本稿ではOracleクラウドのインスタンス上に立ち上げたWEBサーバに取得したドメインを割り当て接続する方法を解説します。
インスタンス、WEBサーバは立ち上げ済とします。
ドメインとは
ドメイン(domain)とはインターネット上の住所のことです。
IPアドレスが実際の住所ですが、それを人間が認識しやすい形式に置き換えています。
IPアドレス | ドメイン |
---|---|
129.111.222.1 | sample.com |
ドメインの取得
インターネット上でドメインを使用するためにはまずユニークなドメインを取得する必要があります。
今回は無料ドメインサービスを提供している「Freenom」でドメインを取得します。
https://my.freenom.com/clientarea.php
まずはFreenomにアクセスしてユーザ登録。GmailやFacebookアカウントでもログイン可能です。
ログインしたらメニューから[Services]→[Register a New Domain]を選択。
任意のドメイン名を入力して使用可能か[Check Availability]ボタンを押して確認。
使用OKなら取得可能なドメイン一覧が下に表示されます。
XXX.comのような有料ドメインも表示されますが、FREEのタグが付いているものは無料利用可能です。
好きなドメインを選んで[Get it now!]を押下してドメイン取得。
DNSとは
DNS(Domain Name System)とはインターネットでドメインを管理するためのシステム(サーバ群)で、ドメインとIPアドレスの括り付けを行うデータベースの役割を担います。
DNSゾーンの作成
DNSゾーンとはDNSサーバがドメイン名を管理する範囲のことです。
ドメイン割り当てにあたり、OCI管理コンソールでWEBサーバが起動するインスタンスを管理するDNSゾーンを作成する必要があります。詳細は以下のドキュメントにも記載されています。
https://docs.cloud.oracle.com/ja-jp/iaas/Content/DNS/Concepts/gettingstarted.htm
OCIコンソールにログインし、メニューから[ネットワーキング]→[DNS管理]を選択。
[ゾーン]を選択。
[ゾーンの作成]を選択。
手動にチェックし、[ゾーン名]に先ほどFreenomで取得したドメイン名を入力して作成ボタンを押下。
(XXXX.comを取得ドメインに置き換え)
これでDNSゾーンが作成されます。[ネームサーバ]にドメインを管理するOCIのDNSサーバ一覧が表示されます。
- ns1.p68.dns.oraclecloud.net
- ns2.p68.dns.oraclecloud.net
- ns3.p68.dns.oraclecloud.net
- ns4.p68.dns.oraclecloud.net
(後ほどFreenomのドメイン設定で使います)
またデフォルトで管理用のレコードも追加されています。
次にドメイン名とIPアドレスの括り付けをレコード追加する必要があります。
[レコードの追加]で[A-IPv4アドレス]を選択してレコードを追加します。
-
名前
- WEBサーバなので「www」とします。取得したドメインが「qiitatest.tk」の場合
www.qiitatest.tk
というFQDNでWEBサーバにアクセスすることになります。
- WEBサーバなので「www」とします。取得したドメインが「qiitatest.tk」の場合
- ADDRESS
これでOCI側の準備は完了です。
レジストラにDNSゾーンを登録
レジストラとはドメインを登録する権限を持った事業者のことです。今回利用したFreenomもレジストラの一つです。
レジストラは上位ドメインを管理するレジストリと契約を交わしてドメイン登録を行っています。
インターネット上でドメイン接続を行えるよう、OCI上で作成したDNSゾーンをレジストラに登録する必要があります。
Freenomのメニューからで[My Domains]→[Management Tools]→[Nameservers]を選択。
[Use custom namaservers]にチェックした、OCIで作成したDNSゾーンを管理するDNSサーバを入力。
[Change Nameservers]ボタンを押下。
これでWEBサーバに接続するための設定は完了です!
しばらく時間が経ってから、「www.取得したドメイン名」でWEBサーバにアクセスして表示されればOKです。