普段何気なく使っているパッケージ管理のrpmやdnfについて改めて学習したのでその備忘録です。

rpmとdnfの違い

rpm（Red Hat Package Manager）

基本的なパッケージ管理コマンド
.rpm形式のパッケージをインストール・削除・照会などを直接行う
依存関係を自動解決しない（手動解決が必要）

rpm -qa                # 全パッケージ一覧
rpm -qi bash           # bash パッケージの詳細
rpm -ql bash           # bash のインストール先ファイル一覧
rpm -e bash            # bash の削除（依存関係は自分で対処）

dnf（Dandified Yum）

RHEL 8以降の標準パッケージマネージャ（yumの後続）
rpmを内部で使っているラッパーツール（実体はrpm）
リポジトリと連携し、依存関係を自動解決、更新や検索、グループ管理なども可能

dnf install vim       # 依存関係も含めてインストール
dnf remove vim        # 安全に削除
dnf list installed    # インストール済み一覧
dnf search httpd      # 名前や説明に httpd を含むパッケージを検索

※dnf list installedはrpmの情報を利用しているが、パッケージ名だけでなくリポジトリ情報やバージョンも整理して表示する。

パッケージとパッケージグループの違い

パッケージ（package）

OS機能を構成する最小単位のソフトウェア
1つのプログラムやライブラリ、設定ファイルなどをまとめたもの
※単品でインストールや削除が可能

パッケージグループ（group）

複数のパッケージを目的別にまとめたセット
学習用やサーバ用など、目的に応じて一括インストールが可能

# インストール済み・利用可能なグループ一覧
$ dnf group list
# グループの中身を確認
$ dnf group info "Development Tools"
# グループをまとめてインストール
$ dnf groupinstall "Development Tools"

※ Development Toolsにはgcc, make, gdbなど開発に必要な複数パッケージが含まれていて、1つずつ指定しなくても一括導入できる。

実際の使い分け

一覧確認・詳細確認

rpm -qa
rpm -qi
dnf list installed

単体ソフトのインストール

dnf install <パッケージ名>

目的別にまとめて導入したいとき

dnf groupinstall "<グループ名>"

まとめ

観点	rpm	dnf	パッケージグループ
役割	パッケージ直接操作	依存解決付き管理	複数パッケージの集合
依存関係解決	なし	あり	自動
用途	詳細確認・直接管理	普段のインストール・更新	用途別一括インストール
例	`rpm -qa`	`dnf list installed`	`dnf groupinstall "Web Server"`