皆さんこんにちは、紫夜千景です。
この記事は、かつて 「紫夜千景の雑記」 で投稿していた
という記事をQiitaで分かりやすくした改良版です。
基本的な内容は同じですが、こちらの方が分かりやすくまとまっているような気がするのでQiitaでも良いという方はこちらをご覧ください。
WindowsのWSLの機能を有効化と準備
まず最初に、WindowsにWSLを用いてUbuntuを導入するために
「Windowsの機能の有効化または無効化」 より
・「Linux用Windowsサブシステム」
・「仮想マシンプラットフォーム」
の2つの機能を有効にします。
「Windowsの機能の有効化または無効化」 は、タスクバーの検索欄に入力すると出てきます。
この作業には管理者権限が必要になりますので注意してください。
「仮想マシンプラットフォーム」 の項目が見つからない場合、下の画像のように
「Virtual Machine Platform」のように英語になっている可能性があるので注意しましょう。
「Linux用Windowsサブシステム」 も同様に
「Windows Subsystem for Linux」と英語で表示される可能性があるのでしっかり確認しましょう。
上記の画像を参考に、2つの項目にチェックを入れてください。
この機能を有効化せずともUbuntuのインストールは可能ですが、動作しないのでちゃんとこの機能を有効化しましょう。
有効化しないとどうなるのか、復旧方法は以下の記事をご覧ください。
この2つの項目にチェックを入れるとパソコンを再起動するように言われるので、再起動しましょう。
すると機能が有効化されます。
パソコンの再起動後、既にWSLは使える状態になっていますがWSLのLinuxカーネルを更新する必要があります。
そのため、Windows PowerShellを起動し
wsl --update
を実行してください。
この作業にも管理者権限が必要になってくるので注意しましょう。
もしくは、Microsoftのページから
wsl_update_x64.msi
をダウンロードして管理者権限で実行することでもアップデートは可能です。
これでWSLの準備は完了です。
Ubuntuのインストール、初期設定
次に、Microsoft StoreのページからUbuntuをインストール・初期設定していきます。
ユーザーを登録する画面が表示されます。
この画面を表示させるために異なるOSを使ったので少しUbuntuのものと少し違いますが、ユーザー名を入力するところは一緒なので気にしないでください。
ユーザー名を入力するように言われるので入力してください。
ここはPCのユーザー名と異なっていても問題ありません。
ここでは不具合を避けるため、ユーザー名に日本語を含まないようにしましょう。
ユーザー名を入力すると、次はパスワードを入力するように言われるので入力してください。
ここもPCのパスワードと同じにする必要はありませんが、重要なのでここで入力したパスワードをちゃんと覚えておきましょう。
パスワードを入力する際、入力したパスワードは表示されないので注意しましょう。
確認のためもう一度パスワードを入力して、ユーザー名が 緑色の文字 で表示されればユーザー設定は完了です。
ちゃんとユーザー設定が完了した場合、次の手順は飛ばしてください。
またここで何らかのエラーによりユーザー登録が完了しなかったり、このユーザー設定の手順を飛ばしてユーザー名が 白色の文字 で表示される場合は別でユーザー設定が必要になるので次の手順で作業を行ってください。
ユーザー登録が上手にいかなかった場合の対処法
最初にユーザー名が白色の文字のままターミナルで
adduser chikage-kali
と入力し、ユーザーを新規作成します。
adduserの後の chikage-kali
は自信が設定したいユーザー名に置き換えてください。
ここでもパスワード設定が必要になるので、先ほどのパスワード設定と同じように設定してください。
その後、
sudo gpasswd -a 設定したユーザー名 sudo
を実行して、先ほど作ったユーザーに sudo権限(管理者権限) を与えます。
ここの 先ほど作ったユーザー名
は先ほど作ったユーザー名を入力してください。
完了したら、一旦Ubuntuを閉じます。
最後に、WindowsのPowerShell上 で
ubuntu config --default-user 先ほど作ったユーザー名
を入力して、デフォルトで先ほど作ったユーザーで起動するように設定します。
ここも 先ほど作ったユーザー名
は任意のものに変更してください。
この後、Ubuntuを起動してユーザー名が 緑色の文字 で表示されていれば作業は完了です。
Ubuntuのパッケージのアップデート、インストール
ユーザーの設定が終わったら、次はパッケージのアップデート及びインストールを行っていきます。
と言っても、パッケージのアップデートは
sudo apt update && sudo apt full-upgrade -y
というコマンド1つで実行できます。
このコマンドは sudo
と呼ばれるWindowsでいう管理者権限を使っているのでユーザーのパスワードを要求されます。
この時、パスワードを入力しても画面には出力されないので注意しましょう。
間違えても数回は再入力ができたはずなので慌てず落ち着いて入力しましょう。
ちゃんとパスワードが入力できていると上記の画像のようにズラーと文字がたくさん出てきます。
少し時間がたってターミナルが入力を受け付ける状態になったらアップデート終了です。
次にC言語のプログラム実行に必要なパッケージをインストールしていきます。
ターミナルで
sudo apt install gdb
sudo apt install gcc
の2つを実行します。
こちらも sudo
を使っているのでパスワードを要求されますので先ほど同様入力しましょう。
するとまたズラーと文字が流れてターミナルが入力を受け付けるようになったら
gdb -v
を実行してgdbとgccが正しくインストールされているかをチェックします。
上記の画像のように出てくれば成功です。
お次で最後ですが、次の項目からUbuntuでの作業ではなくWindowsでの作業になります。
VSCodeのインストール
Windowsで、Microsoft Storeや公式ホームページから 「Visual Studio Code」
通称 「VSCode」 と呼ばれるソフトをダウンロード・インストールします。
こちらのソフトは、簡単に言うとプログラムを書くためのコードエディターのソフトになります。
公式ホームページからダウンロードされた方はダウンロードしたファイルを実行してVSCodeをインストールします。
いくつか設定についての質問がありますが、基本的にインストールさえできればOKなのでお好きなように設定していただければと思います。
インストールが完了し、VSCodeを実行すると、このような画面が表示されます。
VSCodeが開いたら、左側にある拡張機能アイコンをクリックして以下の拡張機能をダウンロードしていきます。
WSLのインストールが終わりましたら、左下の
アイコンをクリックしてください。すると検索バーの方に
「WSLへの接続」 と表示されるのでそちらをクリックしてください。
英語で「New WSL Window」と表示されることもありますが、機能的には一緒なのでそちらをクリックしてください。
と切り替わっていたらWSLへの接続が完了しました。
完了したら、先ほどと同じように下記の機能をインストールしてください。
Japanese Language Pack for Visual Studio Code(検索欄にjapaneseって打ち込めば出てきます。)
これらをすべてインストールしたら、VSCodeを再起動します。
それで、左下の表示が「WSL: Ubuntu」になっていたらVSCodeの設定は完了です。
もしかすると何らかの原因で接続されていない場合もありますが、その時は再びWSLへの接続を行ってください。
最後にきちんと動作するか、下記のコードをVSCodeで入力して実行してみましょう。
#include <stdio.h>
int main(void)
{
printf("Hello, World!\n");
}
これらを入力して一度保存しましょう。Ctrl+S で保存でき、名前を設定して完了です。
保存したプログラムを実行するには、Ctrl+F5 もしくは右上にある
を押すと
と検索バーのところに表示されるので一番上のものをクリックしましょう。
すると、画面下にあるターミナルで実行されて結果が反映されます。
ちゃんとターミナルに結果が出力されていますね。
これでC言語の開発環境の構築の工程が全て完了しました。
お疲れさまでした。
ここはおまけみたいな感じですが、実はサンプルプログラムのところ昔Bloggerで公開したところは簡単な計算プログラムだったんですが、当時公開した後に友人から
「サンプルプログラムならHello Worldを出力させるプログラムの方が良いんじゃない?」
と言われたのでQiitaの方ではHello Worldを出力するプログラムになっています。
いつかBloggerの方で出してたWSLのUbuntuを外部ツールを用いてGUI化する記事も時間があったらQiitaにする予定です。