まとめ
- 管理業務をスプレッドシートだけで運用すると「壊れる」
- だから壊れないように、シートの中身を読み書きできるwebアプリを作ればいい
- 生成AI登場で、webアプリ生成コストが爆下がりしたので、作れる
背景: スプシは有能だが使いづらい
Googleスプレッドシートは
- それ自体がDatabaseである
- それ自体がViewerである
- それ自体がEditorである
という性質をもっているので、理論上はたくさんの管理系アプリの代わりになる。
しかし以下の弱点により、実運用は難しい。
- 1つのセルにおかしな値を入れただけで壊れる
- 壊れたときにその原因を探しづらい
- UIが美しくない
- 細かい編集/閲覧権限の設定がしづらい
解決策: WebアプリをAIに作らせよう
スプレッドシートの内容を表示/編集できるWebアプリをつくる
いや、SaaS使えば済む時代に、自前で管理アプリ作るとかおかしい、と思うかもしれない。
それは一理あるが、以下の事情を考慮すると選択肢の俎上に上げる価値はある。
- 生成AIによって開発速度が著しく向上
- (円安等を背景にした)SaaSの高騰
- SaaSにロックインされる
- メンテナンスもAIがやればいい
- wrapperなので、メンテできなくなっても最悪スプレッドシートを使えばよい
試しにCursorと対話しながら3時間やってみると、
それなりのビジュアルのViewer/Editorができた。
ホスティングやアクセス権限管理もGASで完結できるので、
自前でサーバー立てたりログインつくったりDB接続したりとか、
面倒なことを考えることはない。
「全部SaaSでいい時代」の均衡点を変化させる生成AI
振り返ると、SaaS使ったほうがどんどん便利になっていった10年だった。
余計な仕事はアウトソースすればいいという発想は今もあるし今後も残る。
一方で、生成AIというバランス破壊者が現れたことに注目すべきだ。
生成AIの衝撃的な開発力によって、
全部SaaSでいいじゃんというスタンスから、
ちょっと自前でもいいよね、というスタンスに均衡点が移っていく。
経営者はこの変化を踏まえてアクションをとりたい。
ほぼ単機能しか使っていないSaaSがあれば、さっさとexportしてスプシ運用に切り替えていける。
求められる力量は3つ
生成AIが書いてくれるとはいえ、担当者には以下の3つの力量は必要と考える。
- ソフトウェアを設計する力
- コードを評価する力
- UI/デザインを評価する力
こう書くとちょっとハードルが上がるかんじもあるが、
ある程度経験を積んだエンジニアならいけるとおもう。
まとめ(再掲)
- 管理業務をスプレッドシートだけで運用すると「壊れる」
- だから壊れないように、シートの中身を読み書きできるwebアプリを作ればいい
- 生成AI登場で、webアプリ生成コストが爆下がりしたので、作れる
- 作れるぞという選択肢を持つことが経営上もd