概要
AWSのSESを使用する際にメールの送信が失敗することがある。
メールの送信が失敗した際に、アカウントレベルのサプレッションリストへと格納されるように設定を変更した。
サプレッションリストに関して調べた内容とその設定方法を記載する。
用語
サプレッションリストとは
サプレッションは抑制・抑圧などの意味がある。
商用電子メールの送信に関するアメリカの国家規格であるCAN-SPAM法に準拠するため、メールの送信を実施しないリストである。
Amazon SESにおけるグローバルサプレッションリスト
メールを送信してバウンスとなった場合に、グローバルサプレッションリストに追加される。
グローバルサプレッションリストでは、全てのAWS利用者に適応されるため、別の利用者によってグローバルサプレッションリストに追加されたメールアドレスにも送信することができない。
また、リストに格納される期間は最大14日間である。
AWSにおけるアカウントレベルのサプレッションリスト
利用者が独自のサプレッションリストを作成して管理することができる。
メールを送信してバウンスとなった場合に、自動的に独自のサプレッションリストに入るようになる。
また、手動でもリストにメールアドレスを追加することもできる。
リストからアカウントの削除も可能であるため柔軟にリストを使用することができる。
グローバルサプレッションリストの様に、バウンスすると全てのAWS利用者に適応されるようなことはなく、アカウントレベルで管理することができる。
アカウントレベルのサプレッションリストを有効化する
コマンドラインで切り替えることも可能であるが、今回はAWSコンソールを使用する。
SESのサービス画面の左サイドバーの「Suppression list」をクリックする。
「Account-level settings」の「Edit」ボタンをクリックし、「Enabled」にチェックを入れて、どのような場合にリストに格納するのかを選択して「Save changes」をクリックする。
上記設定でアカウントレベルのサプレッションリストを有効化することができる。
有効化すると「AWSにおけるアカウントレベルのサプレッションリスト」で記載した内容を実現することができる。