この【HULFT10 API Gatewayの歩き方】シリーズは、
「HULFTは知っているけど、HULFT10 API Gatewayって何?どう操作するの?」
といった方に向けた実践ガイドブックです。
ぜひご自身でも実際にHULFT10 API Gatewayを操作してみてください!
他のシリーズはこちら👉【HULFT10 API Gatewayの歩き方】シリーズまとめ
紹介で使用している製品
HULFT10 API Gateway v10.2.1
今回のテーマ:HULFT操作 ファイル転送編
この章を読み進めることで、ファイルの転送方法やその履歴の見方についてマスターできます。
- HULFTでのファイル転送について
- ファイル転送方法(配信)
- 転送履歴の見方
この記事では、前の章「④~HULFTの操作~ 管理情報作成」で作成した管理情報を基に構成しております。
1. HULFTでのファイル転送について
HULFTを使ったファイル転送には、大きく分けて2つの方法があります。
📝配信
ファイルを送る側のHULFTから、受け取る側のHULFTへファイルを送信する処理です。
詳しくはこちらをご覧ください👉【公式】配信処理の流れ
📝集信
ファイルを受け取る側のHULFTから、相手のHULFTにファイルの送信を要求し、それを受け取る処理です。
詳しくはこちらをご覧ください👉【公式】集信処理の流れ
✅ HULFTのファイル転送についてわかりました!
今回は、配信 ⇒ その配信の履歴の見方 について説明いたします。
(※集信については、付録にて説明を記載します)
2. ファイル転送方法(配信)
前回の記事「④~HULFTの操作~ 管理情報作成」で作成した「配信管理情報」を使用して、配信処理を行いましょう!
①まず、転送するファイルを確認します。
前回作成した配信管理情報「LOOPBACK_TEST」を使用します。
集信も必要であれば同様に確認してみてください。
今回指定しているファイルは「receive.txt」で、中身は空です。
②次に配信を行います。
「LOOPBACK_TEST」にチェックを入れ、画面右上の「配信要求」をクリックします。
↓
↓
集信管理情報で設定したファイル(receive.txt)に、配信ファイル(send.txt)の中身が転送されていることが確認できました。
3. 転送履歴の見方
今行ったファイル転送の履歴を見てみましょう!
まず左のダイアログを消し、
画面左部の 状況照会 にある「配信状況」をクリックします!
ステータスが「成功」となっており、転送に成功したことがわかります。
✅ 履歴を確認できました!
💡Point
各項目について簡単にご紹介いたします!
転送ID | ファイル転送を識別するためのID |
ステータス | 転送の状況 成功、失敗、転送中、など |
ファイルID | 配信管理情報の識別するためのID |
ホスト名 | 転送先のホスト名(集信側ホスト) |
受付日時 | 配信要求を受け付けた時刻 |
ファイル名 | 配信したファイルのパス |
完了コード | 配信処理の結果コード 0:成功、それ以外:失敗 |
開始日時 | 配信処理を開始した日時 |
終了日時 | 配信処理を終了した日時 |
転送済みレコード件数 | 正常に送信が完了したレコードの件数 |
転送済みデータサイズ(bytes) | 正常に送信が完了したデータの大きさ(バイト単位) |
全データサイズ(bytes) | 元のデータの大きさ(バイト単位) |
暗号化種別 | 暗号化の有無、暗号の名称 |
処理ID | 配信要求の発行やコマンド実行のたびに生成されるID |
まとめ
今回はHULFTにおけるファイルの転送方法、「配信」の一連の流れを操作しました!
✅ HULFTのファイル転送の基本を理解した
✅ ファイルの「配信」を実行できた
✅ 配信履歴を確認できた
次回は「~HULFTを操作~ 転送モニター」についてご紹介いたします!
📢「こんなこと知りたい!」などリクエストがあればぜひコメントをお寄せください。
付録
集信の方法について
集信管理情報の「LOOPBACK_TEST」を送信要求1します!
↓
すると、送信要求が失敗したというダイアログが表示されてしまいます。
「詳細を確認」をクリックしてみましょう!
↓
エラーメッセージが表示されます。
ここでは detail=000006
に注目します!
このエラーメッセージでは完了コードと詳細コードは以下のように識別できます。
code=10
:完了コード 10
detail=000006
:詳細コード 6
エラー時の対応
エラー時は完了コードや詳細コードのメッセージを検索します!
まずは以下のリンクから利用機種を選択し、「エラーコード・メッセージ」のマニュアルを開きます!
画面右上にある検索ウィンドウで「送信要求」と検索し、
表示された「送信要求コマンド」をクリックします。
↓
原因は「集信管理情報に転送グループIDが設定されていない」ため、配信元のホストがわからず失敗してしまいました。
解決方法は以下2つです。
- 「転送グループID」を集信管理情報に設定する
- 送信要求時に「詳細ホスト」を指定する
↓
集信状況(履歴)
-
送信要求:集信管理情報を基に、配信先ホストにファイル転送をするよう要求する処理のことです。(集信要求とは言わず、「送信要求」と言います!) ↩