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ビジネス職が触る初めてのClaude Code ── 広告運用者が1日で分析レポートを自動化した話

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Last updated at Posted at 2026-03-11

はじめに

私は広告運用をしている、いわゆる「ビジネス職」です。プログラミング経験はほぼゼロ。Pythonって何?ターミナルって何?という状態でした。

そんな私が、Claude Codeを触り始めてたった1日で、毎週手作業でやっていた広告レポートの集計・分析を自動化できました。

この記事は「エンジニアじゃないけどClaude Codeに興味がある」という方に向けて、実際に何をどうやったのかを、つまずいたポイントも含めてまとめたものです。


Claude Codeって何?

ひと言で言うと、ターミナル(黒い画面)で動くAIです。

普段使っているClaude(チャット画面のやつ)との違いは、「PCのファイルを直接操作できる」こと。フォルダを作ったり、ファイルを編集したり、プログラムを書いて実行したりできます。

つまり、AIに「作業」を頼めるということです。


環境構築:最初のハードルはここだった

やったこと

  1. Git for Windows をインストール(Claude Codeの動作に必要)
  2. Claude Code をインストール
  3. アカウントでログイン

つまずいたポイント

インストールコマンドがエラーになった。

公式の推奨コマンド(PowerShell用)がなぜかHTMLページを返してきて動かず。別の方法(CMD経由)でインストールしたら成功しました。

教訓:うまくいかなくても別の方法がある。 Claude(チャット)に相談しながら進めれば解決できます。

claude コマンドが見つからない。

インストールは成功したのに「claudeというコマンドは見つかりません」と言われる。これはPATH(PCがプログラムを探す場所の一覧)に登録されていなかっただけ。設定コマンドを1行打って解決。

教訓:エラーメッセージは怖くない。 原因がわかれば大体1行で直る。


Step 1:ファイル操作 ── 大量のファイルを一瞬で整理

最初に試したのは、業務で溜まっていたファイルの整理でした。

やりたかったこと

  • 年月ごとのフォルダを作成
  • ファイル名の日付(yyyymmdd)を読み取って、対応する月のフォルダに自動振り分け
  • 特定の記号が付いているファイルは除外

Claude Codeへの指示(実際に打った内容)

年月フォルダを作成して。
ファイル名に含まれるyyyymmdd形式の日付を元に、対応する年月フォルダに移動して。
ただし、ファイル名に特定の記号が含まれているファイルは移動しないで。

結果

  • 大量のファイルを自動振り分け(所要時間:数秒)
  • 対象外ファイルは正しくスキップ
  • 対応フォルダがないものも安全に未移動

手作業なら30分はかかる作業が、日本語で指示するだけで終わりました。


Step 2:広告レポートの自動集計

ここからが本番です。毎週やっている作業を自動化しました。

毎週の手作業(Before)

  1. 媒体からCSVをダウンロード
  2. CTR、CPC、CVR、CPAの列を追加して関数を書く
  3. 地域別・月別に集計
  4. IS系指標の加重平均を計算
  5. Excelで見やすく整える

Claude Codeでの自動化(After)

CSVをフォルダに置いて、日本語で指示するだけ。

このCSVを読み込んで、キャンペーン名から地域名を抽出して、
地域名×月別でimp, click, cost, cvを集計。
CTR, CPC, CVR, CPAを追加。IS系は加重平均で。
Excelで出力して。メイリオ、¥表記で。

Claude Codeはこの指示からPythonスクリプトを自動生成し、実行してExcelファイルを出力してくれました。

驚いたポイント

  • キャンペーン名のパターンを自動分析して、地域名の抽出ルールを提案してくれた
  • エンコーディング(文字コード)の問題も自動で対処
  • 要件を後から追加しても柔軟に対応(「列順変えて」「フォント変えて」「数式残して」等)

Step 3:分析レポートまで自動化

集計データをもとに、さらに踏み込んだ分析も自動化しました。

悪化/良化分析

  • 直近数ヶ月の平均 vs 今月予測の比較
  • 前年同月比の追加
  • 悪化/良化のTOPエリアをピックアップ
  • 各エリアへの分析コメントと要因仮説の自動生成

クエリ掛け合わせ分析

  • 複数アカウントの検索語句レポートを突合
  • 共通クエリ / 片方のみのクエリをマッチタイプ別に分析
  • カニバリ(共食い)リスクの判定
  • アカウントのオン/オフ期間別の影響分析
  • 最終的にはマッチタイプの変更要否についての運用提案まで出力

ここまでの作業、全部合わせても半日で完了しています。


セキュリティ:ビジネス職だからこそ意識したこと

Claude Codeは強力なツールですが、PCのファイルを直接操作できるということは、使い方を誤ると危険でもあります。セキュリティは最も時間をかけて意識した部分です。

今回徹底したこと

1. 実行前の確認画面を必ず読む

Claude Codeはコマンドを実行する前に「これを実行していい?」と聞いてきます。毎回必ず以下を確認しました。

  • 削除コマンド(rm, del)が含まれていないか
  • ファイルの上書きではなく新規出力か
  • 移動先が意図通りのフォルダか
  • 元データを変更する処理がないか(読み込みのみか)

「Yes, and don't ask again」(今後は聞かない)という選択肢もありますが、慣れるまでは毎回「Yes」を選び、都度確認しました。

2. 作業フォルダの分離

大事なファイルがある場所では絶対にClaude Codeを起動しない。専用の作業フォルダを作って、その中だけで操作。さらにフォルダ内もraw(元データ)/ script(スクリプト)/ output(成果物)に分けて、万が一の誤操作でも元データが守られる構成にしました。

3. 元データは「読み込みのみ」を徹底

スクリプトが生成されるたびに、元のCSVファイルを変更する処理が含まれていないかをチェック。出力は必ず別の新規ファイルで行うことを確認しました。

4. わからないコマンドは必ず聞いてから許可

Claude Codeが生成したコマンドの意味がわからないときは、「このコマンドは何をしている?」と聞いて解説してもらいました。具体的には:

  • mkdir -p:フォルダ作成(安全)
  • mv:ファイル移動(移動先を確認すればOK)
  • py script.py:Python実行(スクリプトの中身を確認)
  • pip install:ライブラリ追加(安全)

理解してから許可する。これが一番重要なルールでした。

5. スクリプトのロジック確認

Claude Codeが生成したPythonスクリプト(200〜500行)の中身も確認しました。全行を理解する必要はなく、以下のポイントだけ押さえれば十分です。

  • 除外ルールが指示通りか
  • 計算式が正しいか(例:CPCは「高い=悪化」として判定されているか)
  • 出力先のファイル名とパスが意図通りか

6. 社外秘データの取り扱い

業務データを扱う場合は、利用プランのデータポリシーの確認が必須です。Enterpriseプランではデータがモデルの学習に使われないとされていますが、社内ルールも併せて確認しました。

これからやるべきセキュリティ対策

今回は初回だったので基本的なことを徹底しましたが、今後本格運用するなら以下も必要です。

権限設定の最適化

Claude Codeの /permissions コマンドで、許可するコマンドの範囲を明示的に設定できます。プロジェクトごとに必要最小限の権限に絞ることで、意図しない操作のリスクを下げられます。

MCP連携時のIT部門への確認

Google SheetsやSlack等の外部サービスと連携する場合、認証情報(APIキー、サービスアカウントキー)の管理が重要になります。認証情報をコードに直接書かない、環境変数で管理する、Gitにコミットしない(.gitignoreの設定)などの対策が必要です。必ず社内のIT部門に確認してから進めるべきです。

Gitによるスクリプトのバージョン管理

作ったスクリプトをGitで管理すれば、「いつ誰が何を変えたか」を追跡でき、問題があったときに前の状態に戻せます。チームで共有する場合も、レビューの仕組みを入れられます。

定期実行時のログ管理

スクリプトを定期実行する場合、いつ何が実行されたかのログを残す仕組みが必要です。エラーが起きた場合の通知設定も合わせて行うべきです。

プロンプトインジェクションへの注意

信頼できないファイルやデータをClaude Codeに読み込ませる場合、ファイル内に悪意のある指示が仕込まれている可能性(プロンプトインジェクション)に注意が必要です。出所が不明なファイルは安易に読み込ませないことが基本です。


ビジネス職がClaude Codeを使うメリット

1. プログラミングの知識がなくても使える

日本語で指示するだけ。Pythonのコードは全部Claude Codeが書いてくれます。

2. 「こうしたい」をどんどん追加できる

「やっぱり列順変えて」「¥表記にして」「マッチタイプ別も追加して」── こういう後出しの要望に柔軟に対応してくれます。

3. 分析の「型」が残る

作ったスクリプトは保存しておけば、来月も同じCSVを置くだけで同じレポートが作れます。属人化しない。

4. エラーに自分で対処してくれる

文字コードの問題、ライブラリ不足、パスの問題… よくあるエラーはClaude Codeが自分で気づいて修正してくれます。


学んだ用語(最低限これだけ知っておけばOK)

用語 ひと言で
ターミナル 文字でPCを操作する画面
CLI 文字入力で操作する方法(↔ GUI:マウスで操作)
PATH PCがプログラムを探す場所リスト
API サービスの注文窓口
MCP AIと外部サービスを繋ぐ仕組み
エンコーディング 文字の保存方式(合わないと文字化け)
pip Pythonのライブラリ追加ツール
ドライラン 実行せずに結果だけ先に見ること

これからやりたいこと

  • MCPでGoogle SheetsやSlackと連携し、データ取得から通知まで一気通貫にする
  • 今回の分析スクリプトをタスクスケジューラで定期実行し、完全自動化する
  • Gitでスクリプトのバージョン管理を行い、チームで共有できる状態にする

おわりに

「ビジネス職にClaude Codeは早い」と思われるかもしれません。でも実際やってみると、必要なのはプログラミングの知識ではなく、「何をやりたいか」を言語化する力でした。

広告運用で日々やっている「データを見て、分析して、判断する」というスキルは、Claude Codeへの指示にそのまま活きます。

むしろビジネス職こそ、Claude Codeの恩恵を一番受けられるんじゃないかと思います。

毎週の手作業から解放されたい方、ぜひ試してみてください。

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