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応用情報持ちエンジニアが「ITパスポート」を受験した感想

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Last updated at Posted at 2026-06-23

背景

5月にIPAのITパスポート試験を受験しました。
昨日、合格発表があり、無事に合格。

今回は、応用情報技術者資格も持っている私が、なぜ今さらITパスポートを受けたのか、そして実際に受けてみてどうだったのかの感想をまとめました。

1. なぜ受験に至ったか

最初のきっかけは仕事で人事労務を担当している妻が「ITパスポート」を受けてみようかなと言ったことが始まりで、私は高度情報処理試験をまた今年受けてみようかな(一度DBスペシャリスト試験を受けて落ちた経験がある)と考えていたのですが、その肩慣らしとして私もITパスポートを受験することにしたのがきっかけでした。

2. 受験前のイメージと実際のギャップ

受ける前のエンジニアとしての正直な本音はこうでした。
「ITパスポートって、新入社員やIT初心者向けの簡単な資格なんだよね?応用情報も持っているし、勉強しなくても今ある知識だけで余裕で受かるんじゃね?」

しかし、実際に参考書を開いて勉強を進めていくうちに、その考えは完全に打ち砕かれました。今では断言できます。
「実務経験があっても、ノー勉での合格は難しかった」 と。

ITパスポートは、決してなめてかかっていい試験ではありませんでした。

3. なぜ「ノー勉での合格」が難しいのか?

基本情報や応用情報を持っているエンジニアでも苦戦する理由は、試験の範囲にあります。
ITパスポートには、エンジニアおなじみのコンピュータ知識だけでなく、「ストラテジ系(企業経営・ビジネス用語)」「マネジメント系」 の知識が幅広く含まれているからです。
これらは基本情報や応用情報だけではカバーしきれていない(あるいは開発現場にいるだけでは触れない)領域が数多くありました。

試験の問題配分は以下。

分類 問題数 合格基準
ストラテジ系 35問程度 30%以上
マネジメント系 20問程度 30%以上
テクノロジ系 45問程度 30%以上
合計 100問 60%以上

試験時間は120分です。

各分野を30%以上正解すればよいというのは比較的簡単に思えますが、合計点として60%以上取らなければならないので、やはりどの分野も捨てきれないというのが難しいポイントでしょう。

4. 勉強中の感想

上記の通り最初は聞いたことあるような言葉だけだろうし、スラスラ進めるだろうと思っていたのですが、特にストラテジ系の分野で意外と知らない知識がバンバン出題されてくるので、認知負荷が高くあまり捗らなかったですね。

でも勉強していく中で、有益な「学び直し」の機会も得られたように思います。

  • 「聞いたことはある言葉だけど、正しい意味は説明できなかったな」という知識の補填
  • 「そういえばこれ、こういう意味だったな」という記憶の呼び起こし

具体例を挙げると

  • ABC分析、SWOT分析、PPM分析など経営分析手法
  • 著作権法、不正競争防止法などの法的なお話
  • 公開鍵暗号方式、デジタル証明書などの暗号化の仕組みやセキュリティ知識

特にストラテジ系はKPI、ROI、4P、3C、VRIOと略語の嵐なので、頭がパンクしそうになりましたね・・・。
勿論知っている知識も含まれてはいたのですが、エンジニアとしての知識の「ちょっとした取得漏れ」や、忘れていた基礎を補強できたことは、大変大きな収穫でした。

ちなみに私が使用した参考書はこちら。
説明もわかりやすく大変読みやすかったのでオススメです。

5. 学習時間と本番のリアルな手応え

学習時間:約32時間

私の場合、参考書を一通り読破し、参考書内にある過去問を解くという進め方をし、更にネット上に公開されている過去問を5年分ほど解き、トータル32時間ほどを費やしました。
ベースの知識があるエンジニアなら、30時間ほどしっかり対策すればほぼ受かると思います(受かることだけを目的に暗記に徹すればもっと短縮できると思います)。逆に、非エンジニアの方は80時間ほど必要と言われているのも納得のボリュームです。

本番の感想:想像以上にギリギリだった

本番の試験はCBT方式で行われます。
近場の会場に行き、PCを操作して問題を解いていくものです。
詳細はITパスポートの公式サイトを参照してください。

過去問を5年分ほど解いた段階では常に80%以上をキープできていたので、本番ももう少し余裕があると思っていました。結果として80%(800点)に届かなかった(790点)のは少しショックでした。

  • テクノロジ系(コンピュータ): 割とスラスラ解けました。
  • マネジメント系: 少し難しかった印象です。
  • ストラテジ系(最苦戦): 一番苦戦しました。過去問の知識があっても出題のされ方が少しずつ変わっていたり、微妙に知らない知識が出てきたりと、「これ合ってるか自信ないな…」と悩む問題が多かったです。

時間配分も、2時間の制限時間のうち、見直し含めて115分ほどフルに消費しました。
時間はかなりいっぱいいっぱいで、決して余裕の試験ではなかったように思います。

6. 効率重視の「過去問暗記」が孕む落とし穴

正直なところ、ITパスポートは「暗記すれば受かる試験」でもあります。そのため、効率だけを求めて「過去問の丸暗記」だけで合格を掴み取るルートも不可能ではありません。

しかし、その勉強の仕方をしてしまうと、本当の意味での知識としてインプットされない(身につかない) ように思います。

私はエンジニアのベースがあったので関連知識をスムーズに吸収しやすかったですが、それでも馴染みの薄いストラテジ系は暗記重視の力技になってしまった部分があります。これから受ける方は、ぜひ用語の意味や分析手法の本質を理解しながら進めることをおすすめします。

まとめ:ITパスポートは「全ビジネスパーソン」におすすめできる良資格

受けてみて強く感じたのは、これはエンジニアのための資格というよりも、「ビジネスパーソンとして知っておいて損はない知識が幅広く詰まった資格」 だということです。

実務に追われていると見落としがちな「ビジネスの仕組み」や「IT知識の基礎」を体系的に、かつ網羅的に学び直すツールとして、ITパスポートは非常に優れているように感じました。

「最近、知識が偏ってきたな」「ビジネス用語や経営の視点を少し補強したいな」と思っている現役エンジニアの皆さん、一度腕試しにガチで受けてみてはいかがでしょうか?

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