はじめに
NucleoボードはSTM32マイコンがのっている評価ボードです。
Nucleo32、Nucleo64、Nucleo144の3つのサイズのバリエーションがあります。
前回の記事ではNucleo64のNucleo-F446REの使い方について解説したので、今回はNucleo32としてNucleo-F303K8を紹介します。
性能
Nucleo-F303K8の主な性能です。
項目 | 性能 |
---|---|
動作周波数 | 72MHz |
動作電圧 | 3.3V |
フラッシュメモリ | 64KB |
SRAM | 12KB |
UART(USART) | 2 |
I2C | 1 |
SPI | 1 |
12bit ADC | 2系統9チャンネル |
GPIO | 25(外部割り込み付き) |
F446REよりも性能は劣りますがとてもコンパクトになったので場所を選ばず使えるかもしれません。
ピン配置
ピン配置はこちらから見ることができます。
ピン配置はArduino Nanoと互換性があるので、今までArduino NanoやArduino Nano Everyを使っていたところにそのまま使用できます。
プログラムの書き込み
プログラムの作成・書き込みは前回と同じくこちらの記事で紹介している方法でできます。
ただし、platform.ini
に以下のようにupload_protocol = mbed
を付け加えてください。これをしないと正常に書き込めないことがあります。
[env:nucleo_f303k8]
platform = ststm32
board = nucleo_f303k8
framework = arduino
upload_protocol = mbed
なお、Nucleo64ボードは上下で分かれていましたが、Nucleo32ボードは見て分かるようにST-Link部分を取り外すことはできません。
USBではなく外部電源で動かしたい
電源についてはこちらの資料のp.16の6.4 Power supply and power selection
というところに載っています。
VINピンに7V~12V、5Vピンに5V、3.3Vピンに3.3Vのどれかを選べます。
外部電源で動かしながらPCとUSBでつなぐ際には先に外部電源で供給してからUSBケーブルを接続する必要があります。詳しくは上の資料にpower sequence procedure
として記載されているのでそちらをご覧ください。
また、Nucleo32では外部電源を使用してプログラムを実行する際は以下のようにNRSTと3V3をジャンパーしなければなりません(理由はわからない)。プログラムを書き込む時は逆にジャンパーしているとダメなので、スライドスイッチか何かをつけるのがいいと思います。
最後に
前回と今回でNucleoボードの紹介をしてみました。この記事を読んでSTM32マイコンを使ってみたいと思っていただけたら嬉しいです。
ご質問・ご指摘等ございましたら是非コメントお願いします!
参考リンク
何か分からないことがあったらここにあるドキュメントをじっくり見てみると欲しい情報が見つかるかもしれません