「ChatGPT や Claude など対話型は使っているが、Claude Code のようなコマンドで実行するタイプのブツはよくわからん!」という方向けに、できるだけわかりやすく解説してみました。
※直感的にイメージを掴むことを最優先しており、厳密性や網羅性は二の次とさせていただきます
Claude Code とはコマンド
まず Claude Code はコマンドです。
$ claude
上記のように claude コマンドを実行することで起動できます。
このコマンドですが、お使いの PC に標準で入っているわけではないので、別途インストールが必要です。Windows 版も Mac 版もあります。
Claude Code はコマンドベースの対話チャット
claude コマンドを起動すると、以下のような対話画面が出てきます。
テキストを書き込めるボックスがあって、ここに書き込んでいきます。
ブラウザやアプリから使う対話型とは何が違うのか?
必要な情報をコピペして与える手間がかなり減る 点です。Claude Code ではコピペは要りません。
ChatGPT や Claude など対話型は、ブラウザやアプリから使ってると思います。チャット感覚で気軽に使えますが、必要な情報は全部コピペしてこないといけません。たとえば議事録を要約したり追加であれこれ質問したい場合は、議事録をコピペする必要があります。
Claude Code を使うと、次のようになります。
- 1: 事前に議事録ファイル xxxx をどこかに配置しておく
- 2: 1 のディレクトリに移動し、claude コマンドを起動する
- 3: claude 上で「xxxx を要約して」のように指示する
Claude Code の最大のメリットは、手元にあるファイル群を直接読みに行けることです。コピペすることなく、事前に配置しておいてから起動するだけで、あとは自然言語で指示できるようになります。
Claude Code だと仕切り直せる
もう一つのメリットとして 仕切り直しのしやすさ があります。
生成 AI はこれまでの会話内容を全部踏まえて回答してきます。つまり会話内容に引きずられる性質があり、会話が長引いたり話題が変わったりすると混乱しがちです。これを止めるために、会話そのものを仕切り直します。
対話型の場合、新しいチャットを開いて、必要な情報をまたコピーし直して……と手間がかかっていました。仮に前の会話内容(の一部)を踏まえたい場合は、その部分をコピペするなり、要約させたものをコピペするなりも必要でした。面倒くさいですよね。
Claude Code だともっとかんたんです。単に claude コマンドを起動し直せばいいだけ です。あるいは、それまでの会話を全部クリアして仕切り直す /new という内蔵コマンドもあります。
言ってしまえば滑らかなだけ
Claude Code も、対話型も、本質は変わりません。生成 AI を使っているだけです。
その違いは滑らかさにあります。Claude Code は手元で動くので、ファイルに直にアクセスできます。それゆえ利用者はファイル名を指定して読ませたり、もちろん書き込みや更新もできます。ファイルとして置いておけば、コピペの手間がなくなるわけですね。
言ってしまえば、それだけです。手間を減らしただけ。
でも、その手間をどれだけ減らせるかこそが重要だったりします。移動手段を例にしても、徒歩と新幹線や飛行機とでは全然違いますよね。新幹線や飛行機という「移動の手間をはるかに抑えた手段」があるからこそ、できることがあります。
同様に、Claude Code という 生成 AI 利用時の手間をはるかに抑えた手段」があるからこそできることがある のです。
たとえば、数十数百のファイルからなる製品を生成 AI で改修したいとして、ChatGPT など対話型だけではかなりきついでしょう。ChatGPT にコピペするのもきついし、そっちでつくってもらったコードを手元にコピペし直して動作確認するのもきつい。というか面倒くさすぎる。事実上不可能と言えるでしょう。
一方、Claude Code なら、単に手元にあるファイルを全部スキャンして、構造や意図を理解して、必要なところを修正して、それを人間が見る。不満があるならまた直させる……このようにして 現実的に生成AIベースでの改修ができてしまう。これが可能なのは、単に生成 AI が使えるからではなく、Claude Code という コマンドの形でコピペの手間を劇的に減らしてくれる手段があるからこそ なのです。
なぜそんな滑らかさが可能なのか
理由は2つあります。
1つは、すでに述べたとおり、claude コマンドが手元で動くものだからです。手元に存在するファイルを直接読み書きできるのでコピペが要りません。何を読み書きさせるかは人間が指示すれば済みます。あるいは claude に任せた後、人間が「それでいい」とか「いやそれは要らない」など判断すればいいだけです。
もう1つは、それらファイルの操作がすでに整っていることです。ディレクトリ内のファイル一覧は Linux だと ls コマンド、Windows だと dir コマンドでできます。このようなコマンドベースの操作は、画面ベース(GUIベース)よりも歴史が古いくらいですし、開発者が今も現役で使っているので十分整備されています。Claude Code はこれらの仕組みを使うだけです。
逆を言うと、Claude Code は「今現在存在するコマンドベースの手段を使う」とも言えるので、それに習熟してないと歯が立たないところはあります。ターミナルやコンソールのような黒い画面を使うスキルは前提として要求されます。この点で対話型よりもハードルが高くなっています。
以上です
Claude Code は「コマンド」であり、手元のファイルを直接いじれる点が大きい——従来の対話型のようにコピペする手間がない。
このイメージさえ持っておけば、直感的にはなんとなく理解できるのではと思っています。
以下余談
本編はここで終わりですが、以降ではその他よくありがちな質問に答えます。さらにイメージを固めるのに役立ちましたら幸いです。
Q: claude コマンドが勝手に暴走したらどうなる?その辺、ちゃんと管理できるの?
Ans: できます。
まず権限(Permission)があります。どこで、どこまで実行していいかの制御です。これは人間が決めます。決めた設定は設定ファイルとして保存され、claude はそれを読んで従うという格好です。
次に承認もあります。これは claude が「●●をするために〜〜を実行しようと思うけど、いいですか?」と確認してくるもので、人間側は Yes or No or コメントで答えます。またこの承認ステップを一切省略させたり、一部操作だけ省略させたりも可能です。同様に設定ファイルとして管理され、claude はそれを読み取って従います。
つまり管理できるようにはなってます。
Q: Office 文書もつくったり更新させたりできるの?
Ans: できます。
ただし、私はこの用途ではあまり使わないので「claude コマンドでもできる」という前提で書きます。
それなりに高度な知識が要求されると思います。Office ファイルの実体は zip で圧縮された XML ファイル群なので、claude としては「展開してもいい?」「これらの XML を読んでもいい?」「これら作業はどのディレクトリでやる?」といった確認を出してきます。このレベルの知識と受け答えができないと、歯が立たないように思います。
一方で、Office 文書を扱える仕組み自体もないことはないのですが、claude コマンドの延長で使えるものではなかった気がします。どちらかといえば Excel や Word の画面側に Claude の対話画面を出すという方向性だったはず。あまり詳しくないです。詳しい人、教えてください!
Q: 料金体系は?
Ans: サブスクと従量課金があります。
claude コマンドも内部的に生成 AI、具体的には Opus や Sonnet といったモデルを呼び出すわけですが、この呼び出し方が2通りあります。
サブスク は定額使い放題で、上限を超えたらリミットがかかります。月17ドル、月100ドルなどがあります。もちろん高い方がたくさん使えます。個人利用だとこれで足りると思います。無料で足りなければ17ドルを、それでも足りなければ……というのが典型的なムーブになるでしょう or 投資のつもりで最初から上位プランを契約するか。
従量課金 は API 呼び出しを用いるというもので、こちらは使った分だけ課金されます。感覚的には一回チャットを送信するごとに課金されるイメージ。実際はもう少し賢くて、事前に利用者がクレジットをチャージ(購入)しておいて、それが枯渇したら再チャージするまで使えないというシステムです。自動でチャージさせることもできます。また企業向けでもこちらになります。API を使うようなきめ細かい利用や、企業向け利用だと、基本はこっちになるかと思います。
Q: インターネット接続は必須?
Ans: はい。
生成 AI の処理はクラウドと通信するので、インターネットがないと動きません。
Q: CLAUDE.md、MCP、スラッシュコマンド、ツール ← このあたりの用語を教えて
Ans: どれも「より便利に使う」ための設定または手段です。
CLAUDE.md
- 「ディレクトリの直下に置いておくと必ず見てくれるファイル」です。常に心がけてほしいことや背景などを書いておきます
- たとえばチームの文字起こしを貯めて、議事録作成その他会話がしたい場合、おそらくそのチームの背景情報——プロジェクトの目的とかスケジュールとかチームの構成とか役割その他用語などを書いておくでしょう
- 逆に、これを書いてないと、メンバーが当たり前に想定することを AI が理解してくれません。かといって毎回コピペして与えるのもだるいので、このファイルに書いておくわけです
MCP
- claude コマンドから外の世界の情報を得るためのものです
- たとえば Slack や Teams の会話を見てほしい場合、Slack や Teams の MCP を使います。使うための設定を claude 側で行う形となります
- なぜこんなことをするかというと、元々 Slack や Teams は claude から情報を取れるようになってない からです。かといって、各自が別々に取り方を整備したら収拾がつかないので、業界全体で「こういう取り方に従ってつくれ」と統一されました。そのルールが MCP だと思ってください。日本語や英語ならぬ claude 語 みたいなものです
- 実際は、その「claude 語で情報を取れるようにしたサービス」くらいに思ってください。Slack の MCP をインストールすれば、Slack の情報が取れるようになる、みたいな感じです
スラッシュコマンド
- 本記事で書いた /new などです。スラッシュから始める特殊な指示で、色んな指示が内蔵されてます
- 色々あるので、知っておくと便利です
- ちなみに起動した claude を終了するときも /exit というスラッシュコマンドを使います
- 自分なりのコマンドをカスタマイズできます。Claude では「スキル」という仕組みがあります
- それこそ「A4一枚(ただし空行含めて32行以内とする)でエグゼクティブ向け要約をつくって」のような指示をスキル化しておけば、いつでも /exective_summary みたいな形で呼び出せるようになります
ツール
- ここでは 生成AIの呼び出しを伴わないプログラム的な処理を行う手段 とのニュアンスです
- 生成 AI は非決定的:本質的に結果が不安定ですし、処理にもそれなりの時間がかかります
- 一方、従来から存在するプログラム全般は決定的:同じ入力には同じ出力を常に返すし、処理も比較的高速
- なので、決定的に処理できる部分は決定的に処理した方がいいです。出力も安定するし、処理時間も減らせる
- たとえば「指定ファイルの内容を読む」「指定ファイルを探す」は Read ツール、Grep ツールといった形で claude に搭載されており、裏で claude が使い分けます
- ツールは通常私たちが意識することはなさそうですが、非決定的に解決できない or しづらいときに決定的な手段を使う、という考え方は(生成 AIでは)日常的なので、たぶん逃げられません
- ちなみに MCP もツールの一種と言えますし、自分なりのコマンドをカスタムできる「スキル」でもツールを同梱できます
