の問題で条件が変わると正解になる様な例もあり。状況、条件を見落とすと間違うので問題のポイントを読み取る事も重要。
また、日本語が怪しい部分も本番を模しているらしい(?)ので、本文や選択肢から問題の意図を読み取る日本語力も重要(英語で受ける人もいるらしい)。
英語を自動翻訳したような文章は、文章ブロックを入れ替えて意味のあるものにしたりする。
勉強履歴
基本は前述教材を受験し、知らない単語を調べて復習して次の教材を受験。
- まずはudemyで模擬試験1を受ける。そして32%という衝撃の結果。2020年1月
- ちょっと遠い所にあると感じて勉強中止。が、2020年10月ぐらいに再開
- udemy模擬試験1の結果を見直し、知らないサービス、知らない機能名を徹底的に洗い出してメモ&復習。2020年10月末
- udemy模擬試験1を繰り返し受験し、57%,88%,88%,94%まで行くようになった(100%までやれという声も)。2020年11月頭
- AWS公式練習問題を受ける。難易度は低いように感じたが、それでも70点。2020年11月頭
- AWS公式練習問題でも知らない単語は出てきたので同様にメモ&復習。2020年11月頭
- そしてudemyで模擬試験2を受ける。37%という衝撃の結果。2020年11月初旬
- udemy模擬試験2は同1とは結構傾向が違っていた。何にせよメモ&復習。2020年11月中旬
- udemy模擬試験2を繰り返し受験。80%、97%まで。2020年11月中旬
- udemy模擬試験3を受験。57%。2020年11月中旬
- udemy模擬試験3を繰り返し受験。88%、93%まで。2020年11月中旬~下旬
- udemy模擬試験4を受験。40%。メモ&復習。2020年11月下旬
- udemy模擬試験4を繰り返し受験。82%、93%まで。2020年11月下旬~12月上旬
- udemy模擬試験5を受験。38%。メモ&復習。2020年12月上旬
- udemy模擬試験5を繰り返し受験。90%、94%まで。2020年12月上旬
- udemy模擬試験1を再度受験。69%。2020年12月中旬
- 再復習の必要性を強烈に実感し、udemy模擬試験1を再度受験。96%。
- ただudemy模擬を繰り返しているだけではAWS知識としては定着しない事を実感し、間違ったポイントに関して後述参考サイトなどを利用して学習。
- AWS公式練習問題を見直し、うろ覚えの単語などを再度復習
- udemy模擬試験2~5を再度復習。同様に90%を超すまで復習しながら繰り返し受験。
- 特に重要そうなポイントに関してBlackbelt動画やスライドを見て学習。本番前日。
- その上でudemy模擬試験を受け直す。忘れてたりうろ覚え部分で間違えている。本番前日。
- 結果として、udemy模擬試験1~5をそれぞれ8回、5回、5回、4回、4回受ける。
- その状態で本番受験。
ポイント
模擬試験は繰り返し受験した方が良い。上記udemy模擬試験は量が多い事もあり、1ヵ月もすると、AWSの知識がちゃんと定着していないと再び間違える。
この様に、同じ問題を短期間で繰り返すとそのテストの問題配置を覚えていただけになる。一定の期間を置いたり、他の問題集を試すなりした方が良い。
ちなみに、自分の(だけでないと信じたい)苦手ポイント
- AWS Organization関係
- ID認証系(SAML,IDフェデレーションなど)
- ハイブリッド構成(DirectConnectなどのAWSとオンプレ連携)
- SystemsManagerファミリーまわり(ファミリーが多くこんがらがる)
結果
合格!
感想
udemyの模擬試験も欠かせないと思うが、それだけでは十分ではないと思われる。前述の通り相当udemyの模擬試験をやりんだ状態だったにもかかわらず、知らない単語(サービスの中の機能、設定その他に関して)がたくさん出てきて、解る単語だけで想像したという問題が多かった。そんな感じだったので75問終えた時には残り2分。見直す時間なんて無い。なので、結果を見るまでは不合格だと思ってた。
出てきたAWS用語がうろ覚えだと、2つ選択とか3つ選択の問題で大体間違える。単純に問題数増える感覚。複数選択問題で部分正解がカウントされるかは不明だが、多分全部当たって正解。
なので、今回やったudemyの模擬試験だけ、などの単一の教材での勉強は危ない。参考書を併用したり、各サービスのBlackbeltセミナーを把握したりなど複数の教材での勉強がお薦め。
感じたポイント
述べた通り絶対ギリギリ合格なので説得力は無いけど一応。
- 教材そのままの問題はまず出題されない。不正解の選択肢なども含めて何故正解/不正解なのかを把握して応用が利くようにしておく。
- 時間配分は気を付けて。よく読まないでの選択は間違いのもとだし、良く解らない問題に時間かけすぎると全体時間が足りなくなる。良く読めばわかる問題か、時間をかけても解らなそうな問題かを早めに見極め、チェックや試験の時にを活用。残り時間確認は重要。
- 与えられた所与の条件(コスト重視、期間重視、パフォーマンス重視など)によって答えが変わるケースが結構ある。そういった類の条件は見逃さない。
- 問題の日本語がおかしかったり矛盾していると感じ、英語に切り替えると日本語文章の内容が間違っている事に気づいたりするケースがあった。自分は基本日本語で、怪しい日本語に出会った時だけ英語も確認という手法を使用(試験中にいつでも切り替えられる)。英語が得意なら全部英語で受験するのも良いかと。
- 問題/選択肢にある全部のAWS用語が解らなくても、把握しているAWS用語と条件と照らし合わせて、「この選択肢は違うな」と思うものを外していくと絞れるケースがあるので残り時間と相談してチャレンジした方が良い。(多分、今回合格できた奇跡が起こったのはこのケースが多かったから)
- 教材以外では実際AWSを触って知っていた知識も役に立った。プロフェッショナルは大企業向けのサービスに関する問題が多いので実際に使うのは難しいが、可能なら触れる範囲で実際のAWSコンソール画面を見ておくと良い気がする。
- よほど自信が無ければ3時間フルに使いましょう!模擬試験は精神力の鍛練にも有効!
感想2
今回ちゃんと一通りAWS知識を学ぶ事でAWSの理解が大分進んだ気がする。
実際の業務でも、「ここであのサービス使えばいいのか」とか気づく事が多くなった。
AWSを業務で使う場合にはチャレンジして損は無いと思う(受験して失敗すると受験料損するので、受験は自信との兼ね合いで)。
感想3
試験終わった瞬間に画面上で合否解るけど、ちゃんとメールで連絡が来るまでちょっと不安なのは私だけ?
参考にさせて頂いたサイト
苦手系エリアの復習で参照した公式サイト
これ以外にも多くの公式サイトを参照。ここでは苦手部分の解消の為見たサイト。
IAM SAML ID プロバイダーの作成
[AWS Black Belt Online Seminar] AWSアカウント シングルサインオンの設計と運用 資料及び QA 公開
[AWS Black Belt Online Seminar] AWS Direct Connect 資料及び QA 公開
[AWS Black Belt Online Seminar] AWS Systems Manager 資料及び QA 公開
[AWS Black Belt Online Seminar] AWS Service Catalog 資料及び QA 公開
[AWS Black Belt Online Seminar] Amazon Redshift 資料及び QA 公開
slideshare
AWS Black Belt Online Seminar 2017 AWS Storage Gateway
皆さんの良記事
AWS初心者がAWS 認定ソリューションアーキテクト – プロフェッショナル資格試験に合格した時の勉強法
同じくソリューションアーキテクト プロフェッショナルの受験記。こちらに各技術におけるポイントがまとまっていて復習に利用させて頂きました。