はじめに
Vket Cloudでは、「HeliScript」という独自のスクリプトを使用してコーディングを行うことで、ワールド内に高度なギミックを導入することが出来ます。
本記事では、HeliScriptにおける変数とは何か、変数に値を格納し表示する方法を紹介します。
動画
変数って?
変数とは、プログラム上で文字や数字などのデータを格納する入れ物のようなものです。
格納した値を計算に使ったり、計算結果を新しく格納することが可能です。
変数を使うことで、プレイヤーの動作に応じて結果が変わるなど、高度なギミックを作ることが出来るようになります。
// 変数の例
int a; // aという名前の変数を定義
a = 10; // 変数aの中に10を格納
詳しくは次の章で紹介します。
Vket Cloudで扱える変数の種類について
Vket Cloudで扱える変数の型は主に4種類あります。
int
整数を格納することが出来ます。(格納できる値の例:0, -1 , 10000)
float
整数に加え、小数を格納することが出来ます。(格納できる値の例:0.5, -1.21)
string
文字列を格納することが出来ます。(格納できる値の例:Vketちゃん1号, ぶいけっとにゃん)
※文字列内に数字がある場合も、文字列として格納されます。
bool
trueかfalseの2値のどちらかを格納することが出来ます。
trueが「はい」、falseが「いいえ」のような意味になります。
値の格納方法
変数を定義し、変数の中身を等式(=)を使うことで変数に値を格納することが出来ます。
component Example
{
int a; // int型の変数「a」を定義
public Example()
{
a = 1; // 変数aの中に1を格納
hsSystemWriteLine("%d" % a); // aに格納した変数の中身を表示
}
}
上記の例では、コンポーネントExampleの中にint型の変数「a」を定義しています。
ワールドを起動した際、初めに実行されるコンストラクタにて、a = 1
の等式で、
aの中に「1」の値を入れています。
hsSystemWriteLineで変数の中身を表示しています。
少々特殊な書き方をしていますがint型の変数を表示するためには、%d
という記載を行い、
""の後ろに % (表示したい変数名)
と記載します。
今回の場合、aの中身をコンソールに表示する、といった内容になるため、コンソールには1
と出力されます。
=
はShiftキーを押しながら-
(ハイフン)キー、
%
はShiftキーを押しながら5
キーを押すことで入力できます。
次 : ⑤ HeliScriptで変数を使う 後編
前 : ③ HeliScriptをシーンに組み込む / シーンから取り外す