概要
vSphereの仮想マシンテンプレートと同様に、SCVMM環境でもVMテンプレートを用いて効率的にVM作成できるようにする。
環境
- System Center VMM 2022
- Hyper-Vホスト:Windows Server 2022
- テンプレート化対象:CentOS 7.9
テンプレートの作成元となる Linux VM をセットアップ
- SCVMMからVM作成
- 空のバーチャルハードディスクを使用してCentOS7.9をISOからインストール
- LIS(Linux Integration Services)をインストール →ビルトインで含まれているため省略
- VMMゲストエージェントをインストール
- SCVMMの以下フォルダにあるファイルをVMへ持ってくる
- C:\Program Files\Microsoft System Center\Virtual Machine Manager\agents\Linux
//VMMゲストエージェントインストール用ファイルを持ってくる
[root@localhost tmp]# ls -l
合計 4008
-rw-r--r--. 1 root root 9608 2月 19 2022 install
-rw-r--r--. 1 root root 4085760 2月 19 2022 scvmmguestagent.1.0.3.1028.x64.tar
//インストールを実行するとエラーが返ってきた
[root@localhost tmp]# chmod +x install
[root@localhost tmp]# ./install scvmmguestagent.1.0.3.1028.x64.tar
-bash: ./install: /bin/bash^M: 誤ったインタプリタです: そのようなファイルやディレクトリはありません
//Windowsからファイルを持ってきたので改行コードがよくないと想定して直す
[root@localhost tmp]# sed -i 's/\r//' install
//再度インストールを実行すると今度は正常に完了
[root@localhost tmp]# ./install scvmmguestagent.1.0.3.1028.x64.tar
05/05/24 04:01:11 UTC Installing SCVMM Guest Agent to /opt/microsoft/scvmmguestagent
05/05/24 04:01:11 UTC Successfully installed SCVMM Guest Agent
SCVMMでVMテンプレートを作成
Linux VM の場合、ライブラリに保管された仮想ハードディスク(VHDX)をソースとしてVMテンプレートを作成する。(ホスト上に展開されている既存VMをソースとしてVMテンプレートを作成することは不可。)
作成した仮想マシンをライブラリに保管
VMとサービス >> 仮想マシンを選択 >> 右クリックして「ライブラリに保管」
仮想ハードディスク(VHDX)をライブラリにインポート
ライブラリ >> 物理リソースのインポート >> テンプレート元となるVMの仮想ハードディスク(VHDX)を選択してインポート
VMテンプレートを作成
ライブラリ >> VMテンプレートの作成
ソースには、テンプレート元となるVMの仮想ハードディスク(VHDX)を使用
centos7.9-template という名前のVMテンプレートが完成
動作確認
VMテンプレートからVMを作成する
ソース選択では、VMテンプレート「centos7.9-template」を指定
参考
テンプレートの作成元となるLinux VMのセットアップ時にVMMエージェントをインストールしていないと、VMテンプレートからVM作成する際に以下ブログ記事のようにVM作成が完了しない問題が発生した。手元の環境ではタスク進捗率は91%で止まりジョブは完了しないがVMは作成されておりコンソールからログインは可能な状態。
Japan System Center Support Blog | VM テンプレートから仮想マシン (Linux 系) を作成が完了しない