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Django Restframework のテストコードを作成する

Last updated at Posted at 2018-12-19

はじめに

Django Restframework で開発したAPIに対するテストコードを作成する。
そのために必要なノウハウやパッケージなどについてまとめる。

サンプルコード

こちらに作成したコードを参考に以下の話を進めていく。
sampleapp.tests 配下にテスト用のコードを作成している。

使用したライブラリ等

Pythonは3.8.x

  • Django 3.0.x
  • Django Restframework 3.11.x
  • factory-boy 2.11.x
  • pytest 4.0.x
  • pytest-django 3.4.x

テスト向けのライブラリ説明

factory-boy

テストデータを簡単に作成するためのライブラリ。

https://factoryboy.readthedocs.io/en/latest/
https://github.com/FactoryBoy/factory_boy

pytest, pytest-django

詳細なテスト結果を表示する

https://docs.pytest.org/en/latest/
https://pytest-django.readthedocs.io/en/latest/

テストコードの開発方針(案)

  • APIをリクエストし、レスポンスを検証することで一通りの処理をテストする。
  • Django-Restframework のViewset でデフォルト作成されるAPIのテストは作らない。
  • テストメソッドは、他のテストメソッドに依存しない。
  • テストコードは見た目の分かりやすさ重視。コードの共通化などは避け、冗長でも良いので1つ1つ処理を記述する。(作りこみ過ぎるとテスト自体が怪しくなるため)
  • テストは、settings.DATABASESに SQLite3を指定して行う。SQLite3の場合は、テストデータはテスト時にメモリに展開されるのみで、物理的な場所は不要。

テスト対象のコードについて

サンプルコードを参照。

settings

この例では、 LimitOffsetPagination を定義する。
こちらの定義次第で、返却される値が変わるので、テストコードではそれに応じた検証を行う。

通常、テスト時と本番運用時の settings は分ける。サンプルコードでは、 test_settings.py を用意している。

model, view, serializer

Post モデルのデータを扱うAPIを作成。
Postが使うステータスの PostStatus や 子モデルの Comment をサンプル用に用意。

テストコードの実装

サンプルコードを参照。

Sampleapp の PostモデルのViewset をテストするものとする.

Factoryクラスの準備

ここではテストデータを簡単に作成するためのFactoryクラスを準備する。

Factoryは色々なモジュールで使いまわされることを想定して、 factories.py というモジュールに外出しして、こちらに全てのFactoryクラスを作成する。
基本的には、1modelクラスに対して、1Factoryクラスを作る。

利用しやすい様、 factory.Sequence や  factory.Faker など、
適当な初期値が入る様に定義する。

viewのテスト

ここでviewのテストを定義する。

検証内容

  • Postの検索で、PostSerializerに設定した全属性が取得できることを確認(※)
  • Postの検索で、titleによる前方一致検索が出来ることを確認
  • Postの登録で、1件保存できることを確認(※)

上記、テストコードの開発方針(案) で 「Django-Restframework のViewset でデフォルト作成されるAPIのテストは作らない」と記述しているが、サンプルのため敢えてテストコードを作成している。

テスト用のモジュール、クラス、メソッドの分割単位

(テストではない)実コードは、1modelクラスに対して、1viewモジュールを作っている。

  • 1viewモジュールに対して、1testモジュールを作成
  • 一覧検索系のテストをまとめるテストクラス、1件のCRUDのテストをまとめるテストクラスを作成
  • 各クラス内で、対象のテストケース毎にテストメソッドを作成。

Factory によるテストデータの作成

Factoryクラスのインスタンス化で、それぞれのモデルのテストデータが作成される。

# 以下の記載だけでFactoryクラスの定義に従ってデータが出来る
factories.PostFactory()
# titleを明示的に設定したい場合は以下のように定義
factories.PostFactory(title="abcde")

Factoryクラスに、初期値を定義しているので、テストメソッド内で検証する必要がない属性については、明示的に指定しなくて済む。保守性を考え、明示的な指定は必要最低限にして、後はFactoryの初期値に任せる。

as_view() による実行APIの指定

Viewsetのテストでは、 as_view でViewsetで定義されるCRUDのAPIが全て呼び出せる。
以下のコード例では、一覧検索の例しかないが、 as_viewのパラメータを変えることで、別のAPIを呼ぶことが出来る。

例) {'put', 'update'} で更新用のAPIが呼べる。下のリンク参照。
https://www.django-rest-framework.org/api-guide/routers/#simplerouter

reverse によるパラメータの指定

また、Restful API ではパラメータの渡し方がいくつかあるが(query, path, body など)、
それぞれ、以下のリンクで設定方法が分かるので参考まで。

APIRequestFactoryによるリクエストの実行

APIRequestFactory を使って、リクエストを実行する。

from django.urls import reverse
from rest_framework.test import APIRequestFactory

# 略

factory = APIRequestFactory()
post_list = PostViewSet.as_view({'get': 'list'})
url = "".join([
            reverse('sampleapp:post-list')
        ])
request = factory.get(url)
response = post_list(request)

テストの実行

python manage.py test [app_name] --settings=drf_sample.test_settings でもテスト出来るが、ここでは pytest を使う。

pytest -v --ds=sampleapp.test_settings

pytest によって、PASSしたテストメソッドが明示され、PASSしなかった場合、詳細な情報が表示される。以下の様な出力がされれば成功。

sampleapp/tests/views/test_post_views.py::PostListTests::test_search_post PASSED [ 33%]
sampleapp/tests/views/test_post_views.py::PostListTests::test_search_post_by_title PASSED [ 66%]
sampleapp/tests/views/test_post_views.py::PostDetailTests::test_create_post PASSED [100%]

pytest.ini

pytest用の設定を行う
* テスト用のsettingsを読み込ませる
* テスト用のモジュールのワイルドカードを定義する

この設定をすれば、 pytest -v でテスト出来る。

個人的にハマったところ

  • tests配下の各ディレクトリに、 __init__.py を置き忘れて何のテストも実行されない(初歩的・・・)
  • test用のモジュール名を pytest.ini に設定したワイルドカードに合わない tests_xxx.py としてしまい何のテストも実行されない。

今後の更新予定

こちらのドキュメントは必要に応じて順次、追記していく。
ひとまずテストの取っ掛かりやコード例を示す。

  • 異常系のテストサンプルも作成。
  • mock を使ったテストなど、まだ記述したい内容あり。順次追加する。
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