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macOSで「ネットワークに接続済みなのにネットに繋がらない」問題

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Last updated at Posted at 2026-01-29

要約

  • macOSは、IPv4よりIPv6を優先する
  • IPv6が「使えそうだが実際は壊れている」環境だと、通信不能になる
  • IPv6を「リンクローカルのみ」に変更すると、安定する
  • DNS手動設定は、切り分けと安定性向上に有効
  • 再起動直後だけ繋がる症状は、IPv6切り替えが原因の可能性がある

はじめに

個人のMacでインターネット接続ができなくなりました。
Wi-Fi・有線どちらも「接続済み」と表示されるのに、Webページは開かない。
再起動をすると、一瞬つながり、その後すぐに切れるという症状です。

同じネットワークに接続している別のPCは正常だったため、
回線やルーターではなく、Mac側の問題だと判断しました。

この記事では、

  • 実際に行った解決方法
  • DNSの仕組みと役割
  • IPv4 / IPv6の違いと、今回なぜ問題になったのか

を、体験ベースでまとめます。

今回の解決方法

今回の原因として考えられるのは、IPv6の自動構成による通信経路の不整合でした。

実施した設定変更

  • IPv6を「リンクローカルのみ」に変更
  • DNSを手動で指定(1.1.1.1 / 8.8.8.8)

これにより通信は安定し、再起動後も問題は再発していません。

接続が安定した後、IPv6自動構成に戻しても、繋がるようになりました。
(一時的な問題だったのかもしれません)

*追記
DNSを指定(1.1.1.1 / 8.8.8.8)にすると、
GitHubなど一部のサイトのみ接続できなくなりました。
使用している回線によってはNGみたいです。

これ以降の文章は、備忘録として書き残します。

なぜ「接続済み」なのに繋がらなかったのか

macOSでは、IPv4とIPv6の両方が利用可能な場合、IPv6を優先して通信します。

今回の環境では、

  • IPv6アドレスは割り当てられている
  • しかし、IPv6の外部通信経路が正常に機能していない

という状態だった可能性があります。

その結果、

  • ネットワーク設定:接続済み
  • 実際の通信:IPv6経由で失敗

という食い違いが発生していました。

再起動直後だけ一瞬つながったのは、

  • 起動直後はIPv4で通信 → IPv6が有効化 → 切り替わった瞬間に失敗

という挙動によるものと認識しています。

起動直後
[ Mac ] ---- IPv4 ----> OK

数秒後
[ Mac ] ---- IPv6 ----X--> 通信不可

DNSとは

DNS(Domain Name System)は、
ドメイン名とIPアドレスを対応付ける分散型データベースです。

DNSの役割

  • 人間は example.com のような名前を使う
  • ネットワーク通信は IPアドレス(IPv4 / IPv6)で行われる

DNSは、この
「名前 → IPアドレス」変換(名前解決) を担います。

[ ブラウザ ]
     |
     | example.com ?
     v
[ DNSサーバ ]
     |
     | 93.184.216.34
     v
[ Webサーバ ]

実際のDNS問い合わせの流れ(簡略)

  1. ブラウザが example.com を解決しようとする
  2. OSが設定されているDNSサーバへ問い合わせ
  3. DNSサーバが対応するIPアドレスを返す
  4. そのIPアドレスへ通信を開始

DNSが正しく動作しない場合、
IP通信自体は正常でも、Webサイトは開けません。

DNSを手動設定した意味

通常、DNSは以下から自動設定されます。

  • ルーター
  • 回線事業者(ISP)

しかし、ISP提供DNSは、

  • IPv6対応が不完全
  • キャッシュ不整合
  • 応答遅延

を起こす可能性があります。

今回設定した

  • 1.1.1.1(Cloudflare)
  • 8.8.8.8(Google)

は、グローバルAnycast構成で可用性が高く、IPv6対応も安定しています。

これは、

「名前解決を信頼できる外部DNSに明示的に任せる」

という設定変更です。

グローバルAnycast構成とは

ネットワークの世界には、アドレスの種類が4つあります。

  • Unicast :1対1(普通のサーバ)
  • Broadcast:1対多(IPv4のみ、IPv6では廃止)
  • Multicast:1対多(動画配信など)
  • Anycast :1対“最適な1”

AnycastのDNS(Cloudflare / Google)

1.1.1.1
 ├ 東京
 ├ 大阪
 ├ シンガポール
 ├ ロンドン
 ├ ニューヨーク
 └ …世界中に同じIP
  • IPは同じ
  • 中身(実体)は世界中に分散
  • 「一番近くて、今生きてる場所」に自動的にルーティングする

なぜ可用性が高いのか

  • サーバが落ちてもIPは生きてる(1つが死んでも、自動で別の場所へ)
  • DDoSに異常に強い(1拠点が潰れても大丈夫)
  • ISP障害に巻き込まれにくい(別経路に逃げられる)

IPv4 / IPv6とは何か

どちらも インターネット上で通信相手を識別するためのアドレス体系です。

IPv4

  • 32bitアドレス
  • 例:192.168.1.1
  • 約43億個のアドレス空間
  • NAT前提の運用が一般的

IPv6

  • 128bitアドレス
  • 例:2001:db8::1
  • 事実上無限に近いアドレス数
  • NAT不要を前提とした設計

今回IPv6が問題になった理由

macOSは仕様として、

  • IPv6が利用可能と判断されると、IPv4よりIPv6を優先する

今回のように、

  • IPv6アドレスは取得できる
  • しかしIPv6経路が途中で破綻している

という状態では、
IPv6優先が裏目に出て通信不能になります。

        正常
[ Mac ] ---- IPv4 ----> [ Internet ]

        破綻
[ Mac ] ---- IPv6 -X--> [ Internet ]

「リンクローカルのみ」にした意味

IPv6を「リンクローカルのみ」に設定すると、

  • LAN内(fe80::/10)のIPv6通信のみ有効
  • インターネット通信ではIPv6を使用しない

という状態になります。

LAN内通信
[ Mac ] ---- IPv6 (fe80::) ----> OK

インターネット
[ Mac ] ---- IPv4 ----> OK

結果として、

インターネット通信はIPv4のみを使用

となり、通信が可能になります。

調べた感じでは、個人利用で実用上のデメリットはほぼない認識です。

なぜDNS変更だけでは直らなかったのか

DNSは「宛先を調べる仕組み」であり、
通信経路そのものを修復するものではありません。

今回の問題は、

  • 宛先は正しく分かっている
  • そこへ至るIPv6の経路が壊れている

状態だったため、

  • DNS変更:効果なし
  • IPv6制御:解決

という結果になりました。

次は、エンジニアらしく解決しよう

今回は、AIに相談しながら先述の方法で解決しました。
今後は、同様の不具合が発生した時に、まずは検証しようと思いました。

ifconfig:今の「自分の状態」を見る

ifconfig
  • Macが今どんなIPアドレスを持っているか
  • IPv4 / IPv6 が 割り当てられているかどうか
  • inet → IPv4アドレス
  • inet6 → IPv6アドレス
  • inet6 fe80::xxxx
    → リンクローカルIPv6(LAN内専用)
  • inet6 2400:xxxx や 2001:xxxx
    → グローバルIPv6(インターネット用)

netstat -rn:どの経路を通る予定かを見る

netstat -rn
  • 通信の行き先ルール(ルーティングテーブル)
  • default(IPv4のデフォルトルート)
  • ::/0(IPv6のデフォルトルート)
  • ::/0 が存在する
    → IPv6で通信しようとしている

ping6:IPv6で通信できるか試す

ping6 google.com
  • IPv6通信が実際に成功するか
  • 応答が返る
    -> IPv6は正常
ping 8.8.8.8

上記が成功の場合 → IPv4は正常

まとめ

  • macOSで「接続済みなのに通信不可」は、IPv6の不具合の可能性あり
  • IPv6自動構成は、環境次第で不安定になる
  • DNS手動設定は、安定性と切り分けに有効

同じ症状で困っている人の助けになれば幸いです。

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