はじめに
Vket Cloudでは、「HeliScript」という独自のスクリプトを使用してコーディングを行うことで、ワールド内に高度なギミックを導入することが出来ます。
本記事では、HeliScriptで変数を使ってできること、変数の型ごとの値の表示方法を紹介します。
動画
変数で出来ること
変数は値を格納するだけでなく、値同士の計算に使用することが出来ます。
例えば、
component Example2
{
int a; // int型の変数「a」を定義
public Example2()
{
a = 1; // 変数aの中に1を格納
a = a + 2; // aに現在のaに2を加えた数を格納
hsSystemWriteLine("%d" % a); // aに格納した変数の中身を表示
}
}
とすることで、もともと1
が入っていたaに+2されて出力結果は3
となります。
計算で使用できる演算子についてはVketCloudSDKヘルプページをご覧ください。
上記例で使用している+
は、Shiftキーを押しながら;
(セミコロン)キーを押すことで入力できます。
float、string、boolの表示方法
小数を格納できるfloat型の場合、%f
を、
文字列を格納できるstring型の場合、%s
を使用します。
trueかfalseを格納できるbool型の場合、そのまま中身を表示する術はないため、%d
で表示した際の中身で判断します。
1
のときtrueで、0
のときfalseです。
また、一文の中で2つ以上の変数を出力するときは、%(変数名)
を繋げます。
例えば、
component Example2
{
int a; // int型の変数aを定義
float f; // float型の変数fを定義
string s; // string型の変数sを定義
public Example2()
{
a = 5 * 6; // 変数aの中に5×6の結果を格納
f = 0.5; // 変数fの中に0.5を格納
s = "計算結果 : %d" % a; // 変数sの中に「計算結果 : (aの中身)」を格納
hsSystemWriteLine("float : %f, string : &s" % f % s); // 出力
}
}
といったコードを書いた場合、最終的な出力物は、float : 0.5, string : 計算結果 : 30
となります。
本記事では変数名としてa
やs
のような1文字だけの名称を用いていますが、実際の開発で使用する場合、characterCount
、EnemyText
、is_enter
のような、変数の使用用途を名前にすることで、何のための変数なのか分かりやすくなります。
次 : ⑥ HeliScriptで制御構文を使う(if、switch)
前 : ④ HeliScriptで変数を使う 前編